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No43 バレエの価値観



「私は年寄りになったし若い時のように踊れないわ」

「これは特製のトウシューズです。お試しにどうぞ」

「あらっ、立てた。不思議ね。しかも足が痛くない」

「実はソールの部分に薄い電子回路が入っています。加齢で衰えた足でもポワントレッスンができるように作られています。お値段は安くはないですが、いかがですか」

「買います」

「大変失礼ですが、足は高くあげられるボトムや、しなやかに回転ができるレオタードもあります。すべて薄い電子回路が装着されています。首筋が若く見えるシニヨン用の髪飾りもいかがですか。一式そろえて五十万円です」

「高いからトウシューズだけにします」

「それだと十万円ですが、全部装着しないと美しく踊れません」

「仕方ないわ、全部買います」

「五十万円でレッスン一回分です。何回分にしますか」

「若いって価値があったのね」

「お客様、まだ踊りたいと思うことにこそ価値がありますよ」

「…そう」



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