18 お見合い
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おかげさまで 26/3/11 日刊ランキング コメディー連載部門で8位になれました♪
またデイジーをお茶に誘う。
今回はローアン様と私とオスカーで、会話をみっちりシミュレーションした。
ちなみにデイジー役はオスカーだ。
そのかいあって本人を目の前にしても公爵令息はそこまで固くなっていない。
「あなたの好きなお菓子を用意したんだ」
「ありがとうございます」
前回に比べれば会話内容も格段に進歩。
「デイジー嬢の趣味を聞いてもいいだろうか?」
「物語を書くことですわ」
「それはずばらしい、一度読んでみたいな」
私はテーブルの下でガッツポーズを決めた。
意中の女性と仲が深まったことが自信につながったのだろう。ローアン様が女性の使用人に震えなくなった。
「今までは女性は恐ろしいと思っていた。だがシルバー嬢は無実だったし、デイジー嬢は私にこびることもない」
どうやら不信感が減ったみたいだ。
人となりを知っている女性ならば、側に近づけるらしい。
「だったらデイジーさんと正式にお見合いをいたしましょう!」
お母上は舞い上がっている。
今までは私の友人との口実で招待していたが、本音を告げることにしたらしい。
(あれ? ローアン様にお相手が決まったら、私お払い箱になってしまうのか?)
私が男装して公爵家に仕えているのはローアン様の女性嫌いを治すため。
治ってしまえば私は用済み。性別はバレないままだけど、免職の危機じゃん。
(次の職場探さなくちゃいけない)
良家の侍女? 女性護衛騎士? どちらにしても一度実家に帰るのだろう。
一抹のさみしさをかみしめた。
公爵家令息の見合い話は順調に進み、デイジーからは驚きの手紙が送られる。
『わたくしがお慕いしているのはブライト様ですのに』
ごめんね、それ答えられないから。
正式な見合いが行われたが、デイジーの要望でなぜか私も一緒に。
「後はお若い方だけで」
公爵家と伯爵家の親が離れる時一緒に移動しようとしたのに、デイジーに袖をつかまれてしまった。
「ブライト様はローアン様と仲がよろしいの?」
「まあね、僕の主は使用人にも寛大でね」
「まああうらやましいわ。わたくしもブライト様ともっと親密になりたいのに」
(うわぁ、デイジーお見合いでそれはないよ。誤解されちゃうじゃん)
ローアン様の顔色が悪い。
「ダメでしょうか‥」
「か、構わないさ。な、ブライト」
デイジーの上目遣いに精一杯寛大な男を演じているが、ローアン様は震えていた。
「今度ぜひ観劇にでも」
私には分かっている、彼がどれだけ勇気をこめて誘ったのか。
「まあ3人で出かけたら楽しそうですわ」
「う、うん」
しかしアピールは不発に終わった。
うわローアン様涙目じゃん。
「またご一緒して下さる?」
別れ際、デイジー嬢に手をにぎられたのも私である。
本当に申し訳ない!
「ブライト‥今日見合いをしたのは私だよな? お前じゃないよな?」
「ハイ、ソノトオリデゴザイマス」
どう謝ったらいい? 私は頭をかかえた。
しかし翌日、デイジーからの手紙で私は彼女の本音を知る。
『男の方と2人きりでお話だなんてわたくしには恥ずかしくて無理ですわ。お姉様どうか次も同席して下さいませ』
そーゆー意味だったか。
『ローアン様は素敵な方ですの。でも見つめられると緊張してしまって‥わたくし側室になりますからブライト様が正妻になって下さいません?』
男性として意識はされているらしい。ローアン様には伝えておこう。
文末だけは言っていることが良く分からなかったのでスルーした。




