登場人物一覧
■姫琴雪芽■
■2008年
■世界の記録、その補助記録を担う魔法師。本人は楽天的な性格をしており、自身が魔法師であることに自覚的でありながらも、あまり気にした様子もない。働きたくなかったらしく、VV-iP学園の地下書庫で引きこもり生活をしていた。
■姫琴一夜に拾われて名付けられ、箕鶴来狼牙は弟にあたる。
■必要な魔法師であったが故に、ほとんど老化せずに生活していた。しかし世界崩壊時、魔法師の必要性がなくなったと共に、一気に老いて人生を終えた。
■箕鶴来狼牙■
■2008年
■人と人との縁を担う魔法師。間を繋ぐためか世界中を旅していた時期も長い。普段からスーツを着ており、言葉を荒げることもない性格をしている。しかし、逆に一人と親しくなるようなことは避けた。
■姫琴一夜に拾われ、姫琴雪芽が姉になる。
■姫琴一夜■
■2008年
■一夜の紅灯と呼ばれる、世界の創造を担う魔法師。世界の始まりから終わりまで、ずっとどこかに存在し続けている者。喫茶店の店主として生活していた時間が物語上では長く、かつては氷を売る商人でもあった。
■姫琴雪芽、箕鶴来狼牙を拾った。
■法則を使って何かをする、という人物ではない。ただ世界にとって、現世における重要なポイントとして設置した、因子のようなもの。けれど彼は、人としての生活を楽しんでいる。
■朧月啓造■
■2008年
■朧月流槍術の継承者であり、朧夜堂という骨董品店を営む。武術家としての腕はあまり語られてはいないが、きちんと修めている。
■朧月咲真が一人娘。
■骨董品を扱うためか、音頤機関や武術家との繋がりが深い。
■エグゼ・エミリオン■
■2008年
■本名は嵯峨公人。刃物を創ることに生涯を賭けた魔術師。死ぬまでに五本の刃物を創り上げ、それは世界崩壊後、更にその先にまでずっと存在し続けたと云われている。だが、彼はあくまでも友人との約束のためだけに、その刃物を創り上げた。音頤機関の設立者。
■椿青葉との間に、一人息子のエルムレス・エリュシオンがいる。
■彼の人生において、刃物以外にも何かがあったはずだが、残ったものは刃物だけだったろう。けれどそれは本人の話であって、傍にいた人たちの心にはきっと、何かが残っていた。ゆえに、決して、刃物だけの人生ではなかったはずだ。
■名無しの少女■
■2008年
■手にしているものを誰かに譲渡し続けた少女。世界の法則内では陥穽であると自他ともに認めていた。呼ぶ人の数だけ名前があり、ハジマリの五人として数えられることもあれば、数えられないこともある。
■本名は潦紅音。どちらの名も、他者に譲渡してしまっている。
■いくつもの案内板を立てるよう警告を作ったのは、東京事変の後になる。譲渡しなくても良かったものは、他者と交わす約束だけ。それを律義に守ったのが、ハジマリの五人ともいえる。
■如月容■
■2010年
■如月と呼ばれる魔術師。名無しの少女から、識鬼者の存在そのものを譲渡され、受け取る。それゆえに、東京事変の際に核として使われたのにも関わらず、世界のひずみに紛れ込むようある程度、生存を続けていた。
■如月槻寝、美登里の娘。如月夢撓との間に、寝狐を産む。
■二村双海■
■2010年
■芹沢企業開発課で生活をし、主任にもなった技術屋。開発品は多岐に渡り、結果的に当時からの発展にかなりの貢献をしている。エミリオンとはそれなりに親しく、似たような専門とのこともあって、話が弾むことも多い。
■宗伊との間に、息子の二村仁がいる。
■生粋の技術屋だが、顧客としての知り合いが多い。野雨に居を構えていることも理由の一つ。本人はただ、物作りをずっとしていたいと思っている。
■福原健三郎■
■2010年
