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もののけがいっぱい  作者: 剣崎武興
14.もののけ全面戦争
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14.もののけ全面戦争 その14

一階に下りると、ヒビキがクリンの援護のために風呂のほうへと走っていった、

だが、これでなんとかなるだろ、と一息ついた、まさにその時だ。

どごぉんっ!

いきなり、玄関のほうからものすごい音が聞こえてきた。

「な、なんだ!?」

玄関に向かってドアを見ると、見計らったようなタイミングでどごぉんっという音が聞こえて、玄関のドアがまるで漫画のように、こっちに向かって大きくかしいだ。

なんというか、ビル解体現場とかにある、クレーンに吊したでかい鉄球、あれをドアにぶつけたらあんなふうになるんじゃなかろうかと思うような光景だ。

と思っていると。

がいぃいぃぃんっ、がいぃぃぃぃんっ!

すると、今度はドアのほうから、金属同士が激しくこすれあうようなとても耳障りな音が2度響いてきた。

それが収まった直後、俺は目を疑った。

玄関のドアが、バラバラの破片になって吹き飛んだのだ。

みしり。

そして、床に積みあがった破片を素足で踏みつけながら、ひとつの影がぬぅっと現れた。

はじめは、本当の化け物かと思った。なにしろそいつは、ドアがなくなってできた四角い穴を、わざわざ首をすくめるようにして入るほどにでかかったのだ。多分、身長2mはあるだろう。

廊下の照明の下で、ようやくそいつの姿が明らかになる。

研いだ刃物のような色合いの髪を逆立て、さらしを巻いて法被を羽織った御輿でも担ぎそうな格好の上から、太いワイヤーの束をたすき掛けした、筋肉質な大女だった。

だが、ただでかくて筋肉質なだけではなかった。両腕の肘から先が、金属的光沢を放っていたのだ。それはまるで、両腕が鉄か何かでできているように見える。

「あんた、真田将仁だね」

そのでかい女は、俺を睨むと、金属のような色の指で俺を指さした。

「あんたが無事ってことは、あいつらは失敗したんだな。ったくでけぇ口叩いた割にゃあ情けないねぇ」

「お、お前、あいつらの知り合いか!?」

「おう。あたいは白虎の虎鉄。あんたにゃ恨みも何もないけど、ここで仕留めさせてもらうよ」

言うなり、その白虎のなんちゃらって奴は、金属的に光る左手の指を横の壁に突き立てた。

信じられないことに、その指はいとも簡単に第1関節ぐらいまで壁に突き刺さった。そしてそいつが腕を引くと、コンクリートでできているはずの壁が一部引きちぎられ、そして俺の目の前で木っ端微塵に握りつぶされたのだ。

一連の動作で、判ったことは2つ。まず、あいつの指は、単純に考えてコンクリートより硬い。そして、コンクリートを握りつぶすぐらいのパワーがあるってことだ。

確か白虎ってのは、今まで出てきた朱雀や青龍と同じ陰陽五行の象徴で金気の象徴、つまり硬い物の象徴らしいから、硬いのは確かなんだろうが、それにしてもこれは凄すぎる。

と、そのでかい女の手が、動いた。

反射的に頭をかかえてその場にしゃがみこむ。

その直後。ガツッという音が頭上でした。目だけで上を見ると、白虎のなんちゃらと名乗ったそいつの腕がちょうど俺の頭があったあたりを貫いており、後ろの壁に指先がめり込んでいた。

「うわわわわわっ!?」

思わず、しゃがんだままであとずさってしまう。これは、凄すぎるなんてもんじゃない。明らかに命の危険を感じるレベルだ。

「そんな嫌な顔すんなって、痛ぇのは一瞬だからよ」

そのでかい女は、壁から自分の指を引っこ抜くと、俺のほうへと手を伸ばして一歩踏み出した。

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