第14話足元の血肉
ユーシア帝国周辺。
とても重たそうな黄金色の鎧を見に纏い、目をくらますほど光り輝く大剣を盛大に振り回しながら、勇者ユージとユーマはユーシア帝国近辺で魔物狩っていた。
「なあ、ユーマ。あのイケメン神様が言ってたけど、この世界の魔王ってネクラーなんだろ?」
余裕で、しかし容赦なく魔物たちを切り裂いていくユージに対し、少し余裕がなさそうに片手剣で戦うユーマ。
「え? あ、ああ。らしいね」
悠々と喋りながら視覚外から魔物がその大きな爪を振り回し襲ってくるも、難なく応戦し一刀両断するユージ。
「最初魔王って聞いた時は正直ビビったけど、ネクラーなら、全然大したことなさそうだな」
「そ、そうかな」
勇者一向に魔物の群れは蹂躙され、生き残った魔物たちが次々と逃げ出していく。その様を見てニヤけるユージ。
「そうだろ!? だって」
その瞬間ユージの持つ剣に雷が宿ったかと思うと、逃げ惑う魔物たちに容赦なくその雷が剣から放たれ、ゴロゴロビシャーン!!というけたたましい轟音と共に周辺の魔物が焼き付くされる。
「うぎゃああああああ!!!」
悲鳴を上げ消えていく魔物たち。
「こんなに弱っちぃんだからさこいつら」
大剣を軽々と肩にかけ、余裕そうな笑みを浮かべるユージ。
あたり一面に飛び散る魔物の血肉を見て不快感を覚えるユーマ。
「うっわ、気持ち悪」
ピンピロリーン
陽気な音ともにユージのレベルが上がる。
「お、レベル上がったか。にしてもこの音ダサすぎるだろ」
「まぁ、しょうがないよ」
そっけなく返すユーマを気に入らない様子のユージ。
「チッ、つまんねぇなお前相変わらず。お前はネクラーよりも俺たちに金払ってたからいじめないでやってたの忘れたの?」
気まずそうな様子のユーマ
「......」
「まぁいいや、一応魔王が来るまでそこら辺の雑魚モンスター狩ってもっとレベル上げねぇとな」
ユージは子供のような無邪気な、しかしどこか狂気的な笑顔を浮かべる。
「RPGってたんのしぃー!」
気が向いたら続き書きます。