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第十五話 再び深層へ


第三区ダンジョン。


都市部から

少し離れた、

旧工業地帯の地下。


入口前には、

規制線が張られ、

探索者の姿は少ない。


佐山は、

簡易装備で

立っていた。


派手さはない。


だが、

無駄のない構成。


林野が、

通信越しに言う。


「今回は、

調査が主だ」


「異変の確認と、

危険度の判定」


佐山は、

短く答える。


「了解」


ゲートをくぐる。


転送の感覚。


足元が、

コンクリートに

変わる。


第一区画。


人工構造物を

模した通路。


照明が、

ところどころ

点滅している。


(ここも、

空間が

歪んでるな)


進むごとに、

魔力濃度が

上がっていく。


通常より、

明らかに早い。


第三十階。


壁の模様が、

微妙に

ずれて見える。


佐山は、

手を伸ばす。


指先が、

壁に

沈み込んだ。


「……やっぱり」


現実と、

別世界の

境界が薄い。


さらに降りる。


第三十八階。


警告が出た

地点だ。


空間が、

大きく

波打っている。


中央には、

半透明の

裂け目。


向こう側に、

別の通路が

重なって見える。


(異世界側の

ダンジョンだ)


完全には、

接続していない。


だが、

時間の問題。


裂け目の奥で、

影が動いた。


人影。


だが、

動きが不自然。


「来るか……」


影が、

こちらへ

滲み出す。


中途半端な

具現化。


半分だけ、

異世界の存在。


腕が、

異様に長い。


顔は、

ぼやけている。


佐山は、

息を整える。


(通常兵器じゃ、

厳しいな)


短剣を構える。


最小限の

魔力だけを

流す。


影が、

突進。


佐山は、

一歩横へ。


すれ違いざま、

首元を

斬る。


影は、

悲鳴も上げず、

霧散した。


裂け目が、

不安定に

揺れる。


佐山は、

床に手を当てる。


(中和すれば、

閉じる)


だが――


奥から、

さらに

反応。


複数だ。


「……長くは

いられないな」


佐山は、

通信を入れる。


「林野さん」


「このダンジョン、

深層に

仮中枢があります」


「放置すれば、

完全接続します」


一瞬の沈黙。


『……破壊は

可能か?』


佐山は、

裂け目を見つめる。


「やれます」


覚悟を決め、

一歩前へ出た。


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