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能力者は青春を謳歌出来ないと思った?  作者: 白金有希
3年生編①
145/171

145話 特別号〔3〕

放課後も同じように対応し、なんとか大きな被害を出さずに一日を終えることができた。


「お疲れ和人」


体と言うより心が疲れた状態で部室に帰ってくると、千華に労いの言葉をかけられる。この言葉だけで疲れの大半が吹っ飛んでしまう。


「ありがとう千華、俺なら大丈夫」


「そう……でもあんまり無理はしないでよね? 適度のガス抜きは大事よ」


「わかってる、適度に休むよ」


俺は千華の頭を撫でる。千華は頬を赤くしてこちらにムッとした表情を見せる。


ちょっと怒らせちゃったかな?


「お疲れ和人。そういえば夏目くんから貰った特別号みんなで見よう」


葉月はジェンガ片手に話しかけてくる。


なにを書かれたのかわからないから少し怖いが、気になっていたしいいか。


「私ちゃんと写ってますかね? せっかくの取材なので写真写り気にしちゃいます」


「ティタニアなら大丈夫じゃない? ちゃんと可愛いんだし」


「ありがとうございます、冬ちゃんも可愛いですよ! 」


「えーと、まず私の記事は……あった! うわぁ結構好きに書かれてる」


葉月の記事を見てみると、確かに朧月による主観ほぼ100%のものだった。やっぱりこういう感じに書いてきたな。


「まぁでも写真はいいのが救いかな」


「あっ確かによく撮れてますね! 葉月ちゃん可愛いです!! 」


1ページをしっかり使った葉月の写真はとても良く、撮影者の腕の良さを感じる。まぁ、撮ったの朧月なんだけど。


「私たちも似たようなものね。『ただいま四角関係』ってなによ」


「ふぇっ!? 私まで入ってますね……なんだか申し訳ないです……」


「そんなに落ち込まなくても大丈夫、今に始まったことじゃないから」


「??? 」


ティタニアの距離感の近さで、他の男子から敵意の目を向けられたことあったし今更これがきたところで問題はなかった。


「おぉ、蒼音の欄結構あるね。5ページだよ」


「蒼は今回が初だし、書くこと沢山あったんだろうな」


あれ……この感じでいくと俺もページ多かったりするのか? だとすると朧月のことだ、変なことが4つぐらいは書かれてるだろ……


「あっ、和人見つけたわよ。えっと……4ページ分あるわ」


蒼よりも1ページ少ないが、それでも多いな。嫌な予感がしまくっている。


「……和人、あんたも大変ね」


千華が同情の目で見てくる。なに書いてあったの……


恐る恐る見てみると、そこには『学年のアイドルたちとの蜜月』という題名と共に、明らかに隠し撮りしたと思われる写真が何枚か貼られていた。


あいつなにしてんの!? というかあの質問の意味なかっただろ!


「これ……明日から大変だね……」


「冬、そこには触れないでくれ。今それを考えたら頭が痛くなる」


4つの派閥全てから総攻撃を受けそうで怖い。


「どれも仲良さそうに写ってて私は好きなんですけどね。これとか私と和人くんの仲の良さがしっかりと伝わってきますね」


そう言ってティタニアが指さしたのは、俺の後ろから抱きついてくるティタニアの写真だった。


これはティタニア派の男子ブチギレだろうな……対応を考えておこう……


「ティタニア、あんた少し疎いわよね……」


千華の言葉にアンヘルもうんうんと頷く。確かにティタニアは少し疎いな。基本いい子だけど。


「火種っちゃ火種だけど、記事自体は凄く詳細に書かれてるね。才能の無駄遣い感が否めないけど」


「朧月はそういう奴だからな……」


「おっ、後ろの方に睦月と鷹峰とアンヘルの記事がある」


「ほんとだ……睦月はともかく、お前らも取材受けてたんだな」


睦月は去年も取材されていたから今年もされるだろうことはわかっていた。でも2人のそういう話は聞いてなかったから驚いた。


2人が取材されるのは嬉しくもあるが悲しくもあるな。ヤバいのに目をつけられたってことだもんなこれ……


「あっはい、バレーでの実績を主に聞かれました」


「私は姉さんのこともあり取材されたんだと思います」


「そっか、理由はどうであれ明日から忙しくなりそうだな」


見ると、鷹峰の実績がしっかりと書かれているし、これは熱烈な勧誘が始まるだろう。


アンヘルはファンクラブができそう……


「そう……ですね……」


「まぁでも俺もフォローはするし、困ったことがあったら言え。世話役みたいなもんだし」


「ありがとうございます」


「ふふっ、それなら少し個人的なことを相談してもいいですか? 先輩の好きな髪型とか」


「あっアンヘル、そういうのは駄目だよ!! 和人くんの迷惑になっちゃう!! 」


妹のことになると疎くなくなる姉を見ながら、明日からどうしようかと考える。


鷹峰のこともあるし、なるべく一緒にいてあげたいんだけど……難しいか。


「そんなこと言ったら姉さんの行動はどうなの? 先輩に抱きついたり恥じらいのない行動をしたり……そっちの方が先輩の迷惑なんじゃない? 」


「うぅ……えっとそれは……」


ティタニアが少し涙目になってきたところでフォローに回ることにした。


明日からのことはまた後で考えよう……



こうして毎年恒例、4月の大変な行事? が幕を閉じていくのであった……

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