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Chaotic insiders





 回転式拳銃(リボルバー)は引き金を引くことで、ハンマーという金属製の部品が前進してファイアリングピンを叩く。それによってファイアリングピンが銃弾を貫き、銃弾の雷管を撃発させて銃弾が発射される。


 弾薬内の雷管が炸薬という火薬に引火し、小さな爆発によって銃弾が前方へ飛ぶ。自動拳銃と違い、銃弾が入っているシリンダーは前後に僅かな隙間(シリンダーギャップ)が空いているため、ここからガスや発射炎が吹き出してしまい、銃口を覆うサプレッサーなどはあまり意味をなさない。


 ここで重要なのは、リボルバーの側面近距離に、非常に高圧力高温のガスが噴き出るという事。もしも.357マグナム弾などの強力な弾薬を使用していたら、人の指なんかは容易に吹き飛ぶ。.38スペシャルでも流血は必至。例え射手の照準を逸らすためとはいえ、ガス漏れを防ぐ特殊な構造を持つ拳銃でもなければ、決して側面から銃身を押してはいけない。そんなことはレジスタンスの新人教育で必ず教えることだ。







「ああっ!! ……っ、結構、痛いな……っ」



 サクラが引き金を引き切った瞬間、M360Jの銃身をヒカリの手が掴む。その直後にハンマーが勢いよく前進し、その鋭く尖ったファイアリングピンが雷管を叩き、銃弾が発射された。だが当の銃弾は所長から逸れ、背後の窓ガラスを割った。



 ボタボタと血が落ちる。ヒカリの小指側の側面は完全に真っ赤で、サクラのリボルバーにまでその血が付着している。高圧ガスをもろに受けたヒカリの左手は、力を失ってだらしなく垂れ下がる。


 信じられないという風に目を大きく開けたサクラは、ヒカリの横顔を見つめた。


「どうして、なんで邪魔するの!? これで二回目、そんなに私が銃を撃つのが気に食わないの!?

 なんで、なんでそんな怪我してまで……!」


「だって、サクラちゃんの横にある扉から入ったから、一番早く手が届くのは、拳銃でしょ?

 ……へへ、残念でした。あなたに人は、殺させない」


 サクラが銃を下ろして、ヒカリの笑顔を凝視した。



「だからさあ、私の手はもう血に染まってるの。こんな風にね。だからこういう汚れ仕事は私がやればいいの、サクラちゃんは綺麗でいて? それだけが私のお願い」


 当分の間左手は使えないだろう。だがヒカリの笑顔が曇ることはなかった。




 そこに、あの不愉快な笑い声が再び響き始める。


「……くっ、くっくくく、あーっはっは!! な、何が『殺してやる!』だよ、バーッカ!! 残念だったなぁ、惜しかったなぁ。大好きな『お父さん』の仇、あともうちょっとでとれたのになぁ? 残念残念、ざーんねん!!」


 先程とは打って変わり、両手を打ち鳴らして笑い声をあげる。ヒカリがゆっくりと正面を向いた。


「なーんだ、お前が邪魔されるんならここに来る必要もなかったなぁ。

 そうだ、折角だからさっきの話、教えてやるよ。気になるだろう? お前の父親を殺した奴の話なんだから!」


 サクラの顔色を窺う様に、下から覗き込む。怒りで我を忘れそうになるサクラは何度も銃を動かそうとし、その度ヒカリの左手を見て、もう片方の手で自分の手を押さえる。



「10年前から、俺達は探偵業と並行して個人情報の収集を始めたんだ。そんなこと、俺達の力をもってすれば造作もないことだった。あの変な白髪のおっさんが姪を探してる事も、お前の父親が娘を溺愛してるってことも、少し調べれば簡単に出てきたよ」


 あの気弱そうな父親が、盗賊団に刃向かったサクラを庇い、強く抱きしめる光景が思い出される。


「だから、そこを利用した。『お前の娘は預かった。無事に再会したかったら、大人しく言うことを聞け』ってな。騙すのは簡単だぜ? お前の写真を用意して、友達から届いた手紙をコピーして、そして部下どもが調べたお前の情報を、あいつの前で朗読してやる。それだけで絶望するんだ、冷静に考えたらすぐ騙されてるって気付く筈なのにな。

 ほんと馬鹿ばっかだよな! 『自分の大事な人を守るためだ』って囁けば、工場の爆破も銀行強盗も進んでやるんだから! 俺はここで寝てるだけで、あいつ等が手足となって働くんだ。

 そんな馬鹿は俺、大好きなんだよ」


 まるで冥土の土産かのように、所長がべらべらと口を開く。




「……そんなことしてどうすんのよ! 結局あんたら金が欲しいだけなの!?」


 負けじと口を開いて、サクラは睨みつける。


「そんなわけねえだろバーカ。俺が目指すのはもっと高尚なもんだ。この国のあちこちで動乱を起こさせて、より強い『混沌』でこの国を覆い、やがてこの国全体を盛大にぶち壊してやんだよ!! 

