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こだま憑き  作者: ブルージャム
第四部 平成編
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森林の剣  激闘 その一

「なんで、こんなことをやっている?」

 岩瀬はもう一度訊いた。よろい武者からは、同じセリフが返ってきただけだった。

 岩瀬は、ふりむいて、武たちをみた。

「だめだ。話が通じん! 頼む!」

 柳原がうなずいて、岩瀬の前に出た。レスリング独特のかまえをし、ジリジリと、よろい武者に近ずいてゆく。


 よろい武者が、重そうな大ダンビラを、振りあげ、さらに振りかぶって、柳原に叩きつけた。

と、一瞬早く、関さんのナギナタが、あいだに入り、ダンビラを止めた。

 片山さんが、素早くよろい武者の右側に立つ。ダンビラをつかんだよろい武者の手首を、片山さんが、横から激しく叩いた。

 ダンビラが落ち、舗装された橋のうえを、鈍い音を響かせながら転がる。

 よろい武者が、怒りの声をあげた。ヒトの声ではない。肉食獣の、獣の声だった。


 親友同士なだけあって、連携した動きがすごい。

 武の眼には、女子のあやつるナギナタの動きがみえなかった。女子二人が、よろい武者に飛びかかったかと思うと、まばたきする間に、よろい武者のダンビラが落ちていた。


 柳原が、ここぞとばかりに、武者につかみかかった。首に手をまわし、武者の伸びた腕をかかえこみ、よろい武者の肩をねじった。

 よろい武者は、顔を真っ赤にして吠えた。人間の声とは思えなかった。

 武も、加勢をしようと、駆けよった。柳原を振りほどこうと、よろい武者が激しく動き、よろいの一部がほどけ、ふくれあがった汗まみれの肩の筋肉がみえた。


 柳原が、歯を食いしばって、武者の動きを止めているのがわかる。

 よろい武者が、残った手で柳原の顔をなぐろうとしていた。肩をねじっている柳原をそのまま、宙に持ち上げ、身体を回転させ、橋の欄干に柳原の身体を押し付ける。

 武は、両手でよろい武者の振り上げた腕をつかんだ。なんと、よろい武者は、武をも、持ち上げ、激しく回転し、橋のてすりの上段に、柳原と武の身体を、順に叩きつけた。







  









 

 

 










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