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27話目


27話


「と、言う訳でお願いできないですかね。」


 僕たちはロンドンに着きピノが見たいと言っていた世界文化遺産と言う物を巡らせてもらった。見るだけで歴史を感じれるし、微量ではあるが神秘だって感じられた。

 それで楽しくなってしまって、学長へ宝具を見ることが出来ないかと突然ではあるがお願いする事にした。


『お! 気付いたのか。いいよ、管理している奴らにお願いしてあげるよ』

「駄目もとだったんですが……いいんですか。」

『もちろんタダとはいかないよ。実は少し面倒な生徒たちが入って来てね。その生徒の教師をやってもらいたいんだ。半年くらいなんだが』

「その程度でいいんですか?」


 面倒であっても宝具を見せてもらえるのであれば全然いい。早々見れるものじゃないし、どんな管理がされているか見てみたいしね。


『君にとってはその程度かも知れないけど、私にとっては悩みの種だったんだ。受けてもらえて嬉しいよ。そうだ! この後時間はあるかい? イギリスに着いたのなら食事にでも行こうじゃないか!』

「食事ですか。慣れない地での知らない食事は緊張しますからありがたいです。」

『ありがとう! 今はどこに居るんだい?』

「ロンドンのビック・ベンと言う所にいます。観光しているんですよ。」

『ビック・ベンか! 私は運が良いな、丁度近くで会議をしてたんだ。それなら2時間後に迎えに行くからGPSの情報だけ飛ばしてくれれば適当に歩いてくれていいぞ! 』

「ありがとうございます。」


 電話が切れた事を確認すると直ぐに位置情報をダルサン学長に飛ばす。何でもリアルタイムでスマホの位置を示してくれる機能らしく、僕がどこに居ても迎えに来てもらえるのだ。


「2時間後か、少し時間あるな。」

「適当に時間を潰しましょう。」


 飛行機を降りてから休みなく移動しまわったせいで少し疲れてしまったので喫茶店にでも入ろうか? そう思いながらぶらぶらと軽く。ロンドンは日本と違う箇所が沢山あるから歩くだけで結構楽しいのだ。

 それに日本よりも見た目が人間から遠く離れている人たちが多いから、飽きない。


「ふゎ~~」

「疲れましたか?」

「流石に歩きすぎたよ。お店に入ってやすも…ッ!!」


 周囲に強い違和感を感じた。攻撃されているわけではない。なんとなく強い圧を感じたのだ。しかし、それは見過ごすことができないものであり原因を探さなければ今日は安心して寝る事が出来ないだろう。

 あたりを見渡し、違和感の正体を探すが分からない。


 分からないとはいえ、それならそれでこのまま立ち止まっているのは悪手だ。

 ローブから杖を取り出……取り出す時間すら惜しいと思い、杖を通さずに魔術を使う。使える魔術は限られてしまうが仕方がない。


「ピノ獣化だ!」

「はい! 【遺伝子開放 獣化】」


 獣化したのを確認して直ぐにピノの背中に乗る。もし杖を持っていたら乗る選択肢は無かっただろう。

 それと同時に僕も魔術を使う。いや、魔術とは言い難い。


「魔力視」


 するとさっきまで見えていなかった魔力が見えてきた。圧を感じた瞬間に魔力の感覚もあったから、もしかしたらともったがビンゴだった。

 魔力視によって見えている視界には先ほどまで見えていなかった魔力が写っているのだが、よく見るとその魔力は一か所から放出されているようであった。

 それで何が起きているのか察した。


「ピノゆっくりでいいが、そこの道を曲がってくれ。」

「分かりました。」


 周りを警戒しながら、魔力が放出されている方法へ近づく。もしもの時のためにローブから杖を取り出して直ぐに魔術を使えるようにする。

 ただ、予想が当たっていたらこの魔術は使わなくてもいい。

 そう思いながら角を曲がった時……そこには1人の女性がいた。


「ギリギリ赤点。魔力視までの行動が遅い。杖を出せていない。そもそも先手を取られているうえに、防御の体制もとれていなかった。」

「貴方相手なら無理ですよ。」

「そんなのは言い訳だって分かっているでしょ?」

「【青】さんその辺にしていただけると嬉しいです。マスターも反省しているようですし。」


 その女性は僕たちが尊敬している【青】さまであった。


「……まあ、いいわ。でも、鍛えなおしてあげなきゃいけないみたいね。」

「え、ちょっと待ってください。大丈夫ですよ。僕は研究者なんですから。」

「私も研究者だわ。」

「……地力が違うというか」

「こ・の、私が鍛えてあげるって言っているんだからハイかイエスと言いなさい。」


 【青】様は怒ったような顔をしておりこれ以上断ると雷でも落ちてきそうだ。しかし、【青】様の特訓と言えばまさしく地獄といって差し支えない物であり、拒否しなければ死んでしまう。

 これは譲れないと、いいえといおうと口を開こうとした瞬間、【青】様の威圧感がました。


「ハイ」


 思わずハイといったが仕方がないだおる。未来の僕は許してくれ。








【魔術史最後の生き残りである1匹と1人は異能の世界で生きていく】をご覧いただきありがとうございます。もしよければブックマークや評価をしてくださるとうれしいです。


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