そして始まったゲームの日々
僕は意を決して告げた彼女、竹松文乃に。
彼女は学年でも美人な方なのに対し少しダウナーが入っていて、趣味に対してガチすぎて残念美人とまで言われている。
それでも僕は告げた彼女に。
「僕と、僕と一緒にゲームしてください!」
「やってもいいけど・・・君名前なんだっけ?」
同じクラスでなおかつ最初の席は、隣だったのに覚えられていなかったらしい。何となく性格からも分かってはいたが、なんだか少し心にくるものがある気がする。
「僕の名前は、柏木裕太です」
「あ、そんな名前の人もいたような…ま、いいか。ちなみにやってるゲーム何?」
「大体の人気ゲームは触ってますよスペシャルクエストIIとかマーシャルアーツIIとかガンバトルフィールドとかですかね。」
「お、マーシャルアーツやってるんだ。じゃあガンバトのランクは?」
「一応頑張ってダイヤ位まではいきました」
「あ、私と同じくらい…そんなことよりなんで私みたいな面白みのない人間をゲームに誘うの?私みたいに友達がほとんどいない訳じゃないでしょ?」
頑張ってやったランクにそんなことってまあいいか。
「いやーお恥ずかしながら、高校入学してから友達ができず中学の時の友達は1人以外連絡とってなくて。」
僕はあまり会話が得意ではない生粋の陰キャで、その性格ゆえ友達が出来なかった。しかも中学の頃の人達は疎遠になって連絡を取るのに躊躇うようになり、めちゃくちゃに仲のいいオタクの友達以外とはゲームもしなくなった。
「そうなんだ、でも友達いるだけでもいいと思うけどね。私ってゲームする友達居ないから…でもこれにわもう馴れたけどね」
少し悲しそうな表情をしながら話す竹松さんを横目に僕は、必死に言葉を探す。
「でも、これからは僕が竹松さんのゲーム友達として一緒にゲームしてくれるんですよね?」
少し疑問を浮かべながら返答すると、竹松さんの表情が少し晴れた気がする。
「そうだねこれからは、ゲーム友達としてよろしく。ぎゅー」
そう言って竹松さんは僕に急にハグしてきた。
(えーーーうそうそうそ、なんでなんでなんで急にハグなんか、てゆうかハグの時ぎゅーて言うのか可愛すぎん?)
急なハグに驚きながらもゆっくりと返答する。
「た、竹松さんなんで急に抱擁を」
「あ、ごめん嫌だった?ゲームで友好の証しとしてハグ良くするからわかりやすいかなって思って。」
この人もしかして人との距離感ゲーム基準でバグったりしてないよな。
「いや、別に嫌とゆう訳では無いんですが少しビックリしちゃって」
「わかったじゃあこれからは、ハグする時ちゃんとゆうね」
そう言う訳ではない気もするが、この際気にしないようにしよう。
こうして僕と竹松さんのただただゲームするだけの、普通の日々が始まった。
なかなかに話がまとまらなかったので、言いたいことがあれば好き放題言ってやってください。
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