14.もののけ全面戦争 その26
ちなみに。
他の侵入者たちがモノたちと死闘を繰り広げていた時。
それと全く違う雰囲気だった場所があった。
「は、は、はなせぇ」
「うふふふふふっ、だぁめでぇすよぉ?」
いわずもがな。クリンに捕まった、玄水である。
その柔らかい体に抱きすくめられただけで、玄水は何もできなくなっていた。
「う、ううう」
「逃げようなんてする悪い子は、お仕置きですよぉ?」
クリンは、玄水の耳元で囁くと、舌をのばしてその耳を舐め上げる。
「うあぁああぁ」
その刺激に、玄水の口から、今まで出したことが無いようなそんな声が漏れる。
「うふっ、かぁわいいですねぇ」
クリンは、玄水を抱きしめながら、体に巻いている紐の下に手を差し込み、這わせて撫で回す。撫でるたびにその手からクリームのような泡が出てそれが余計に光景をアレにする。
その度に玄水はもぞもぞと身もだえしながら変な声を上げる。
玄水は知らない。スポンジであるクリンに体を密着させていることで、彼自身から水分が吸い取られていることを。そして水を得たクリンの玄水を抱きしめる力が強くなっていることを。
「うふふふふふっ、きれいきれいにしましょうねぇ」
「や、やめろよぉ、くすぐったい」
「だぁめです。お風呂はぁ、体を綺麗にするところなんですよぉ?」
玄水は、搾り出すような声で抵抗するが、体のほうは完全に成すがままになっている。
その様は、大人の女におもちゃにされる少年の図にしか見えない。
「あらぁ?」
そのクリンの手が、玄水の下半身をもぞもぞと撫で回すと、彼女の目がもっと面白いものを見つけたと言いたげに輝いた。
「はぅあっ!?」
「あらあらぁ、式神さんでもぉ、ちゃぁあんと男の子なんですねぇ」
そして、ズボンの前をさわさわと撫で回す。
「うっふふふふ、玄水くんはぁ、いけない子ですねぇ。人のうちでぇ、こんなところをこんなに固ぁくしちゃうなんてねぇ」
「あうっ、そ、それは、おおおまえがぁああぁ」
「ふふっ、悪ぶっちゃってぇ、かっわいい♪」
「ぅふああぁ!?」
体を密着させながら、クリンが長い舌で首筋を舐めあげると、玄水は悲鳴とも歓声ともつかない声をあげた。




