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生の負担

などと、AIの使用感に満足しながら、多少は現実のことを忘れて、夢中になっている時に、ダイレクトなアクセスで、元カノからの着信が入ってきた。


このような連絡方法を「許可」した覚えはなかったものの、無視するわけにはいかないと、瞬時に対応した。

人間の時の思考よりも、処理が早いような気がする。


「あー、久しぶりとか思ってる?」

『うん』と返事するよりも早く、相手にはそれが伝わっている。

なので、彼女は的確に話しを進めてくる。

「あのね。わたし、あなたと浮気してたのよ。でね。オフラインだったし、直近の邂逅データも廃棄しながらだったのよねー。」

「でね。旦那も浮気してたから、合意の上で、別れたわけでさ、本来なら、通常のバックアップモードでしてても良かったのに、あなた、ついそのままだったわけよ。」

「いや、焦ったわ。あなたの記憶データにアクセスする権限がなくてさ、仕事で付き合いのある弁護士さんに相談して、裏のルートをちょっと使って調べたの。」


「でね。いまから、わたしの個人的なストレージから共有するから、ちょっと恥ずかしいところも含めて、受け取ってね。」


『いや。まずい。』

『刺激が強いデータを、もろに送ってくる。』

アンドロイドの機能のオプションに恋愛仕様を追加しないといけないようだ。


「でね。あなたの遺体の処置だけど、わたしがやってもいいし、一緒にお葬儀やる?」


『腹上死か』

「いや、違うし。2人の今後について話し合っていた時に、嫉妬した旦那に刺されたのよ。元だけどね。元ダンナ。」

『(離婚の)手続きした次の日じゃ、ダンナも嫉妬するわな』

「いやいやいや。それは違うって。」

「彼、借金をわたしに背負わせようとしてたんだから。」


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