■芹沢企業開発課に所属する男。双海からはフラーケン、などと呼ばれていた。面倒見が良い性格もあって、自分勝手な開発課の中でも、面倒の尻拭いをさせられることも多い。専門としているのも、宝石の研磨、カッティング、金属の削りなど、細かい部分。ゆえに、誰とでも関われる立ち位置。
■目黒さめ子■
■2010年
■芹沢企業開発課で受付をしている。双海からはめめ、と呼ばれた。外注ではなく、開発課に所属している受付で、主に上層部との折衝なども行うことがある。だが、基本的には内部の連絡などを回すのが仕事。ただ接客なので毎日の化粧が大変らしい。
■富桑要■
■2010年
■芹沢企業開発課に所属する女性で、ステレオなど音が出るものを専門に作っている。しかし、本人はあまり音楽を聴かないあたり、本末転倒な気もするが、作るのが楽しく、技術屋らしい、と表現すべきか。
■雨天彬■
■2010年
■雨天流武術の継承者にして、雨天静に唯一認められた男。早い段階で雨天家を出て、好き勝手に生きていた。軍属前には刀を二振り作っている。武術家として生きてはいなかったが、それでも、彼は武術家だった。
■息子に雨天暁。
■息子が生まれ、妻を亡くしてから、軍部へ出向する。とはいえ、軍人になったというよりも、その実力を見込まれて権限を与えられた状況に限りなく近い。彼がいたことで、エルムはかなり楽をした。
■如月寝狐■
■2010年
■電子世界と同化してしまった魔術師。狩人非公式依頼所Rabbitの統括を行っているが、五神からはニャンコと呼ばれている。本人はまったく認めていない。あらゆるネットワークを俯瞰できる形而界に存在を置いた。
■両親は如月夢撓、容。
■東京事変以降、現実の肉体へ戻れなくなる。世界崩壊後しばらく、形而界にてことの成り行きを見守っていたが、しばらくして眠るよう存在を消す。
■椿青葉■
■2011年
■三大意味と呼ばれる、意味を司る魔法師の一人。消失、使役の二名がぶつかり合った際に、状況を戻すために必要な一人。その必要性に迫られた際に、蒼の草原が封印指定区域となった。
■旦那がエミリオン、二人の間にエルムレス・エリュシオンが息子としている。
■ハジマリの五人の一人であり、魔法師ながらも普段は一般人とまるで変わらないため、物語に深くかかわることはなかった。
■守護神■
■2011年
■ハンターズシステムの設立者にして、最大の貢献者。最後まで世界に三人しか現存しなかったランクSS狩人である。元軍属だが、小柄な肉体からは窺えない実力を有した魔術師。顔が広く、知り合いが多い。若い頃には雨天彬や転寝熟と遊び、腕を競い合った。
■天野守という日本名を持ち、朝霧家との繋がりから、朝霧芽衣を保護した。
■残念ながら肉体への無理もあって、死期は早かった。アンクルサムが無茶をさせた、との意見もあるが、彼にとってその人生に一切の悔いはなかった。
■クイーン・レッドハート■
■2011年
■魔術師協会に所属する異端の魔術師。仕事内容が同族狩り、魔術師狩りに傾倒しているため、仲間内からも恐怖や嫌悪の目で見られている。
■ジェイ・アーク・キースレイと共にエグゼ・エミリオンへ挑み、敗北と共に組織を抜けた。
■鷺ノ宮苑花■
■2011年
■世界の意志の宣託を受ける家名の主。最初の世界崩壊を察知し、名無しの少女に制御を依頼した人物。
■娘は姉の鷺ノ宮散花、妹の翔花の二人。
■東京事変が起きた時点で既に、鷺ノ宮事件の想定を苑花はしていた。ゆえに、娘を産むことも相当な悩みがあったようだ。
■躑躅紅音■
■2011年
■喫茶SnowLightにずっといた存在に、名無しの少女がその名を与え、存在を明確にした。そして言葉もまた、名無しの少女から貰うことになる。そのため言葉の使い方、口調などが似通った。
■姫琴一夜が創造を担うなら、彼は破壊を担う破綻の破壊。外を出歩いてもあまり認識されることがない。フード付きのパーカー姿が印象的。
■嘲し殺する意志■
