神龍の卵は好きですか?
いつか一緒に見ようねって約束した私たちの夢・・
りのなとめいちゃんの力が溶け合い生まれたんだよ
『神龍の卵』をめいなが笑顔で抱きしめている
愛情を温もりにリリちゃん、覚えているかな?
卵の中での時間を思い出したのか?ピィィと嬉しそうに鳴いた
なにが生まれるんかな?リリちゃん、どう思う?
ピィィィィと鳴くと小さな雛が翼を広げ真似るように温める
リリアイの体より3倍もきな卵、包み込むことは出来ない
ピィィィと鳴くと卵の上に飛び上がると座り必死で温めだした
「りのたん、一緒に温めない?」
問いかけに返事は返ってこない、りのなの姿は消えていた
夢を見ていたのかな?りのたんの力を得てから近くにいるのを感じる
神龍の卵が形としてここにある夢ではない
遠くの方から、ガオォォッォンと叫び声が聞こえてくる
砂漠が知らぬ間に山々が並び立つ景色に変わっていて驚く声だった
竜族が大きな黒い塊となってフィムドーンが引き連れ飛んで来ていた
上空から見下ろすとナイアビロロ王国は山々に囲まれ神秘的に映る
光に照らされ鮮やかな色彩に陰に隠れた部分は緑豊かな自然を感じられた
近寄るにつれて上空にも豊富な食材の匂いが流れてくる
知る匂いもあれば初めて嗅ぐ魅惑の香りが混じ興奮する
王国に並ぶ見たことない建設物に期待が膨らむ者も多かった
ジュエルエフェクティヴサークルに増幅された神秘的な力が
女神リリアイを恐れる気持ちを強く刺激するがすぐに慣れ
未知の竜王へ期待する気持ちに変わっていた
バシリスク達の集団が見え、中央に1匹の獣族がいる
あれがリリアイなのか?見事な毛並に風格のあるいでたちだった
荒くる女神と恐れられているが百獣の王が相応しいのではないだろうか
来客を感じたか、バシリスク達が降り立つスペースを開けた
フィムドーンが最初に降り立ち、続くように竜族が背後に降りる
アトバーレオンは激戦で疲れ切り熟睡していたが横柄な態度に映った
頭を下げ礼を尽くしているのになぜ無視をされているのだ
まさか誇り高い竜族を試されているのだろうか?
辛抱しきれず頭を少し上げ覗き見るものが多かった
フィムドーンの動きを注目してみていると寝ている獣族の毛の中から少女が出てきたではないか
生真面目な男の顔が緩み、切れ長な瞼が大きく開き円らな形状を作っていた
少女がニッコリ笑うと胸の中に飛び込んでいく
鱗をすりすり、頭を撫でられ恍惚を浮かべていた
見ていけないものを見てしまったか気がするが目が離せない
その時だった・・・8枚の翼が広がり
リリアイ様に間違いないと確信した・・その瞬間だった
ピィィイィィと低く長く鳴き声が響き、緊張が走る
一斉に頭を地面に擦り付け、恐怖の中、目を閉じ
竜族はみな震えながら、許しが出るのを待ち続けた
あの少女には見覚えがあるめいなの知る一部のものから声が漏れる
「あの方は魔王ではないのか」と?疑問が浮かび
答えを知る者はいないかとキョロキョロと顔を見合わせた
ピィィイィィとリリアイがめいの翼の中で再び鳴くと
お怒りだと勘違いしてヒィィイィと叫び静かになった
ナイアビロロへ向かい高速で移動する神龍ニルレルナヴァルムを先頭に幻獣リムトラが遅れることなく付いていく
若い二人を心配しながらも獣族・魔族をはぐれないように
アリムトラダが指示を出す
「慌てるな、遅れるものを背に乗せ休ませながら進め」
忠実に従う、魔族たちの姿を安心したのか
アスゼルロスが後は任せたと先行する2匹を急ぎ追った
「時期王を目指す者たちは血気盛んのようだ
デフラデス、アプデスタ、インデスラ
老兵に任せるような行動は慎んでくれ
任せるものが少ないと編成が難しくなる
移動で自由行動するものが多いとリリアイ戦では
使えぬ、勝手に動きすぐに倒されるようじゃ
肝心な時に力を発揮できないだろう」
釘を刺され遅れ欠ける者が出ないように目を配らせる動きを見せた
勝手な行動が多いと聞いていたが見どころがある
友好関係が破綻することは無いと安心した
アスゼルロス、リオン殿と似たタイプで心配していたが忠臣を選ぶ目は優れておるようだ
先行していたニルレルナヴァルムが急降下してきてリムトラに直撃した
衝撃で転がるがすぐに体制を整え身構える
2匹の前にエンペンタールンの配下竜が降りてきた
その手には深紅に輝く聖剣リニスカラムが握られている
気がはやり、隙が生まれたのかもしれない
『血の裁き』2匹を真っ赤な球体が包みこむと
全身を真っ赤な液体に染まり行動不能に陥っていた
ぐぬぬ、口が開けない、助けも呼べないか!
我らがいなければ辿り着かねばリリアイを倒す可能性を失う
「倒す気はない時間を稼ぎたい悪いが大人しくしていてくれ」
【あなたって人は優しすぎるわ・・・非情に徹することが出来なくて、危なしいけど好き】
運よく直ぐにアスゼルロスが追いついて来ていた
「ほう、呪いの勇者か?面白い」
「分かるのか・・・勇者の成りの果てベヒゼロット」




