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No7 はじめてのトウシューズ
あみちゃんは、先生の許可を得てトウシューズを買ってもらいました。嬉しくて抱いて寝たら、真夜中にトウシューズに起こされました。
「あのぅ私はあみちゃんの足に履かれてバレエが踊れるか心配で眠れません」
あみちゃんはびっくり。
「私こそあなたを履いて踊れるかが心配よ」
「じゃ、お互いさまということで」
これは夢だと思い、どうせならと質問をしました。
「ねえ、トウシューズに生まれてどんな気分?」
「とてもよいです。あみちゃんに履かれてバレエを踊れるのがうれしい」
あみちゃんとトウシューズは親友になり、レッスン後は反省会をします。しかし上手になるにつれてトウシューズは弱ってきました。
「新しいのと交替するね。さようなら」
「でも」
「天国のバレリーナが私を待っている。バレエを続けている限りまた会えるから泣かないで」
「うん」
あみちゃんは以後歴代のトウシューズと親友になりプロになりました。