第11話 合流
ユニークが100超えてる・・・
意外と見てもらえてて嬉しいです!
トウキが村を出て、3日が経った。
(あと2日くらいで、目撃地点かな)
テントを張り、地図を見ながらトウキはそう予想していた。村から、小鬼たちが
「来たばかりの人間を見た」
と言っていた地点まで、あと1/4程になっていたからだ。
途中で狩った魔獣の肉を焼いていると、周囲でガサゴソと音がした。
トウキは剣を構え、「何者だ!」と叫んだ。
ゆっくりと姿を現した人影は、1人の少女だった。彼女は両手を上げ、敵意がないと示しながら口を開いた。
「えーっと…こんばんは?」
「人間か…何の用だ?」
警戒しながらも、トウキは剣を下ろす。
その途端、彼女はトウキに泣きついてきた。
「食べ物ください!もー、あの神様は酷いんですよ〜。ろくな荷物もなしに、こんな訳わかんない世界に送られて…」
その中で、トウキは重要な単語に気づく。
(ん?『神様』…)
「ちょっと待て」
そう言って泣き言を止め、トウキは確認する。
「神様にここに送られた?」
「うん。そうだけど…」
「ってことは、《調停者》なのか?」
「えっ!?君も?あ、確かに北にいるって…」
驚きながら、何か納得したような反応をする。
「じゃ、自己紹介からするか」
「そうね。…えっと、私はアヤナ。《太陽神》アマテラスさんに『魔界に行く調停者になってもらうよー!』って感じでこっちに来たの」
アヤナはアマテラスの声真似をしながら説明した。トウキも自分の説明を返す。
「俺はトウキだ。《時の神》クロノスにこっちに送られた。《調停者》の他に《勇者》っていう肩書きを持ってる。よろしくな、アヤナ」
そう自己紹介を終えると、アヤナが思わぬところに反応した。
「え、肩書き2つあるの?いいなぁ…」
トウキは呆れて尋ねる。
「お前、ステータス開いたことある?」
するとアヤナはキョトンとした顔になった。
「何それ?アマテラスさんは教えてくれなかったけど…」
どうやら連れてくる神によって、認識に違いがあるようだった。
「能力が知りたい、とかステータスが見たい、とか念じてみてくれ。見れるはずだから」
アヤナは黙り、少し経つと「おぉっ!」と声をあげた。どうやらちゃんと見れたようだ。
「すごいね!《魔術師》だって!確かに、こっちに来てから魔法が失敗しなくなったんだよね」
アヤナは興奮しながら肩書きについて話してくれた。その後、トウキがふと気になった事を聞いた。
「お前、魂可視化されないのか?」
と聞くと、
「あー、そういえばなんか光ってたね。
『奪光』って魔法で隠したよ!」
(めっちゃ有能じゃねーか!!)
とトウキが思ったのも仕方がないだろう。
この後、数時間にわたってステータスについて語り合い、気がつくと夜が明けていた。