初仕事
エメリアが来て三週間が立った。魔法の修行も順調に進み、風で刀身を作れるようになってきた。
そんなある日の朝、カレッジが家から出ようとしていた。気晴らしに賭け事に行くつもりだった。
「どこいくんですか?師匠」
突然後ろからエメリアに声をかけられ、カレッジはビクッと驚いた。
この三週間エメリアは魔法の修行をつけているうちにカレッジが賭け事に行き家賃をくすねていることをエメリアは知っていた
「ん・・・あー散歩かな」
「こんな大金もって」
エメリアの手には小さな袋があり、カレッジに見せつけた。
カレッジは慌ててポケットの中を確認するが先程まで入れていた金がない。エメリアが風魔法でポケットからスったのだ。
「エメリア・・・お前魔法がだいぶ上達したな師匠として鼻が高いよ・・・・・・って師匠のポケットから金スるな!!」
「だって賭け事に毎回使って、一文無しで帰ってくるからですよ」
二人が言い争っていると部屋のドアを開けレゲンが出てきた。
「また賭け事するつもりだったんですか、本当にエメリアさんがいてくれて助かります」
三週間いてレゲンともすっかり打ち解けた。たまにレゲンは魔法の修行も手伝ってくれたりもするほどに。
カレッジの言い訳を二人で聞いていると玄関の扉が開き、長い黒髪のスタイルの良い女性が入ってきた。
「邪魔するわよ。あら可愛い子。なに彼女?」
「弟子です!!」
顔を真っ赤にして否定するエメリアに女性はクスクスと笑う。
「そっちから来るなんて珍しいですね。レミアさん」
「あんたたち当てに仕事が来ててね」
キョトンとするエメリアにレゲンが女性の説明をする。
「彼女はレミア・サキラスさん僕たちの傭兵の依頼を受けて仕事を通してくれる方でいわゆる仲介人です。ちなみに情報屋でもあり、医者でもあります」
「すごい人なんですね」
レゲンの説明を聞きレミアの多彩さに関心しているとレミアはポケットから一通の手紙を取り出した。
「これあんたたち宛にリケイルから」
「姉さんからか、ろくな手紙じゃないな」
冷たい目で手紙を見つめる、レゲンはおおよそ手紙の内容を把握してそうだった。
手紙を開いて三人で内容を確認すると。
『一人では目的達成困難なため救援求む。なお救援にきた際には他人のフリをされたし。PS 大好きなレゲンくんがきて欲しいな♡お姉ちゃんの大ピンチに駆けつけてくれるレゲンくんが見たいな♡お姉ちゃんレゲンくんのこと二十四時間心から待ってるね♡
弟くんが大大大好きなお姉ちゃんより』
三人は手紙の内容にドン引きしつつカレッジとエメリアはレゲンをみる。
「絶対に行きたくないです」
首を横に振りながら切実そうな言葉を吐き出すレゲンをよそ目にレミアは淡々と話を進める。
「まぁというわけでリケイルからの救援以来なわけ・・・カレッジあなた行きなさい」
「えぇーなんで俺が」
「レゲンが行ってリケイルが他人のふりなんてできると思うの?こんな手紙の半分ぐらい弟のラブレターに使ってくるやつに?」
こんな弟ラブな手紙を送ってくるやつだ、間違いなく無理だろうと四人とも思った。
「しゃあない・・・初仕事だエメリア。この手紙の内容ならリケイルは大丈夫そうだしな」
コクっとエメリアが頷くとレミアが地図を見せる。
「依頼相手はここから南西にいった場所にある。フリアスの上級貴族ね。依頼内容は暗殺者の撃退みたいね」
レミアから地図を受け取ると、カレッジとエメリアはフリアスに行く荷馬車に乗せてもらい出発したのだった。