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大艦巨砲主義,日本  作者: Iowa
10/16

マレー沖海戦4

遅れてすみません。

  1946年5月3日 マレー沖

「敵艦回頭!」

見張り員が大声を張り上げた。

見張り員の声の大きさは視力の次に大切といってもいい。

見張り員は声出しの練習をするくらいに声を重視している。

「なっ、近すぎるぞ!奴ら何を考えている!?」

確かに近い。距離3万を優に切っている。だがこれは山本長官の策であった。

「畜生!奴らを近寄らせるな!」

「撃って、撃って、撃ちまくれー!」

轟音とともに12発の砲弾がプリンスオブウェールズから飛び出した。

そうしているあいだにも、敵長門、陸奥の砲弾が海面をにぎわせている。

この一撃が歴史を変えるとは誰も思ってはいなかった。

「敵先頭艦にヒット!艦橋部に当たりました!」

フィリップス大将は思わぬ戦果を期待して椅子から身をのりだした。


「フッ、やはり射撃はへたくそなようだな」

英国東洋艦隊の砲弾は偏差を間違えているのか全て手前に落ちている。

それに対し、第一艦隊は命中弾はなくとも至近弾といっても差し支えないものもある。

「これは楽に勝負がつきそうだな」

山本がそう言葉をこぼした瞬間、正面から強い衝撃を感じた。

艦橋に被弾したそう認識したときには自分の体には多数のガラス片が刺さっていた。

一瞬後、とてつもない痛みが上半身を襲う。

「うっ、...あとは..頼んだぞ」

「担架を呼べ!医務室へ運ぶのだ!」

そう言いながら胸から腹部までのびるガラス片と出血を見ながら助からないと本能的に悟った。

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