僕唯一の友達
「よし、颯ボスのHPあと少しバスかけるから突っ込んで倒して」
「分かっでござる。喰らえ必殺スキル餓狼の牙!」
そう言って、繰り出した必殺は、 見事ボスホロドラゴンの体にあたり撃破の文字が出る。
「さっすが颯、強スキル保持者」
僕がそうはやしたてる彼は、張川颯前に言った僕今唯一の友達。オタク気質なところはあるけど、話してい楽しい。
「いやいや、おだてたって何も出ないですぞ。ちなみに餓狼の牙は、クールタイム1時間のスキルですぞ」
今僕達がやっているのは、竹松さんを待つついでにスペクエをやっていた。颯の言うスキルが1時間のクールタイムがあるのは、スキルが強すぎるためゲーム崩壊を塞ぐための処置らしい。中には、3時間のクールタイムを有するスキルもあるのだとか。
「にしても、裕太氏のご友人はまだ来れないのですかな?」
「竹松さんね、なんか友達と遊びに行くって言ってて。INできるのは、6時くらいって言ってたよ」
今日、僕たちの学校はたまたま午前授業で僕はぼっち竹松さんは前に言っていた陽キャの友達と遊んでいるらしい。約束の時間は、先程のその友達がコーディネートしたらしい服を着た竹松さんの写真と共に送られてきた。写真の竹松さんは、可愛かった。
「今が、ふむ4時30分ならばたしかそのご友人は今日ガンバトをやると言ってたのなら今のうちにエイムを温めておくとしますか」
ちなみに颯は、竹松さんと同じくらいにゲームの腕が洗練されていてガンバトランクは僕のひとつ上の達人級にまで上り詰めている。
「わかった、じゃあやろうか。とりあえずカジュアル?」
「そうでござるな、しばらくカジュアルで飽きたら別のことをする所存」
「裕太氏、ヘルププリーズ残り2人前にいるでござる」
「おーけー、回復してから向かう」
試合も終盤残りワンパとゆうところで、颯が最後のチームをみつけ戦っているらしい。
「颯アルティメット溜まってる?」
「溜まっているでござる、つまり?」
「「連携で倒す」」
僕のアルティメットで、颯を強化して颯が竹松さん並のエイムで敵を殲滅する。
「ビクトリー!」
そう言って喜ぶ颯。僕も仲間との連携が上手く行きホクホク顔だ。
「お、とか言ってたらあと2分ぐらいで竹松さん来れるって」
「やっとですか、まあ裕太氏が認めるほどの実力者とあらばお手並み拝見と行きますかな」
そんなことを話していると、竹松さんから入れるとの連絡が来たので招待する。
「こんにちはー」
「!?」
竹松さんが挨拶とともに入ってくると、僕のスマホのバイブが振動する。
(裕太氏、もしかしてご友人とはおなごですか!)
(そうだよ、言ってなかったっけ?)
(言ってないですよ!しかもこんないい声)
驚きのあまりいつもの口調が崩れ始めている。いつものオタク口調はどこえやら(作ってる訳では無いらしいが)。
(まあ、でも大体こうゆうやつはリアルでは普通な顔かそれ以下の陰キャが相場ですがな)
口調を取り戻しつつ、結構な偏見の毒を放つ颯。
(一応、これ竹松さんの写真)
そう言いながら、先程送られてきた竹松さんの写真を送る。
結構リテラシーのないことをした気がするが考えるのは、やめておこう。
「おっふ、S級美人」
「なんか言った?」
急な、颯のおっふに反応する竹松さん。おっふってなんだおっふって。
「い、いやなんでもないでござる。そんなことより竹松氏早くパーティーへ来るでござる」
「氏?わかった今入るね」
そんなことをしていると、また颯からLIMEが来る。
(これって、加工じゃないですよな)
(ほとんど変わりないし)
(拙者の学校にも天使と呼ばれる存在が、おりまするがそれに負けず劣らずな美貌ですな)
意外と美人は、そこら辺にいるもんなんだな結構意外な事実。
「そういえば、裕太君の友達の人って名前なんてゆうの?」
「あー忘れてたね、張川颯前に言った僕唯一のゲーム友達。ガンバトのランクは、僕よりもいとつ上」
「はやて、わかったよろしくね張川君」
なぜ僕は、下の名前なのに颯は苗字なのだろうか。まあ多分仲良うなれば自然と変わるだろう。
「ては、早速行くでござる」
そこから10試合ほど、やはり2人のプレイスキルは凄く圧倒的な連携とプレイスキルで大体の敵は2人の前で倒れていく。
「ごめん、2人ともダウンした」
「大丈夫、拙者たちなら。ありゃ倒れてしまった」
情けなく、2人一緒にダウンしている。
「あと2人残ってるのか、ごめん一回逃げる…やばスナイパー」
逃げる竹松さんを逃がすまいと、敵がスナイパーで竹松さんを狙う。その弾が綺麗に頭に当たる。
「ごめん、抜かれた。負けたー」
そんなこんなで全員仲良く、敗北ロビーに帰っきた。
「まあ、大丈夫でござる次が…てよく見たらこんな時間それでは、拙者落ちるでござる」
ものすごい速度で落ちる、颯レスの暇もなかった。
「速、じゃあ僕達も辞めますか」
「わかった、それでなんだけど明日もできる?」
「別に出来ますけど、颯できるかな」
「いや、3人じゃなくて2人でやらない?」
「でも、颯がいた方が勝率とか上がりますよ」
「張川君がいると上がるのは、そうなんだけど裕太君と2人だけの方がなんか楽しく感じたんだよね」
結構嬉しいことを言ってくれる、竹松さん。
「分かりました、じゃあ明日は2人だけで」
そう言って、ゲーム画面を落とす気分は少し舞い上がっている気がする。
そこそこ盛りすぎたオタクを作ってしまった気がする
それでも面白いなど思っていただければブックマーク、評価等々よろしくお願いします。