表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もののけがいっぱい  作者: 剣崎武興
12.忘れていた学校行事
266/385

12.忘れていた学校行事 その2

「おっはよーお兄ちゃん♪」

階段を下りると、引っ越してからすっかり早起きになったケイが飛び出してきた。

「あれ?お兄ちゃん、まだ着替えてないの?」

そして俺の格好を見てちょっと驚いたように言う。

俺はまだ寝間着のままだった。だって今、俺の部屋では、クリンとシデンが取っ組み合いをしている最中だからだ。特にクリンは危険だ。だから避難してきた。

そのことを話す(さすがにズボン脱がされたことは伏せたが)と、ケイは羨ましいような変な表情を見せた。

「クリンちゃん、一体何をするつもりだったのかなぁ?」

そしてケイは首を傾げる。うん、ケイにはまだ早い。もし仮にクリンがしようとしたことをケイがしたら、誰がどこからどう見ても犯罪だ。ちなみにその時罰されるのは間違いなく俺だ。

「やっぱり、“よばい”なのかな?」

「ぶっ、おま、なんでそんなこと知ってる!?」

「ネットで調べたんだもんっ」

「こら、そんなこと調べるんじゃありません。すぐ忘れなさい」

ケイが不穏なことを口にしたので、慌てて止めさせる。

全くこいつは、知ってほしくないことばかり覚えやがってからに。

「早上好、おはよございますアル!」

そこに鍋を背負った中華娘、紅娘が顔を出した。

「アイヤー、将仁サンその格好でガッコ行くアル?」

そして同じようなツッコミを入れてくる。

「アイヤー、クリンサン余計なコトしてるアルな~」

そこから先の突っ込み内容はさすがに違ったが、呆れているのは同じだった。まあ、我が家で(関心があるかどうかは別として)そういう行為に及ぶのはクリンだけだからな。特に同じメイド服のテルミなんかは拒否反応みたいなものまで起こすし。

「おはようござい・・・・・・将仁さん、まだ着替えていないのでしょう?」

「Master、dress upはyour roomでするデース」

「その格好で学校へ行くつもり?」

そして、それからもうちのモノたちに会うたびにそうツッこまれたのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