 楽しそうだろ? 面白そうだろ? この国の秩序を気取ってる奴等の絶望に塗れた顔を想像すると、ゾクゾクすんだろ……?」


 とんだ危険思想の持ち主は、再三あの笑い声をあげて自分の夢を思い描く。その姿にサクラは、背筋に冷たいものを感じた。



「考えても見ろよ? 気が向いたら目の前を歩く奴を殺せて、気が向いたらそこら辺の女で楽しむ。どう考えてもこんな息のつまる国よりそっちのほうが良いだろ? それに……」


 所長はいつまでもベラベラと、ブレーキの壊れたドラッグカーのように自分の理想とする世界像を語り続けた。










「……結局それ。頭にあるのは、誰かを殺したり(なぶ)ったり。自分じゃ何もできない小物のくせに。……そんなことどうでもいいよ」



 その言葉が、所長の延々と続く高説をぶった切った。その声が異様に恐ろしく、サクラは少しの間、それをヒカリの声だと気付かなかった。



「……ぁあ? お前いま何て……」

「ほんとはね、私も努力してたんだよ? ストックで突き刺されそうになっても、金属バットで殴られても、出来るだけ傷つけないように無力化したつもり。

 だけど、これだけ虫唾の走る奴は……無理」



 顔色を変えてヒカリに向かっていった所長が、突如銃声と共に痛みの声をあげる。


「何て言ったかって? そんなこと、どうでもいいっつったの」


 左手を脱力させたまま、右手にM&P9を持っていた。その拳銃は既に一発、所長の左膝を貫いていた。


 倒れた所長は咄嗟にデスクの引き出しを開け、中の拳銃に手を伸ばす。だがその肘を更に狙われ、所長は左足と右腕を両方動かないものにされた。



「ぁぁぁあああああぁぁっっ!! くそがっ、くそがっ!! 死ねよ、死ねよぉ!!」


 体に二発の銃弾を受けても、所長は元気に口汚くヒカリを罵る。その雑言(ぞうごん)に紛れて、サクラの耳は「黙れ」という言葉を明確に聞いた。



「……大切な家族を想う気持ちを、大事な絆を利用して。使い捨ての駒みたいに人を見下して。挙句、皆の大切な家族を奪ってる奴がのうのうと生きて。

 そんなの、駄目。私は認めない、私はお前を、許さない」


 一切の抑揚を失った声を出し、ヒカリが一歩ずつ男に歩みを進める。


「……ヒカリ、ちゃん?」


 銃を片手に持ったまま、ヒカリの肩を掴んで顔を窺ったサクラが、「ひっ」と短く声をあげて手を離す。


「安心して。こうやって馬鹿みたいに騒げるなら、まだ元気だから。生き残る奴はいつだって、こういうクズばっか」


 所長の顔面に拳銃を付きつけ、砕いた膝を踏みつける。太い絶叫が廃工場に響き渡った。



「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! クソックソックソッ! お前、ぜっ、絶対ぶち殺してやる! てめえの方がよっぽどゴミクズだろうがあぁぁ!!」


「本当はあんたには恐怖を教え込みたいんだけど、馬鹿は怖がることすら知らないみたいだから、せめて被害者の感じた悩み、苦しみ、絶望を痛みにして、ほんの少しでも感じさせてあげる」


 顔を歪ませて、膝を踏みにじるヒカリ。その目は明らかに燃え盛っていた。


「知ってる? この工場で一番お前を殺したいのは、私。こんなんじゃ、全然、足り、ない、のっ!!」


 何度も何度も勢いをつけて足を踏む。所長の口からはよだれが出て、端には泡も付いていた。




「痛い? ちょっとは怖い? それともまさか、なんやかんやで殺されないとでも思ってる?」


 前髪を持ち、膝を見ようとする所長の顔を自分に向ける。


「はっ、俺は死なねえ。てめえみてえなっ、クソガキに殺される俺じゃねえ! お前もぜってえ這いつくばらせてやる、俺の靴を舐めんなら、道具として使ってやってもいいぜ?」


 体を舐めまわすような視線に、身の毛もよだつ悪寒に襲われる。それが更にヒカリを怒らせた。



「……本気で殺したいと思ったのは、あんたで二人目! ここにナイフがなくて良かったね、もしあったら、今すぐにでも刺してた。例え私やサクラちゃんの心に傷が残ってしまったとしても、絶対にっ!」


