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魔法印  作者: Rizanthe Dravenhart


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9/15

測れないもの

チーン……

レモリア学園の休み時間を知らせる鐘の音が鳴り響いた。

生徒たちは教室を出て、食堂や図書館へ向かったり、それぞれ思い思いの行動を始める。

前菜からケーキなどのデザートまで、さまざまな料理が並び、生徒たちが自分の食べたいものを取るために列を作っていた。

ラスクは料理用のトングとトレイ、そして皿を手に取った。

「何を選ぼうかな、野菜付きの焼き肉か、それともソーセージ入りのポテトスープか……」

ラスクは二つの料理を鋭く見つめ、手を行ったり来たりさせていた。

「ねえ、早くしてよ!私も選びたいんだから!」

女子生徒が叫んだ。

ラスクは振り返ったが、そこには誰もいなかった。すると、視界の端に一つの手が映る。

「どこを見ているの?」

高い声がした。

ラスクは少し視線を下げると、胸の高さほどの背丈の、不機嫌そうな少女が立っていた。

「なんでこんなところに小さい子がいるんだ?」

「なにっ!?」

少女は叫び、思い切りラスクの足を踏みつけた。ラスクは痛みに顔をしかめる。

「小さいなんて呼ぶな、人間!」

そう言いながらラスクを指差す。

彼女は尖った耳を見せた。

「見なさい、この尖った耳を。私はエルフよ」

「ごめん、もう小さい子って言っちゃった」

ラスクが言うと、

二度目に彼女は再びラスクの足を踏んだ。

「だから小さいって呼ぶなって言ったでしょ、このロリコン!」

少女は叫んだ。

ラスクはただうなずき、ポテトスープとソーセージ、そしていくつかのケーキを取り、昼食を食べているコルヴィアンとメラティのもとへ向かった。

到着すると、コルヴィアンは笑っており、メラティは必死に笑いをこらえていた。

「何をしたら、あの小さい子に踏まれるんだ?」

コルヴィアンは笑いながら言った。

「小さい子って呼んだだけだ。そしたら踏まれた」

苛立った様子でラスクは答える。

「ラスク、一つ聞いていい?あの子が言ってたけど、あなたってロリコンなの?」

メラティが尋ねた。

ラスクは立ち上がり、机を強く叩いた。

「俺はロリコンじゃない!」

その声に周囲の全員がラスクを見るが、彼はすぐに座り直した。

「入学式の日に、ああいう子を見た覚えはあるか?」

コルヴィアンが尋ねる。

ラスクは黙って食事をしながら首を横に振った。

「たしか、エアリス先生が遅れて来る生徒が一人いるって言ってなかった?」

メラティが言う。

「確か、常に霧に包まれた王国の出身だったはずだ」

ラスクは食べ物を噛みながら答えた。

「えっ!?あそこって不気味な場所じゃないか」

コルヴィアンは目を見開き、体を震わせた。

ラスクはにやりと笑いながら、強く背中を叩いた。まるで「幽霊が怖いんだろ」と言うかのように。

「何するんだよ!」

コルヴィアンは叫ぶ。

「あの王国はとても高くて、雲の上を歩いているみたいなんだ」

ラスクは続けた。

「そんな不思議な王国があるなんて初めて聞いたわ」

メラティが言う。

その時、コルヴィアンの後ろに一人の男が立ち、彼の頭をくしゃくしゃと撫でた。

「おい、坊主。今すぐ手伝ってほしい」

ガロンさんは笑った。

「はい!ベルが鳴る前に終わらせましょう!」

コルヴィアンは元気よく答える。

「二人とも、友達を少し借りるぞ」

二人はただ微笑み、ガロンさんとコルヴィアンは厨房へ向かった。

「メラティ、実は聞きたいことがあるんだ」

ラスクが言う。

「……何?」

彼女は小さく答えた。

「どうして左目を覆っているんだ?」

ラスクは尋ねた。

それを聞いたメラティは、顔を伏せた。

「ごめんなさい……でも、話したくないの」

その声は小さく、次第に消えていった。

「分かった。無理に聞かないよ」

ラスクは言った。

【聞くべきじゃなかったな、あんなに繊細なことを】

ラスクは心の中で思った。

ラスクは三人分の食べ終わったトレイを持ち、厨房へ向かった。

メラティは深く息を吐いたが、嫌な記憶が一瞬よみがえり、目に少し涙が浮かんだ。

【どうして、一番思い出したくないことばかり浮かんでくるの……】

彼女の手がうっかり持っていた本に触れ、ある男子生徒がその本を拾って彼女に差し出した。

「ありがとう」

メラティは小さく言った。

