4話 何者かの意図
最高神の玉座に再び統治者が集められた。
「調停者は選び終わったか?」
ゼウスが尋ねた。統治者は
「はい。選び終えました」
「凄そうなコを選んだよ!」
「選びましたぞ」
「…はい。選び、ました」
「なかなか信じて貰えず、苦労しました」
と各々答えた。その後クロノスが
「一つ、お聞きしたいのですが…」
と聞いてきた。
「…何だ?言ってみよ」
「今回の神龍消失の件、何者かの意図を感じるのですが、最高神様はどうお考えかと」
ゼウスは黙り込み、重々しく答えた。
「…意図、か。あるであろうな。それに間違いなく神族の中に加担している者がいる。
《時の神》よ、お主はどうせ、魔界に調査に出向こうとでも考えておったのだろう?それは許可できん。調査も含めて調停者の役目。我ら神は、まず天界を盤石にしなくては、な」
「「「「「ハッッ!」」」」」
統治者は一斉に応えた。
それを見てゼウスは満足そうに頷いた。
「では、解散とする。…が、《農業神》。お主はここに残るように」
その言葉にアマテラスが反応した。
「ウチの弟、何かやらかした?大丈夫?」
「あぁ、問題を起こした訳ではない。少し、気になる点があるのだ」
「ふーん…スサノオ、気をつけてね」
そう言い残し、アマテラスは玉座を後にした。
「珍しいですね。姉上が私の心配をするとは…それでゼウス様、気になる点とは?私に関わることなど数少ないと思いますが…」
《最高神》ゼウスと《農業神》スサノオの会話は、
ネタバレ要素が強すぎるため、番外編に書かせていただきます。
(それでも名前を消したりとか、いろいろします)