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No4 猫の特訓
バレエ少女のあみちゃんはパドシャが上手にできません。先生は言います。
「パドシャは猫のステップという意味です。猫の真似をすれば踊れますから宿題にしましょう」
あみちゃんは公園にいた猫にパドシャを教えてと頼みました。猫もよしきたと特訓しました。
「足を横に膝につけてつま先を伸ばして跳ねる」
「うん」
パドシャ、パドシャ
「いいぞうまいぞ」
「やったぁバイバーイ」
「おい」
次のレッスンに、あみちゃんは先生も驚くほどの上達を見せた。
「確かに猫のようだけど、そのひげはなに? 手も肉球ができている。尻尾も…どうしちゃったの」
「先生、猫にバレエを教えてもらったらこうなったの」
「猫にお礼を言いましたか?」
あみちゃんはあわてて魚を持って公園に行きました。猫は言いました。
「バレエ猫にするつもりだったが中止する」
あみちゃんは反省して礼儀正しいバレエ少女になりました。