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もののけがいっぱい  作者: 剣崎武興
06.季節はずれの転校生
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06.季節外れの転校生 その1

9月19日 火曜日

「よし、これでいいか」

机に立てかけた四角い鏡を覗きながらネクタイを締める。

「ありがとな、鏡介」

そしてその鏡に映る姿に礼を言う。すると、鏡の中の俺が、俺と違う動きで大げさに肩をすくめて見せた。

この鏡が、実は鏡介本人だ。ケイが携帯電話の状態で俺と会話したのに似ているが、どうやら本来の姿に戻った状態でも、鏡介の奴はそこに映った像の姿として意思表示ができるらしい。もっとも、こっちが言うことは聞こえているらしいが、あっちが何を言っているのかは聞こえない。本当の鏡像としてしか動けないらしい。

だが、そうは言っても鏡に映る自分の姿が自分と違う動きをしているのを見るのは変な気分だ。昔のホラー映画とかで「鏡像が鏡から飛び出して襲ってくる」なんてのがあったが、なんとなくそれを連想する。

すると、その鏡が光に包まれ、そして膨れ上がって人の形になった。

「っと、んじゃいきますか」

人の姿になった鏡介(今の俺と同じ格好)が、大きなあくびと伸びをしてから声をかけてくる。

「別に、まだ寝てていいぞ?鏡介は学校行かなくていいんだし」

「いや、目が覚めちゃったからいいっすよ」

「そっか、悪いな」

そして俺と鏡介は部屋から出るために部屋のドアをあける。

「おっはよーお兄ちゃん、鏡介お兄ちゃん」

すると、その真正面にニコニコ顔のケイが立っていた。こいつも早起きしたのか。そういえばこいつ、昨日はあんなに飲んでいたのに、気分のほうは悪くないのかな。

なんてなことを思っていると、ケイがすすっと俺の横にやってきて、腕を掴んだ。

「えっへへー、つっかまえた♪」

「?」

「お兄ちゃん、今日こそは、学校に連れて行ってもらうからね」

「・・・・・・え!?」

思わず、鏡介と顔を見合わせてしまう。学校に来るだ?

「嫌だなんて言わせないんだからね。いつも一緒だったのに」

予想外だ。ってその前に、こんなん連れて行けるか!

「あのなあケイ。学校っていうのは、そこの先生と生徒とそこで働いている人しか入っちゃいけないんだぞ?わかるか?」

「知ってるよぅ、だから言ってるんじゃない」

へ?だからってなんだそれ?

「もう、お兄ちゃんったら、ケイが携帯電話だってこと、忘れてるでしょ?」

そうだった。うちのモノ連中は、みんなモノの姿になれるんだった。他の連中は学校に持って行ったらちょっと問題があるが、ケイは携帯電話だから、学校に持っていってもおかしくない。

「ねぇ〜、いいでしょ〜。携帯のままでいるからぁ〜」

ケイが俺の手を取って、駄々っ子のように左右にゆする。まったくこいつは、どこでこんな仕草を覚えてくるんだ。

「ったく、しょうがない奴だな」

「じゃあいいの!?わーいやったやったーぁ!」

オーケーを出すと、ケイはぴょんぴょん飛びはねて全身で喜びを表す。なんかここまで全力で喜んでもらえると、なんかこっちも嬉しくなるな。

「さて、そんじゃ行くか」

通学かばんを手にすると、俺は階段に向かって歩き出した。

どうも、作者です。

6日目がスタートです。

そして、学校にはじめて擬人化を連れて行くことになりました。


さて、ケイは大人しくしてくれるのでしょうか?

次回を乞うご期待!

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