■2036年
■本来の名前は扇穿那、扇を扱う武術家の所属だが、狩人になってからは一度も使ったことがない。最終的にはランクSS狩人になる。
■過去を担う魔法師、運命と蔑まれる確定。確定された過去であるがゆえに、彼女は現実では虚構を口にするしかない制限を受けた。嘘吐きと呼ばれ、けれど、その全てが嘘ではない場合もあるため、彼女の代償の本質は誰も把握していない。ただ、嘘吐きなのは事実だ。
■唯一無二の志■
■2036年
■五神と謳われる存在で、通称は炎神エイジェイ。最終的にはランクA狩人になる。本来の名は魂ノ宮魂魄。また、仲間内からはアブと呼ばれる。ほかの四人と比較すればやや平凡であり、唯一、五神の中で劣等感を抱ける存在となったが、その実はベルに比肩する存在でもある。
■長剣を二本使い、突破をする戦闘方法を得意とし、火系の術式しか使わない。拳銃は嫌いでナイフを好んでいた。多くに手を伸ばすよりも、徹底して一つを目指し続けた結果が、彼の生きざまであり、体現したものだ。
■ほかの四人を見送った最後の一人。そこに後悔はなかったが、のちに己が死ぬ時、彼らと同じ炎の中に飛び込んだのは、言いたい文句もあったからか。
■鈴丘の花■
■2036年
■五神の一人、通称は雷神ベル。早いうちにランクS狩人になり、結果としてあまり動きを見せない存在となった。本来の名は花ノ宮鈴蘭。エグゼエミリオン四番目の所持者でもあり、平凡で凡庸な己を誤魔化し続け、一般人でも到達可能な最高領域を見せつけた。
■妹の花ノ宮紫陽花がいるが、あまり接点はなかった。
■2050年の頃には既に、ほぼ死に体であったのが現実だ。雷系の術式、義眼として埋め込んだ魔術品を使って、無理やり普通の動きを見せていただけ。しかし、それに気付いていた者は少ない。あるいは、気付けていても、敵わない何かがあったのは確かだ。
■哉瀬五六■
■2038年
■橘の分家の一つ。蒼の草原と呼ばれる封印指定区域で生きていたが、鈴ノ宮清音に見染められ、行動を共にする。そのため執事としての立ち位置を確立した。
■鈴ノ宮清音との間に、雨音火丁という娘がいる。
■ジェイ・アーク・キースレイの魔術書、実換記術の書を持つ。執事として笑顔を絶やさず柔らかい物腰だが、その本質は目を覆うほどの暗殺スキルを持つ。
■鈴ノ宮清音■
■2038年
■十一紳宮が一つ、鈴ノ宮家の娘。実家を自ら潰すため、野雨に居を構えた。音を扱う魔術師でありながら、世界の器を作る魔法師、重複服従世界。
■哉瀬五六との間に、雨音火丁という娘がいる。
■鈴ノ宮という一家を背負うことになり、増えた家族で暮らす生活を長く続けた。世界崩壊を前後して、鷹丘家に預けていた娘と一緒に暮らせることになり、彼女にとっては幸せな時期だったろう。崩壊後は五六と共に二人で静かな暮らしをした。
■ジィズ・クライン■
■2038年
■元米軍人で、命令違反とわかりつつシェリル・リルを助けたため、軍に追われることになった。ベルに手助けされ、日本へ亡命して鈴ノ宮に入る。そこからはほかの元軍人などの世話をしながら、鈴ノ宮の男部隊の長となり、それなりに苦労した。
■シェリル・リル■
■2038年
■ジィズ・クラインに助けられ、そのまま日本へ。彼女自身は何かをしたわけでもなく、軍に追われる理由もよくわからなかったが、命が助かったのは確か。鈴ノ宮に入ってからは、侍女長として働く。
■誘いの心律■
■2038年
■五神の一人、冥神フェイ。あるいは銃神とも呼ばれる。本来の名は朱ノ宮浅葱。現在を担う魔法師、曖昧証明の理。意識するだけで視認不可能な〝現在〟に存在が寄るため、音が出る拳銃を愛用した。
■表情が表に出ない女性。最終的にはランクAになった狩人だが、あまり表舞台には出てこない。それだけ野雨にいることがなかった。
■矛盾する逆説■
