燃え尽きた戦友
「あー暇だぁ〜」
怠そうな声が部屋中に響き渡った。カレッジは壁を足で蹴りながら椅子の前足を浮かせていた。
「暇なら仕事行きましょうよ師匠」
エメリアが声をかけるとカレッジは死んだような顔をしてエメリアの方を見た。
「仕事も来ないしな。それにミサハ中でシールの騎士団長が潜伏してるって噂になってるしな」
「そんなこと言ってたら外に出られませんよ。レットさんも探さないといけないんでしょ?」
カレッジ達がネクロマンサーを倒して一ヶ月が過ぎていた。アルファスから悪魔との戦いの話を聴いてから、レミアに情報を聞いたがレットの話は入ってこない。
レゲンやリケイル、アイスノック達も捜索をしているが特に情報は入ってこなかった。
「もう流れた噂は仕方ないですし、仕事しませんか?アイスノックさんやシオンさんは仕事に行きましたよ」
「あーやっぱそうだよな。金がないとギャンブルもできんしな」
「はっ倒しますよ師匠」
エメリアが拳を握ってみせるとカレッジは冷や汗を垂らしながら椅子から立ち上がった。
「嘘嘘、冗談。仕事行くか」
立てかけてあった白い剣と黒い剣を持ち、カレッジが歩き出すと机に足があたり、上に乗っていた紙や封をしていた書類が床に落ちた。
「ん?なんだこれ」
カレッジは床に落ちた一枚の封筒を手に取った。剣を交差したようなミサハ王国の刻印がついた封筒だった。
「あぁそれは今朝届いてたんです。ミサハ国王からあてみたいです」
「あそ」
カレッジはそう言うと封筒を暖炉の中に捨てた。
「えぇぇ!!何やっているんですか!!」
「どうせ碌な依頼じゃないって。それにミサハ王国からの依頼は受けないって決めたしな」
「せめて内容だけでも見ましょうよ」
「見ない。早くレミアさんのところ行こうぜ」
「待ってくださいよ師匠」
力強く返事を返したカレッジはそのままドアを開けて、家から出て行った。エメリアはカレッジを追って家から出て行った。
暖炉に捨てられた封筒は燃え尽き、中の手紙と人相書きも暖炉の炎に包まれた。
燃えた手紙には顔に三本線の斜めに傷が入ったボサボサの髪をした男の人相書きが書かれており、暖炉の火に包まれ手紙は瞬く間に灰になった。




