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砂糖菓子とラピスラズリ  作者: メモ帳
はじまり
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1.王立学園中等部 入学前

  竜王国の王立学園は、国内貴族が経済の格差なく平等に学ぶことができるようにと設立された経緯を持つ。

  そのため生活水準を均一とするため全寮制で、さらに定められた制服以外をまとうことも許されていない。

  その上で爵位による影響を潰すため、国内貴族も国外からの留学生もみな平等に通称を定めることもできた。

  入学時の書類には通称に関する申請書もあり、それさえ提出すれば学内ではその名があらゆる場面で使われる。

  もちろん学園側は本名も管理しているが、申請者に限ってはその名が教師にも知られることはない。


  だがたかが学園の通称制度と言っても侮れないことを国内の高位貴族ほど知っている。

  なにせ現在のグレイロード帝国の王は少年時代にその通称制度を使い学園に通っていたのだ。

  しかもその頃の交友関係は今現在も帝国の中枢で通じているという。

  だからこそ今の親世代はみな己の子に言い続けていた。

  通称制度を使う者。そして苗字を名乗らない者が下位貴族や裕福なだけの庶民とは限らないと。

  多くの上位貴族はその名に誇りを持つが、そうではない者もいる。すべての人間に敬意を向けよと。



  だが大人たちの言う話は子供側からしたら己の生まれる遥か前の話でしかない。そして海の向こうからわざわざ竜王国までやってくる王族などいないと考える。

  かつて大陸南端にあった小国のグレイロード王国ならまだしも、今その国は大陸中央部に王都を持つ大国となっている。

  陸を10日、さらに海を10日もかけて留学しなくとも国内の教育機関で十分に学ぶことができるはすだ。

  もちろん我が国は世界最古の王国で、文化面も成熟し、識字率含めた知的水準も高い。しかしそこで学びたいと思うほど意識の高い者が戦争ばかり繰り返していた野蛮な帝国にいるものかと考えていた。


1年は11カ月です


1月 白の月 花祭り、月末試験

2月 王の月 クラス替え

3月 大地の月

4月 王妃の月 月末試験

5月 光の月

6月 青の月 学年末試験、高等部入学試験、卒業式(月末)

7月 炎の月 夏季休暇

8月 獅子の月 入学式、始業式、月末試験(1年生)

9月 水の月 クラス替え(1年生)

10月 竜の月 祝祭

11月 風の月



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