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ナイトパーティー  作者: 内山スク
3章 脱獄囚と腐った忠犬編
32/97

第一脱獄囚発見

 カレッジたちは隣街のフルバイエに来ていた。カラトナ要塞からカレッジたちの住んでいる町アルカナルから一番近い場所にある。

 街の中央にある噴水の前にカレッジたちは話していた。

「よし、情報収集するか。正午にここに集合な」

「わかりました」

「オーケー」

「はい」

「じゃあ俺は賭場にいってくる」

 カレッジが後ろを振り返って賭場に向かおうとすると、エメリアに首根っこを掴まれた。

「師匠は私と市場にいきますよ」

「いや大丈夫だって、次こそ勝つからぁぁぁ!!」

 叫びながらもエメリアに引っ張られてカレッジは市場の人混みに消えていった。

「アイスノックさんはどうします?」

「俺も情報収集からだな。美しいレディたちが俺を待っている!!」

アイスノックはそういうとどこかへ浮かれたようにスキップして人混みの中に消えて行った。

「まったく・・・先輩方ときたら。じゃあ僕は観光名所の時計台でもいきますか」

 レゲンも情報収集のために時計台を目指し出発するのであった。





 市場の人混みに紛れながらもカレッジとエメリアは店の店主や通行客から情報収集を行っていた。

「この街にはいないような気がしますけど」

「まぁまぁ、地道にやっていこうや。遅かれ早かれあっちからアクション起こしてくるさ」

「嬢ちゃんちょつとうちの商品見ていかないかい?」

エメリアに突然商人が話しかけてきた。路地の前に座り、アクセサリーなどの商品を並べた紫色のフードを被った髭面の男性だ。

「へぇー綺麗ですね」

「嬢ちゃんにはこれが似合いそうだなぁ」

 そう話すと男は怪しい笑みを浮かべながら紫の石が繋がれたブレスレットをエメリアに差し出してきた。

 エメリアが受け取ろうと手を出すと、ガシッと腕を掴まれた。

 カレッジがエメリアの腕を掴み受け取るのを止めた。

「おっさん、香水つけて匂いを誤魔化してるつまりかも知らないが血生臭いぞ。それに服の裏に血がついてるぜ」

 よく見ると確かに上から見ると男の服の裏側や裾には少し赤いインクのような赤黒い液体がが付いている。

「殺人鬼リョスだな。手配書に載っている顔と一致する一人目見つけたぜ」

「チィ!!」

 男はアクセサリーをカレッジたちに投げると裏の路地に逃げていった。

 男が投げたアクセサリーから白い煙のような物が噴出された。

「目眩しか」

カレッジの言葉ともにエメリアは風魔法を発動した。

 アクセサリーごと煙をエメリアが風魔法で全て吹き飛ばした。

「待て!!」

 カレッジとエメリアは路地裏に入ると、血まみれの死体が落ちていた。

恐らく店の店主だろう。殺して入れ替わったのだ。

 奥を見るとリョスは角を曲がろうとしていた。

 カレッジは白い剣を抜くと不可視の斬撃を飛ばした。

「グハァ!?」

リョスの背中が突然パックリと斬れ、背中から赤黒い血が噴出された。

何が起こったかわからないままリョスは勢いよく地面に転倒した。

 すぐさまカレッジは追いつきエルボを背中に喰らわせる。

「グハッ!!」

リョスは衝撃で海老反りになると力が抜けたように地面に横たわった。

「おっしゃ一人目!!」

「やりましたね師匠」

 カレッジはリョスを担ぐと憲兵に引き渡しに駐在所に向かった。

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