■2038年
■五神の一人、空神コンシス。本来の名前は獅子氏四時、東京事変の生き残り。姫琴雪芽の法則を一部担う魔法師、削除なき是正。空中に文字を描くようにして周囲の法則を歪める。
■彼もまた、あまり野雨には近寄らなかった。本人なりに荷が重いと感じていたのは確かだ。
■玉藻■
■2039年
■九尾の狐、その七、八尾。妖魔として、かつては世界を二分した強さを持つ。細かいことを気にしない豪快な性格だが、スケールが人間とは違うため、人型をしているが妖魔だ。
■空歴に入ってから、ミヤコ・楠木という娘を持つ。
■コノミ・タマモと共に生きた時間もあるが、彼女にとってはそれほど長いものではない。ただ、柱になることもなく、比較的自由に世界を楽しんだ。
■雨天暁■
■2039年
■雨天流武術の継承者。若い頃は口下手だが実力を有しており、同年代では頭一つ飛び抜けた武術家であった。しかし、友人を己の手で殺めたあと、より実践的な戦場を駆け回り、更にその実力に磨きをかけた。
■父親は雨天彬。小波翔花との間に鷺城鷺花、雨天紫花の娘と息子がいる。
■世界崩壊後は封印、隔離されたまま生きてきたが、翔花の死と共に長い眠りに入る。起きたのは空歴338年前後。その頃には落ち着いた物腰と共に、武術家の体現者として存在した。本当の名は雨天降卯紅月。天魔涙眼と同化した。
■蒼凰蓮華■
■2039年
■未来の可能性を保持する法則をその身に宿し、それ故に策士としての立ち位置を保っていた。しかし、その技能ゆえに、策そのものを発揮できた回数は少ない。しかし間違いなく言えることは、蓮華がいなければ鷺ノ宮事件から先は繋がらなかっただろう。
■一ノ瀬瀬菜との間に、蒼凰連理がいる。
■世界崩壊に際して、法則が奪われることを理解しながらも、蓮華は考えることを決して辞めなかった。世代交代にも惜しまず、けれど後進を育てることもなく、ただ役目を終えたとばかりに、崩壊後にその姿を見ることはなかった。
■雨天静■
■2039年
■雨天流武術を作った人物。語られるのは前歴から。見た目は老人であるものの、人の尺度では計り切れないほど長く生きている。天魔百眼との同化から、本質が妖魔に近く、だが人であるため、寿命で死ぬことがほぼないような状態を続けた。
■本当の名は雨天露浬静香。
■都鳥涼■
■2039年
■都鳥流小太刀二刀術を扱う武術家。本名は都鳥涼刃水良。半人半妖として生まれ、長く生きられないことを知り、それでも武術家で在ろうとしたことを評価しつつも、仲間たちは、それでもと否定をしたかった。
■鏡華花との間に娘、都鳥凛がいる。
■妖魔堕ちが決定的になったのが鷺ノ宮事件。最後の最期、友人である雨天暁の手によって終止符が打たれた。それこそが最高の手向けであり、ただ勝ちたかったと、その人生を終えた。
■朧月咲真■
■2039年
■朧月槍術の継承者。男の名と勘違いされるが、れっきとした女性。三大意味の魔法師の一人、意味名の使役。意味を常に補足してしまうため、両目を封印してアイウェアでそれを隠している。
■数知一二三との間に、娘の朧月無花果がいる。
■本来は一二三が担っていた法則であったが、一二三が存在を消されたため、咲真が担うことになった。両目を封じなくてはならなかったのは、そういった経緯があるから。娘が生まれてから、再び槍を手にした。
■五木忍■
■2039年
■五木一透流の継承者。五木神社の神主として、若いながらも従事するが、草去更の一件で制約から解き放たれ、天魔九尾と共に自由を得る。頭の回転が早く、並列思考を得意とする。
■一ノ瀬二ノ葉との間に、息子の五木裏生、娘の一ノ瀬聖園がいる。
■VV-iP学園の理事長であり、結界の要である重要な存在であった。長く刀を置いており、刀も息子に与えたが、しかし、世界崩壊の際には息子から刀を返される。最初から最後まで、刀を置いても五木一透流の武術家であった。
