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No28 グランバットマン



 足を高くあげる。軸足をしっかりして、足を前、次に横、次に後ろ、〆にプリエ。足をただ振り上げるだけではバレエにならぬ。乱暴に、ではなく、丁寧にシュッとあげ、しっかりと降ろして足五番に収める。足を上げたときに背中を丸めがちだが、それもタブー。クラシックバレエには所作一つにも決まりごとが多い。

「もっと足を高くあげなさい」

 そうはいっても身体が言うことを聞かぬ。困った私は魔法を使った。しかし加減を間違えて強く効きすぎた。次のレッスンではクラスで一番高くあげられたが、振り投げた足がロケットのように飛び出して天井にあたり、そしてまた私の足の付け根に戻る。前も横も後ろもだ。先生は「魔法はルール違反だ」と怒り、レッスンメイトから笑われた。

 なんとか退学を逃れられたが上達は地味なレッスンの積み重ねだと悟り心を入れ替えた。バレエ団員としてやっていけるのは、この時の失敗の恥ずかしさを乗り越えたからです。




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