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詩集 迷い道

かみさま

作者: 小日向冬子

そんなことでどうするの、と

なじり続けるのは

誰の声


まっとうな努力は

そっくりそのまま裏返り

同じ長さのベクトルで

自分にダメ出しをはじめる


際限なく高さを増していくハードル

人より優れていることでしか

存在価値を感じられず


あえぐように見上げた空も

回転性のめまいに

かき乱されるだけ


暗闇に迷える子羊は

壊れた抜けがらを

弔うこともできないままに

頼りなく潤んだ瞳で

途方に暮れる


ああ

かみさま


名前もなく

触れることもできないけれど

壊れてしまったこの世界の中で

形をもたないあなたを探す


もう一度

すべての意味を取り戻すために

目を凝らし

耳を澄まし

胸の奥のあなたに祈る

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