■五木舞枝為■
■2039年
■趣味で弓を扱う程度で、一般人とそう変わらない。楽天家で面倒嫌い。自由に生きている。五木の領域から出たあとは、ベルのマンションに住んで、悠悠自適。一室を改造して畑にしている始末だ。近隣の子たちは、近所のお姉さんと評判が高い。
■一ノ瀬瀬菜■
■2039年
■一ノ瀬流小太刀一刀術を継承している。五木の領域から脱したあと、蒼凰蓮華と共に生きる。表舞台には基本的に立たない。
■蒼凰蓮華との間に、娘の蒼凰連理がいる。
■一ノ瀬二ノ葉■
■2039年
■五木忍との間に、息子の五木裏生、娘の一ノ瀬聖園がいる。
■鏡華花■
■2039年
■妖魔の領域に紛れ込み、都鳥涼と出逢う。半人半妖である都鳥と結婚できる家名であり、その風習は遥か昔に終わっていたが、この時期に再び出逢うこととなった。
■都鳥涼との間に、娘の都鳥凛がいる。
■語られてはいないが、涼を失い凛を産んでから、ブティックを経営していた。
■五木芯■
■2039年
■五木の領域を維持するため、存在を九尾に食わせたが、事件の解決時には九尾との同化に齟齬もあって、一尾の力を僅かに残しながら、ほぼ妖魔として生存していた。
■息子の五木忍、娘の五木舞枝為がいる。
■世界崩壊時には、七龍の一角である天龍ミカガミとなった。
■九尾■
■2039年
■九本の尾を持つ化け狐。弱気な性格をしているため、六本の尾を喰われ、残り二本は姉狐が喰い、最後の一本を抱えて己の内に沈み込んだ結果、ほかの狐たちが暴れ出した。天魔としての質は高く、強い。五木の領域を終えてからは、姉と同じ存在として一緒に生きる。そして世界崩壊後は、姉に八本を与え、己の一本を抱えるようにして、一人で生きる楽しみを得た。
■鷹丘重■
■2039年
■情報収集専門狩人。鷹目という名を持つ。野雨市全域に広がる情報収集システムを手掛けている。本人は引きこもりであり、〝匣使い〟と呼ばれる魔術師。外界遮断系の術式を得意とする。
■蒼凰氷鷲の妻であり、養子として鷹丘少止がいる。
■吹雪ふゆき■
■2039年
■狩人育成施設にも請われた腕の良い医師。診療所を営んでいたが、施設に請われてからは使っておらず、産まれた娘に譲った。
■吹雪悦、快の二人娘がいる。
■御影美耳■
■2039年
■吹雪ふゆきの弟子。面倒が嫌いで、とかく診療を早く終わらせるために腕を上げた。軍病院の関係者として腕を振るっていた。
■数知三四五■
■2039年
■人形に魂を埋め込まれた存在。同一存在である数知一二三が帰還するために、場所を確保するよう存在していた。時間制限付きを自覚して、充分に楽しんだ一生であった。
■都綴六六■
■2039年
■橘の分家の一つ。つれづれ寮の管理人として働いている。身内の存在を感知できるような術式を扱うため、戦闘には直接関わりは持たない。顔が広く、やや特殊な立ち位置の人間を保護するような役割を担っている。
■レイン・B・アンブレラ■
■2039年
■電子上に生まれた存在。最初は車をボディとして、最終的には機械仕掛けの人形を躰にした。最初はレインの名を、そして得物を持ちアンブレラの名を。そして実力レベルの境界線の名を得た。長く生きるための躰ではあったものの、彼女の魂が摩耗した方が先であった。最期は鷺城鷺花の手によって送られる。
■ネイキーディラン■
■2039年
■日本名は宗伊。これ以上ないと呼ばれるほどの人形師であり、人形の作り手。
■二村双海との間に、息子の二村仁がいる。
■管狐の使役者■
■2040年
■捜索専門狩人であり、五神と同じ施設にいたが、時期は遅く、彼らと同じ教育は受けていない。如月槻寝の体術を教わり、二代目のキツネとなる。本来の名は根ヶ布慶次郎。
■ラルとの養女として引き取った円つみれが娘になっている。