「……ふっ、そ、そんなハッタリでビビるとでも、思ってんのっ、かぁ!?」


 痛みに語尾を荒げるが、その顔には僅かに笑っていた。


「お前とは違うの、人を騙すだけ、口先だけのお前とは。これだけやってもまだ歯を見せる元気があるなんて。やっぱり人間、心が強いと体にも影響出るんだね。安心して、まだまだ満足してないでしょ? 私も同じ」




 垂れ下がってくる髪を掻き上げて、所長が使おうとした拳銃に気が付く。


「CZ……いや、コピー品のNZ75?」


「……クソ野郎、俺の銃に触んな!! てめえなんかよりよっぽど価値ある代物だぞ!」


 喚く所長を足で黙らせるとマガジンを抜き、スライドを引いてチャンバーの弾を排出する。


「はっ、汚い銃弾使っといてよく言える! バレルも随分煤だらけ、手入れすら碌にされてない、最低の保管状況で!」


 そのまま反対に握ると、グリップで所長の頬を思い切り殴りつけた。


「ほら、ほら、ほら! 痛いなら、泣いてみなさいよ! やめてくれ、助けてくれとでも喚きなさいよ!! どうして何も悪くないあの人たちが虐げられて、お前みたいなクズが笑ってられんのよ!!

 被害者全員に土下座して、お前の持たせた武器で殴られて、それから死ね!!」



 痛みによるアドレナリンと、心の底からの憎悪。興奮状態のヒカリは痛めつける手を止めない。












「……ヒ、ヒカ、ヒカリちゃん……」



 何十秒か、あるいは何分か経って、背後から震える声が聞こえた気がした。打擲(ちょうちゃく)する手を止めて振り返ると、比喩ではなく本当に体を震わせるサクラが、涙を流していた。


「お願い、お願いヒカリちゃん、やめて……? わた、私、こんなこと……」


「まだ、まだこいつは生きてる。まだこいつは呼吸してる! まだこいつは、こいつは……ああクソ、あああぁぁ!!!」


 拳銃を思い切り地面にぶん投げて、右手で所長の髪を掴んで引きずっていく。











 アズマがナイフを持つ男を取り押さえた時、ヒカリ達が部屋から出てくるのに気が付いた。


「おいヒカリ、大丈夫だった……」


 だが、その手が所長を掴み、引きずりながら歩いているのを見て、言葉を失う。額や左手から血を滔々と流しているのも拍車をかけた。


 ヒカリは工場の中央に所長を引っ張ってくると、そのまま床に叩きつけて辺りを見回す。


「全員聞いて! もうあなた達が、大事な人の為に武器を持つ必要はない! 殺されたくなければ今すぐ捨てなさい!!」


 燃える視線と共に、ヒカリは工場内にいる人達に告げる。次々とバットや鉄パイプが手放される音を聞いて視線を足下に戻すと、所長の胸に左足を置いて、落ちていたピストルクロスボウを喉元に突き付けた。



「ほら、怖がりなさいよ! 私がこの引き金を引いた瞬間、シャフトがあなたの喉を貫くの! あの女性をお前が殺したように!!」


 そう言って、クロスボウにセットされたシャフトの先端を喉に押し付ける。拳銃での数々の殴打で所長の鼻が曲がったようで、その言葉は聞き取りづらくなっていた。


「や、やべろよ、これどかぜよ! ……ぞうか、お(ばえ)の家族も誘拐ざれだんだな!?ぞいづらは(がえ)ず! いや、他の奴等も全員(がえ)すがら! だがら、ぼら!」


「……私に家族はいない。それにお前は、絶対に、許さない」


 ヒカリの視線に射抜かれ、所長は遂に失禁する。その直後に、銃声が鳴り響いた。











「……なに?」





 その銃声は、アズマのファイブセブンのものだった。銃口を天井に向けたアズマがヒカリに首を振る。


「落ち着いてくれヒカリ。そいつは殺さないでくれ、逮捕しなきゃならん」


 銃をホルスターにしまい、ゆっくりとヒカリに近づこうとする。だが振り向いたヒカリの瞳はとても暗く、アズマの首筋に汗が流れる。


「こいつは、沢山の人の家族を奪ってる。殺しもしてる。掛け替えのない、代わりのない絆を笑って砕いてる。そんなクズを逮捕してどうするの?

 ……こんな奴、殺した方が良い。死ねば良いんだよ。あなたもわかってるでしょ。罪を重ねすぎた人間は、“最後に死ななきゃ罪を償えない”」


 その言葉は、底の見えない深い憎悪と、それと諦観で満ちていた。



「……その気持ちはわかるが、それでも話を聞く必要がある。きっと他にもそいつの息のかかった奴がいるんだ、その部下を全て捕えないと、きっとこれは止まらないぞ。俺やお前の手の届かないところで、誰かの大切な人が利用される。それでいいのか?

