いざ、ルーラ王国へ
パストを倒した後、カレッジとエメリアはレットに連れられてミサハ王国に来ていた。
「お、来たか」
王国の入り口でアイスノック、シオン、レゲンが待っていた。
「待たせたなお前ら」
アイスノックはカレッジの顔を見ると何故か笑みを見せた。
「なんだよ?」
「いや、ましな顔つきになったと思ってな」
「リケイルさんはどこですか?」
エメリアが辺りを見渡すが、リケイルの姿がない。
「姉さんならそこにいます」
レゲンが指の方向を見ると、リケイルが肉を無我夢中で食べていた。リケイルの目の前には山盛りの肉が盛られていた。
「リケイルさん何してるんですか?」
「栄養補給。血をブルートランスにあげすぎちゃったから」
「へ、へー」
リケイルは肉をまるでパスタでも食べるようにドンドン胃袋の中に入れていった。
「さて、集まったしルーラ王国に行くか」
「行くってどうやって?」
「カレッジ、お前さんのブレイドを使って次元を移動してルーラに出る」
「なるほど・・・それで俺が必要だったのか」
カレッジは腰の黒の剣と白の剣を抜くと、二つを重ね合わせた。
「俺が斬りたいものは無そのもの、ブレイドよ。真の姿を見せろ」
カレッジの呼びかけに反応するように、二本の剣は一つとなり灰色の一本の剣となった。
「それがブレイドの本当の使い方か」
「圧倒的な力を感じますね」
レゲンとアイスノックが感心して見ている中、シオンは何も話さず、ただカレッジの顔を見つめていた。
「よし、いくか」
カレッジが剣を振るおうと振りかぶると。
「ちょっと待て」
後ろから声がした。振り返ると、そこには現ミサハ王ティーカ・ミサハが立っていた。
「なんだよ。これからルーラ王国に乗り込もうって時に」
「ミサハの王として正式に依頼させてくれ、傭兵達よ」
ティーカは頭を下げた。
一国の王が頭を下げる姿など見ることはないだろう。
「身勝手で、人任せな願いなのはわかっている。悪魔を倒し、この世界を救ってくれ」
「・・・おう、任せろ」
カレッジは笑顔で返事を返すと、灰色の剣を振るった。
剣が通った空間が斬られたように裂け、空間の歪みが発生した。
レットが最初に入ると、それに続いてシオン、アイスノック、レゲンに連れられてリケイルが入っていった。
「師匠先行ってますよ」
「ああ、しかしこれ魔力の四分の一持っていかれるな」
エメリアが空間の歪み中に入ったのを確認すると、カレッジも空間の歪みに飛び込んだ。
「待ってな、ミサハ王。悪魔を倒してやるからさ」
カレッジはそう話すと、空間の歪みに入っていった。
カレッジが入ると空間の歪みは消滅し、元の空間に戻った。
まるで何もなかったように、当たり前のように歪みのなくなった空間が存在し続ける。
ルーラ王国へと出発した傭兵達の見えない運命を暗示するかのように。