■式情饗次術式を身に着けた魔術師でもある。相手を騙すことを楽しむのがキツネならば、イヅナは自分の本音を誤魔化すための手段として騙す。もっともそれは、先輩と彼が呼ぶベルたちには、一切通用していなかった。
■如月槻寝■
■2040年
■初代キツネ。武術家ではないが、体術を練り上げた人物。しかしその在り様は戦闘技術というよりも、相手を騙すことに特化した体術。既に武術家と対峙して平然と生き残るため、武術の一旦として認めてしまっても構わない。イヅナの育成に関しては、ほとんど遊びであった。
■妻は美登里、娘は容。
■かつて雨天彬、ジニー、転寝熟が遊んでいた頃、槻寝もまた関わりを持っていた。もっとも、彼ら三人にしてみれば、憧れの存在だった。
■橘零■
■2040年
■橘家の長女。鈴蘭の刺繍が入ったチャイナドレスを愛用する、どこかぼんやりとした女性。世界あちこちを出歩いている。家業として、暗殺対象から次の対象を聞いて暗殺するという仕事に従事していたが、鈴ノ宮清音が対象となった際、暗殺家業を辞めた。それはどう足掻いても清音が殺害できないからであった。
■ベルとの間に、娘の橘九がいる。
■ウェル・ラァウ・ウィル■
■2040年
■元教皇庁魔術省に所属していた魔術師。エルムの楽園にて魔術の研究に没頭している。肉体時間の停滞の影響を受け、死期が遠ざかり、他人の死を羨ましくすら思っている。専門にしているのは、誰かに魔術品などを移植すること。
■アクア■
■2041年
■自動人形の長女。基礎素材としてアクアマリンが使われている。屋敷の管理を任されており、魔術特性は形型で、場を区切ることを得意とする。エミリオンの屋敷にて侍女をしている。
■ガーネ■
■2041年
■自動人形の次女。基礎素材としてガーネットが使われている。エミリオンの屋敷で侍女をしており、主に調理場に立つ。また、エミリオンの一番弟子であり、刃物の創造に傾倒している。
■シディ■
■2041年
■自動人形の三女。基礎素材としてオブシディアンが使われている。エミリオンの屋敷で侍女をしており、主に庭の手入れなどをしている。魔術に関して興味が強く、好奇心が旺盛。偽装具現の特性を持つ。
■橘七■
■2041年
■橘家の次女であり、暗殺家業は行っていないものの、有している技術は姉に匹敵するレベル。ただし、それを実際に目にするほど、戦闘行為をしてはいない。
■中原陽炎との間に、娘の橘四がいる。
■喫茶SnowLightでアルバイトをしている期間が長かったものの、未だにディスクの再生作業などはやならない。
■鷺ノ宮散花■
■2041年
■鷺ノ宮事件の中心人物にして、事件発生時点で命を失った人物。すべてを妹のこれからに託して命を落とした。鈴ノ宮清音とは幼少期から付き合いがあり、親しい相手。この結末についての後処理も、ある程度は任せてあった。
■神鳳雪人■
■2041年
■鷺ノ宮事件にて、全てを飲み込んで時間を渡った。神鳳流柔術の使い手にして、空間移動を可能とする魔法師。おおよそ十年後に再び現実へと戻る。その先、世界崩壊時には、己の存在のいびつさを自覚していたが故に、風龍エイクネスとなるため、己を柱とした。
■エルムレス・エリュシオン■
■2041年
■日本名は椿縷屡。白色の服を好み、白白しいほどの白色と呼ばれることもある。魔術師としての影響力は協会、教皇庁にもおよび、その特性は魔術と呼ばれる。普段は屋敷で生活をしている。
■妻、陽ノ宮ひなた。
■世界崩壊時には相当な活躍をした人物だが、それを知る者は少ない。盤面を眺められる三人のうち、一人。残り二人は魔法師であるため、崩壊時には彼しか残らなかった。肉体時間の停滞を持ち、似た人物を屋敷に集めている。
■小波翔花■
■2041年
