表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ナイトパーティー  作者: 内山スク
9章 ミサハ動乱編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

132/141

裁きの炎

 ミサハ王国北側の草原は炎に包まれていた。草原は炎で燃え盛り、ミサハの兵士の死体が炎に包まれている。

「アッヒャハハハハハハハハハハハハ!!」

 そんな炎に包まれた草原の中、高笑いを浮かべる男がいた。山羊のような兜を被った黒い鎧の男。片手に持った大槌は血で汚れていた。

「見ていますか、ミサハ王国のみなさん。これがルーラの騎士団長の力。そして悪魔様の力です」

 炎に包まれた草原で笑う男は手を大きく広げて大声で叫び始めた。

「ミサハの皆さんあなた方は神を信じますか?私は信じています。なぜならこの世に悪魔はいたのです。なら神だっているはずです。ですから貴方方降伏し王の首を渡せば助かります。それが神が貴方方に与えた救済の道なのですから!!」

 狂ったように声を荒げ演説する男の前に、一つの影が迫ってきた。

 影は炎に写りゆらゆらと揺れていたが影は炎を水晶のような剣で切り裂くとルーラの騎士の前に近づいてきた。

 茶髪の髪をした青年。右腕にはボロボロになった青いバンダナを巻いており、手に持った水晶のような剣が周りの炎を写し、オレンジ色の光を反射していた。

「貴方がルーラの騎士団長ですかね?」

「いかにも私こそルーラ王国騎士団長エクサ・ルーメンと申します。そういう貴方の名は?」

「傭兵レゲン・ロックダイス。お前の命を貰いにきた」

「おーおーこれは物騒ですな。ところで貴方は神を信じますか?」

「オカルトは好きですが神は信じていません。僕は目で見たものしか信じないと心に決めているので」

「そうですか、残念です。貴方とはわかり合えそうにないですね」

「布教活動なら迷惑のかからない。地獄でやってください。それとも今殺して神がいるかどうか確かめてきてください」

 レゲンの言葉を終えると同時にエクサが大槌をレゲンの顔面に向けて振るった。

 レゲンは手に持ったクリスタルで大槌を防ぐとガンという音が響いた。

 大槌はレゲンの身体に届かなかった。しかし次の瞬間大槌から強烈は爆発が巻き起こった。

「くっ!!」

 レゲンは爆風に吹き飛ばされるが何とか体勢を整え、エクサに剣を構えた。

「い、今のは!?その大槌レプリカか」

「当然!!爆発のレプリカ。私の大槌で触れた箇所は爆発する。そして私の魔法は神より授かった炎の魔法!!なので」

 エクサはいつのまにかレゲンの背後に回り込み、大槌を構えていた。

「こういう風に肉体を活性化させ、限界以上のパワーを引き出すことも可能なのです」

 エクサの大槌を振り下ろし、レゲンの顔に当たりそうになったその時。

 エクサの脇腹に重い衝撃が走り、大きくエクサは吹き飛ばされた。

「危なかったですね」

 声の方向をレゲンが見ると片手に大楯と剣を持った青年が立っていた。腰には納刀した剣がもう一つ下げており、茶髪の髪が炎で輝いていた。

「貴方は確かアルファスさんのお子様の」

「はい!!フロスと申します。あのシール王国の騎士団長様と戦えるとは光栄です」

「元ですよ。それより助かりました。ありがとうございます」

「いえいえ、元々は俺の国を守る戦いですから」

「・・・・・・・シール王国?」

 吹き飛ばされたエクサはフロスの言葉を聴き、むくりと立ち上がった。

「貴方シール王国の出身なのですか?」

「あぁ。元シール王国騎士団長だ」

 レゲンの言葉にエクサは兜を投げ捨てると顔を抑えて笑い始めた。

「ククッ、そうですか。あのシール王国の騎士団長さんでしたか。ならば神に代わり私が裁きを与えなければいけませんね。国を滅ぼした大罪、万死に値します!!」

 兜を取ったエクサの顔は狂気に包まれていた。目は限界まで見開かれ、口はスイカのように釣り上がった邪悪な笑みを浮かべていた。

 エクサは大槌を振りかぶると、地面に叩きつけた。

「グランドインフェルノ!!」

 叩きつけた場所から炎が噴き出すと周りの地面の下から炎が噴き上がり辺り一面を吹き飛ばした。

「アヒャハハハハ!!どうですか神様!!貴方の元に愚かな魂を贈りましたよ。裁きをお与えください」

 エクサが空に向かって勝利の雄叫びを上げていると、左肩に痛みが走った。

 痛みが走った左肩を見てみると左肩から先がなく、結晶のようなものが突き出ていた。

 後ろを振り返ると自身の落ちた左腕と、二撃目を繰り出そうとしているレゲンの姿があった。

「くっ!!何故!!」

 エクサは距離を取るために、後ろに飛んだが腹を斬り裂かれた。

 斬られた腹からは結晶のようなものが飛び出し血は出なかったが痛みがエクサを襲った。

 レゲンの身体は火傷傷がところどころにあり、頬や腕、服には黒い煤がついていた。

「何故生きている?先ほど吹き飛ばしたはずだ!!」

 エクサが疑問をぶつけるとレゲンの後ろにはクレイが立っていた。

「ハァハァ・・・貴方が爆発させた瞬間。土魔法で僕がガードしてクレイさんの風魔法で上に飛び上がったのですよ。まぁ土魔法で防ぎきれませんでしたが」

 レゲンは息を整えると立ち上がった。クリスタルを握る手は火傷しており、手の皮は剥けていた。とてもじゃないが剣を握り続けることができるようには見えない。

「すいません。レゲンさん俺を庇ったばかりに」

「ハァハァ・・・クレイさん僕はもう長く戦えません。貴方があいつを討ってください。ミサハの騎士団長として・・・ミサハの誇りを懸けて」

「レゲンさん・・・・・・わかりました。俺の誇りに懸けてあいつを討ちます!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