 …………それに、俺は生きて罪を償うべきだと思ってる。死ねば楽さ、後に残した奴らのことなんか知らないからな」


 アズマはもう、ヒカリの目を直視せずにはいられなかった。一度目を逸らしてしまえば、きっとヒカリの心は瞬く間に手の届かない所へ行ってしまう。



「……はっ、何? つまり、私が間違えてるって言いたいの? 私は皆を護らなくちゃいけない、皆を苦しめる奴を放っておくわけにはいかないの。だから、だから私が……

 ううん、何より私自身がこいつを許せないの。こんなやつを許してしまったら、私は二度と戦えなくなる! これは私自身の問題! 私の一番欲しいものを、一番ぞんざいに扱う奴は、絶対に許しちゃいけない!! そうでしょ!?」


 言葉に揺らぎが見える。アズマはその揺らぎを突くべきか迷ったが、ヒカリの足下にいる男を生かしておかないと、この連鎖は止まらない。もしヒカリが殺せば、アズマの言った通りその部下を検挙するのに支障が出るばかりか、その心に、もしかしたら最後の一撃となる爪痕を残してしまうかもしれない。



 だからアズマは、口を開くことをやめなかった。



「……お前は、皆を守る立場じゃない。お前も守られる側なんだ。態々いらない苦労や罪を、そんな小さな肩に背負う必要ないだろ?お前が心を磨り潰しながら笑うのを、もう見たくない。そいつが許せないのはわかる。俺だって許せないさ、許されるなら殺してやりたいとすら思う。他人を利用するような奴にはそれ相応の痛みをってな。

 だけどそれをヒカリ、お前がやる道理はない。その役目は、俺達に任せてくれないか? お前はこの国を良くしたいんだろ? 犯罪者を捕まえるのは良い、だが私刑は駄目だ。お前の一番嫌いな、堕落した軍人と同じじゃねえか」





『助けてくれて、本当にありがとう、ございました』




 何度も何度も、あの名前も知らない少女の笑顔がフラッシュバックする。あのとき手を伸ばせなかった自分を悔やんで、一歩、二歩とヒカリに近付く。そしてアズマが手を伸ばせばヒカリに届く距離まで詰めた時、そこで初めて、ヒカリの瞳の中の炎がずっと揺れてることに気付いた。よく見るとその手も震えていて、左手のクロスボウが何度も男の首を引っ掻く。



「……何さ、何さ何さ何さ。私はっ、今まで守られてた分、私が皆を守らなくちゃいけないのっ!! それにこいつは、私にはもう二度と手に入れることの出来ない、何度夢に見ても、何度切望しても手に入れられないものを笑って人から奪ってる!! こいつだけは、こいつだけは何しても許せない、許さないし許したくないっ!!

 こいつを放っておけって言うなら、じゃあ、私のこの気持ちは、一体どうしろって言うのよ!!!」


 もうヒカリの心は限界だった。親に棄てられ、虐待する叔父を刺し殺し、そして最後の肉親は撃ち殺した。


 もう、ヒカリの心は、限界だった。




「だっ大体、あなた達も皆を苦しめてるじゃない! 皆を苦しめるから、だから私達はこんなに……!! 

 だのに、今更任せてくれって何さ! 任せられるわけ、ないじゃないっ!!」


 最早ヒカリに、自分の心を抑えることは出来なかった。次から次へと、氾濫した川の濁流のように想いが溢れる。その感情の赴くままに、揺れ動くままに、滲む視界の中でヒカリは“左手”でM&P9を向けた。痛みに目を細めて、その痛みで更にヒートアップする。心の中で渦巻く本人すら名前のわからない感情は、その他の全ての感情を()べて燃え上がる。


 だがアズマは、銃を抜かなかった。滂沱(ぼうだ)の涙を流すヒカリに、銃を向けられなかった。











 突如、正面シャッターが爆破され、冷たい外気が工場内に入り込んでくる。



「全員動くな、武器を捨てて床に伏せろ! 不審な行動をした者は容赦なく射殺する!」


 突入してきた政府軍が中央のヒカリ、アズマ、サクラに気付き、横一列となって銃を構える。



「待て、撃つな! 俺は即応隊第2機動部隊所属のアズマ准尉だ! 部隊は現在サウスブロックで警戒に当たっている! 俺の個人番号は3、2、4、4……」


 視線をヒカリから外せないまま、アズマはバンダナを取り、視界左端にうっすら見える軍人に掌を見せる。




「知ってるよ、アズマ」





 だがその声は、アズマの顔を動かさせる程の力を持っていた。





「……しょ、小隊長。それにお前ら、なんでここに……」



 その軍人たちは、たった今アズマが正式名称を言った即応隊の面々だった。そして次の瞬間、アズマはヒカリ目掛けて手を伸ばす。






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