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No30 全てを踊りたい



 きみの役は道化師だからもっと笑顔で踊ってくれ。

 …本番ではピエロメークするからこれでよい。

 でもきみの踊りは皆を楽しませようとしていない。

 …なんと無礼な。振付師ごときから指示されるいわれはない。

 確かに上手いが反抗的で主役を差し置いて踊りたがる。そのうち周囲と険悪になって困った。仕方なく降板させると恨んでやると叫んで消えた。

 本番。彼は勝手に舞台に出てきて、ピエロ役どころか王子役も敵役も全て一人で踊ろうとする。ひっこめさせようにも舞台中央に逃げる。他のソリストは皆恐れて楽屋に引っ込んだ。観客はブーイング。彼は息を切らしながら叫ぶ。

「偉大な俺様ダンサーに拍手しろ!」

 警備員によって捕獲されたがまだ踊りたがる。受診させたら赤い靴症候群の診断が出た。つまり踊り続ける病気だった。感染源を特定させたら化粧の下地クリームに菌が出た。彼以外の感染者は出なかったのは本当に不幸中の幸いだ。



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