4話 種族
猪の牙。これが私の最初の武器。この牙はコウタ君曰く、とてつもなく鋭い牙らしい。そんな鋭い牙を持った牙猪をビビることなく倒した…
どれだけこの世界に居るか聞いてみた。
「ねぇ、コウタ君、コウタ君は何年この世界に居るの?」
「えぇと、50年位かな?」
「50年!?大先輩だね。」
「大先輩なんてー、照れるよ。」
なんというか、可愛らしい。男の子で可愛らしいと思ったのは多分初めてかもしれない。
「でも、僕より強いヤツはたっくさん居るよ。」
「本当に!?例えば?」
「えーと、強い種族順に並べると、創造者、神、魔神、龍族、で、僕達の種族、人族やモモンガ族などの雑種族だ。他にも色々な種族が居るんだけど、数が多いから雑種族の部類に入ってるんだ。雑種族の中でも強い種族は居るよ。」
「クリムゾン・イフリートはなんの種族なの?」
打倒クリムゾン・イフリート。どうせ強いという事は大体予想できている。
「神だね。でもクリムゾン・イフリートは、神の中でも下の方だと思うよ。」
「え!?そうなの!?でも、この世界で2番目に強い種族なんでしょ?」
「そうだね、でも神の中じゃ弱い方だから、沢山仲間を集めたらクリムゾン・イフリートを倒せない事はないと思うよ。そのために、エントリーカントリーで人を集めよう。」
「倒せないこともない…か…じゃあ、人を集めてクリムゾン・イフリートを倒すのが私の目標ね。でも、目標と言っても現時点での最大の目標だけどね。」
当たり前である。神の中でも弱い方でも、神は神である。しかも、相当な力を付けないと私は1回限りの命だから死んでしまっては元も子もない。
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予想よりたくさんの種族が居た。
「色々な種族が居るのね。」
「そろそろエントリーカントリーに着くかな?」
コウタ君君と色々な話をしているうちにエントリーカントリーにそろそろ着く位までの位置に来た。ほんっとうに、同じ景色が広がっている。
エントリーカントリーらしき建物は見えない。
だが地図を見てみるとあと少し。頑張るぞ。
次回もお楽しみにお待ち下さい!