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聖地ナブア、光り輝く未来への祈り





かつて「呪われた大地」と呼ばれたナブアに、今、世界中から静かな、そして熱い視線が注がれていました。




国際連合が定めた「世界共感の日」。ナブアの中心に建てられた小さな教会の鐘が、夕暮れの空に優しく響き渡ります。それは、かつて陽菜が一人で上げ続けた孤独な「叫び」が、ついに世界を包み込む**「祈り」**へと変わった合図でした。




1. 命の輝きが届ける真実




全世界に生中継されたカメラが捉えたのは、かつて泥水をすすっていた子どもたちが、透き通るような水の流れる小川で笑い合い、自分たちで育てた黄金色の麦を収穫する姿でした。




画面越しにその光景を見守る何億人もの人々は、目頭を熱くしました。そこには、奪い合いや憎しみではなく、**「分かち合うことで生まれる豊かさ」**という、人類が忘れかけていた真実が、一滴の涙とともに映し出されていたからです。




2. 陽菜の祈り




教会の前で、陽菜はラシード、ムスタファ医師、そして東城隼人と共に、手を取り合って立っていました。陽菜はマイクを持つことなく、ただ空を見上げ、心の中で世界中に語りかけました。




「見てください。この大地は、私たちが捨てようとした『もったいない』という心から再生しました。一人の行動する勇気が、隣の人を思う前向きな心を呼び覚まし、それが世界を繋ぐ大きな鎖となったのです。ナブアはもう、遠い国の悲劇ではありません。ここは、私たち全員の心の中にある、**『希望の故郷』**です」




3. 世界を繋ぐ光の連鎖




その瞬間、ナブアの丘に集まった数千人の人々が、手にした小さな灯火を空に掲げました。それに呼応するように、ニューヨーク、東京、パリ、ナイロビ……世界中の都市で、フードロス削減を誓い、教育の平等を願う人々が、窓辺に明かりを灯しました。




衛星写真が捉えたその夜の地球は、国境の線など見えないほどに、**「共感の光」**によって一つに繋がっていました。




4. 未来への一歩




陽菜は、隣に座る小さな少女の手を優しく握りました。




「さあ、明日もまた、新しい種を植えましょう」




少女は力強く頷き、陽菜に微笑み返しました。その笑顔こそが、陽菜が人生をかけて守り抜いた、何よりも尊い**「報酬」**でした。




風が吹き抜け、ナブアの豊かな緑が波のように揺れます。




陽菜の叫びは、今、世界中の人々の胸の中で、静かな、しかし決して消えることのない**「勇気の種」**として、永遠に生き続けることでしょう。




『陽菜の叫び』 第一部  完

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