「どういたしまして」

彼は微笑む。

「同じクラスだよね?」

「ええ、同じクラスだけど、1-Aの全員の名前は覚えきれていないの」

低い声でメラティは答えた。

「自己紹介しよう。僕はユリアン・フォン・ブラットハイムだ」

【ベルタ先輩の弟……やっぱり格好いい】

メラティは心の中で思った。

「こちらこそ、メラティよ」

挨拶を終えると、ユリアンは料理を取りに向かった。そこへラスクとコルヴィアンが厨房から戻ってきた。

「メラティ、誰と話してたんだ?」

コルヴィアンが聞く。

「知らないの?彼はユリアン・フォン・ブラットハイム。クラスで一番の美男子だぞ」

ラスクが言う。

「本を拾ってくれて、少し話しただけよ」

メラティは答えた。

「いいなぁ……あんなに格好良かったら有名になれるのに」

ラスクは少し大きな声で言った。

「お前はもうロリコンとして有名だろ」

コルヴィアンが言う。

「なに!?」

ラスクは叫んだ。

二人は言い合いを続けていたが、メラティはただ微笑みながら二人を見ていた。

休み時間はあっという間に終わり、再び鐘が鳴り、授業の開始を告げた。

「今日は、ケイトン先生とテッド先生が作った装置で、皆さんのマナ量を測定します」

エアリス先生が言った。

しばらく待った後、

「すみません、二人はまだ――」

その時、教室の扉が開き、木彫りの箱に収められた水晶を持つテッドと、本を抱えたケイトンが入ってきた。

「遅れてすみません」

ケイトンが言う。

「大丈夫です。無事に進めばそれで」

エアリスが答えた。

テッドは装置を黒板前の机に置いた。

「このマナ測定装置は、校長先生の承認を得ています」

テッドが言う。

「一人ずつ呼ばれますので、マナ量を測定してください」

エアリスが続ける。

「自分のマナ量を知ることで、杖か、マナ消費を抑える魔道具を選べます」

ケイトンが説明した。

生徒たちは次々に測定され、ほとんどが大きなマナと個性を持っていた。

メラティは杖を使いながら机へ向かった。

「手を水晶の上に置いてください」

テッドが言う。

メラティが手を置くと、相反する二種類のマナが互いに反発し合うのが見えた。

「これはおかしい……相反する二つのマナが同時に存在するはずがない」

ケイトンは記録しながら言った。

「また装置が壊れたのか?」

テッドが言う。

「メラティ、席に戻ってください」

エアリスが言った。

メラティが席に戻ると、周囲の生徒たちはなぜ彼女がここにいるのかと囁き合った。

最後に測定されたのはコルヴィアンだった。

「先生、本当にこの装置で分かるんですか?」

コルヴィアンが尋ねる。

「心配するな。校長先生にも使った」

テッドは親指を立てた。

「早くしてくれ、次のクラスがある」

ケイトンが言う。

コルヴィアンが手を水晶に置くと、非常に大きなマナが現れ、次の瞬間、ひび割れの音とともに水晶が爆発した。

破片が机の上に散らばる。

「テッド、サイズ計算を間違えたんじゃないか?箱型にする必要はなかっただろ」

ケイトンが言う。

「おかしい……今朝、最も大きなマナを持つ校長でも問題なかったのに」

テッドは割れた水晶を睨んだ。

「まあいい。1-Aと他のクラスは終わった」

ケイトンが言った。

コルヴィアンは席に戻り、左手の魔法陣を見つめた。

【どうして水晶が壊れたんだ……】

彼は窓の方を見ると、黒い影が大きく笑っていた。

「小さな玩具では、我が何千年も吸い続けてきたものには及ばぬ」

囁き声がした。

「おい、コルヴィアン。さっきから窓ばかり見てるぞ」

ラスクが言う。

「いや、装置が壊れた理由を考えていただけだ」

コルヴィアンは答えた。

「まあ、初めて作った装置だし欠陥もあるだろ」

ラスクが言う。

「……そうかもしれない」

コルヴィアンは呟いた。

【俺が聞いている声……夢に現れる影なのか?】

彼が再び窓を見ると、黒い影は不気味な笑みを浮かべながら、ゆっくりと消えていった。

「……しゅ、主……」

影は小さく呟いた。

読んでいただき、本当にありがとうございます。

少しずつ物語が動き出し、キャラクターたちの秘密も見え始めてきました。

まだ未熟な点も多い作品ですが、感想やご意見をいただけると、とても励みになります。

次の話も、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

これからもよろしくお願いします。

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