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旧想像世界  作者:
11/13

時を越えた出会い ②

 奴は恵瑠に向かって斬りかかる。しかし恵瑠は動揺していない。普通はビビりすぎて、腰を抜かしているはず。恵瑠は右手に何かを持つような形をさせた。すると、白い光が現れ、恵瑠の手の上で浮いている。恵瑠は右手を前にだす。すると、光はバチバチと鳴り斬りかかる奴に向かって飛んでいく。

「少し、大人しくしてもらうからね。」

白い光は奴の目の前に来た時、刀を振り下ろす。光は真っ二つになり、走ってくる奴の横をかすめて地面につくと、青い火になった。恵瑠は慌てて青い火に手を伸ばす。青い火は消えた。

「そんなぁ、私の雷が!」

どうやら、さっきのは恵瑠が作り出した雷だったらしい。普通のと少し違うようだったが。

 そして気が付けば、目の前には刀を振りかぶった奴の姿が。恵瑠は慌てて斬撃をサイドステップでかわし、逆袈裟斬りをバックステップでかわす。そして、右手を広げ、そこに槍を模した白い雷が現れた。銅斬りが来ると、恵瑠は槍を両手でつかみ、受け止める。バチバチと音が鳴り、二人はにらみ合う。

「大切な人に守られて、死にたいだなんて、逃げてるのと同じだ。」

「何だとぉ・・・。」

恵瑠の言葉に奴の怒りが増していく。

「それに、死んで償える罪なんてないけれど、絶対に償えない罪なんてない。」

「・・・・・・・何が言いたい。」

「あなたの言う大切な人は、あなたに罪を着せたくてあなたを守ったの、そんな卑怯な奴なの!?」

「そんな・・・そんなわけない!」

「じゃあ、何のためにあなたを守ったの?」

「それは。」

奴の腕に力が抜けた。恵瑠も腕の力を抜き、数歩後ろに下がり、槍を消した。

「それは・・・・・。」

奴は膝をついた。何かに震えていた。

「なぜ・・・ですか?」

最後に誰かに問いかけるように口を動かしていたが、誰に問いかけていたのかはわからなかった。

「あなたはきっと、大切な人は命を懸けてでも守りたい存在だった。それは、大切な人も同じだったんじゃないの?あなたに生きてほしいから、命を捨ててまで助けたんじゃないの?」

「生きてほしいから?」

「そう。」

「そうだったのですか?」

空を見上げて、呟いた。どうして、そんなことに気づけなかったのだろう。

「ねぇ、あなたが今やるべきことをやらなきゃいけないんじゃない?}

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・私を、助けてください。」

その言葉が聞こえた恵瑠は彼女に近づき、手を差し伸べた。

「いいよ、わたし、白天恵瑠。」

「ありがとう、白天恵瑠。」

差し伸べられた手をつかみ、ともに抱き合う。彼女は時間がたつにつれ、このまま意識がなくなっていった。


 時は夕暮れ。時の森で倒れていた彼女は恵瑠の家の布団で目を覚ました。あたりを見回す。横に自分の刀が置いてあったのを見てホッとする。部屋の扉が開くとお粥をもってきた恵瑠がはいってきた。

「もう目を覚ましたの?」

「ああ、おかげさまで。」

恵瑠はお粥を布団に入っている彼女に渡すと、その横に座った。

「ありがとう。」

「うん。」

彼女はお粥を食べ始め、食べ終わったころに恵瑠は質問をした。

「名前、聞いていいかな?」

赤羽(あかばね) (つばさ)。」

「何があったのか、教えてくれる?」

「それは、まだ言いたくない。だが、いつかいえる日が来たら教えよう。」

「そっか、じゃあ、あなたは何者なのか、教えてくれる?」

「わたしは、妖だ。」

「あ、妖!?どう見ても人間だよ!?」

「どうやら、遠い先祖が人間と共に暮らしていた時期があったらしい。その影響で姿が人間に似たんだろう。」

「へえぇ~、昔の妖は人間と共存していたのか~。」

「その妖は珍しいものだったみたいだがな。そうだ、もう一つ、頼みがあるんだ。」

「うん、言ってみて。」

                                              続く




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