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No33 潮流
男性だってトウシューズを履いて踊りたいはず。でも周囲が女性ばかりなら、踊りたくとも気後れするだろう。私はそう思って男性専用バレエ教室を新設した。もくろみは当たった。バレエ用品店もピンク以外に黒や茶色のトウシューズを売り出した。それも当たり、町にはトウシューズで歩行する若者も出た。国内でも男性のみのバレエ団を作って公演したらこれも当たって常に満席だ。
私は初心を忘れず男性を相手に、トウシューズの履き方から踊り方まで根気よく教える。生徒たちは生涯バレエを楽しんでほしい。プリマが出たら嬉しいと思っていたがそれも現実になった。女性よりも男性の舞踊手が増えてくるとは。
昔ならば男性が踊るオーロラやオデットは信じられぬだろう。それを思えば男女の垣根がほぼなくなって良い時代になった。やがて男性でも女性でもない舞踊手も出てきた。地球外生命体であれ幽霊であれ何が踊っても誰も驚かぬ時代だ。それでよい。




