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時空 まほろ 詩集・言の葉の庭たち

優しい音色

私の、初恋……

穏やかな音色が流れている

あの人のピアノの音色だ

ふとそれにバイオリンの音が重なった

お互いを想い合う様なその音色に

少しだけ心が痛む

きっとあの人とあの子だろうな

合奏をしているのは


校舎の片隅で

放課後の少し暖かい風に吹かれながら

物悲しくなると同時に

心がホッとする

そんな優しい音色だった


それは吹く風の様に春の訪れを予感して

去り行く冬の厳しさと寒さを喜ぶ様に流れる

やっぱり寒い冬は嫌だもんね


優しい音色はどこまで届くのかしら


私の心には

とっくにあの人のピアノだけが流れていたのに……


バイオリンのあの子はいつから一緒の居たのかな

あの人はあの子のどこが好きなのかな


そんな取り留めもないことを思いながら

頬に涙が伝う


雫がきらりと光って落ちた


優しい音色はまだ流れている


その音色が止まると同時に

わたしは歩み出す


一歩一歩刻む様に

廊下を踏みしめて


歩き出した

もう春ですが、少し前に書いたものなので冬の終わりと春の始まりをイメージしています。

こんな切ない初恋、甘酸っぱいですね……。


ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 時空さんの、リアルな思い出なのかな? とても綺麗な初恋。 素敵ですね〜(*´꒳`*)♡
2021/03/07 23:59 退会済み
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