■鷺ノ宮家の次女。鷺ノ宮事件当時、唯一生き残った一人。生まれつき、可能性を正確に導き出す技術を有していた。それは未来予知などではなく、先を見通すための単なる技術である。
■旦那、雨天暁。息子、雨天紫花。娘、鷺城鷺花。
■久我山桔梗■
■2041年
■久我山家の長男であるが、久我山流糸術は継承していない。自分が壊れかけであることを自覚していたがゆえに、解決策として原初の書を探していたが、間に合わなかった。ただただ世界の記録を己の中に刻み続けるだけの魔法師、永続情報収集器官と呼ばれる。
■妹、久我山紫月。
■中原陽炎■
■2041年
■中原流薙刀術の継承者だが、実家を出て暮らすようになってから、基本的に薙刀は持たないようにしていた。何故ならば、薙刀だけでは何も通用しない現実を見たからだ。狩人の知り合いも多く、多少の影響を受けた。
■妻、橘七。娘、橘四。
■久我山紫月■
■2041年
■久我山流糸術の継承者。幼少期から各地を出歩いていたため、独特の方便が混じった言葉を使う。武術家としてはかなりの実力者であり、学生時代からもう雨天の師事を受けていた。朧月咲真の侍女をしていたことも。久我山の旅館の女将。
■旦那、梅沢和幸。娘、梅沢なごみ。息子、久我山茅。
■夜笠夜重■
■2041年
■封印指定区域で生きていた女。いつ名を貰ったのかも覚えがない。また、刹那小夜の左足を喰った人物でもある。通称は対解とも呼ばれ、対術式の解体術式を使う。エミリオンの試作品ナイフを二つ所持しており、太ももに隠している。やや大きめのナイフであり、都鳥の小太刀二刀と手合わせをしたことも。遠々路紗枝の相棒として鈴ノ宮に所属する。
■女王陛下の御心■
■2041年
■通称はハインド、ランクS狩人。ジニーとは昔からの知り合い。幻想種である親指のフォトに仕えている。湯浅あかの養父。
■如月夢撓■
■2041年
■過去と現在の狭間に幽閉され、相手の望むものを対価と共に与える商売をしていた。世界崩壊時、現在と未来の狭間にいた妻と逢うことができた。
■父、如月槻寝。母、如月美登里。妻、如月容。娘、如月寝狐。
■梅沢和幸■
■2041年
■刑事を目指し、警部補にまでなった一般人。自宅にあるステレオ設備は、かつて名無しの少女が所持していたものを、箕鶴来狼牙を経由して貰ったものだが、本人はそのことを知らない。
■妻、久我山紫月。息子、久我山茅。娘、梅沢なごみ。
■凪ノ宮風華■
■2041年
■風の魔術師であることから、北風の末裔と呼ばれることも。友人であった久我山桔梗を亡くしてから、エミリオンの屋敷で過ごす。
■旦那、ジェイ・アーク・キースレイ。娘、マリーリア・凪ノ宮・キースレイ。
■蒼凰氷鷲■
■2041年
■野雨の警部。ベルとの付き合いもある。
■妻、鷹丘重。養子、鷹丘少止。養女、雨音火丁。弟、蒼凰蓮華。
■フォルセット・リンナル・フォト■
■2041年
■夜の王、その親指から生まれた幻想種。金色の従属に分類され、高い再生能力を持つ女。人間を見下す傾向にある。通称は親指のフォト。
■アルフレッド・アルレール・アルギス■
■2041年
■夜の王、その薬指から生まれた幻想種。金色の従属に分類され、高い再生能力を持つ男。刹那小夜に血をわけた。人の世に紛れて生きている。
■数知一二三■
■2041年
■橘の分家の一つ。現在と過去の狭間に取り込まれてしまったが、鷺ノ宮事件に際して現実に戻ることができた。生粋の陰陽師であり、符術を得意としている。
■妻、朧月咲真。娘、朧月無花果。
■涙眼■
■2041年
■天魔百眼が一眼。雨天暁の天魔。名前の通り、いつも水気が多く、すぐ泣く。
■怯娘■
■2041年
■天魔鏡娘の写し身であり、都鳥涼の天魔。おどおどしてる。
■吹雪快■
■2041年
■診療所を経営する医師。学生の頃から刹那小夜、花ノ宮紫陽花とは知り合い。二人の間を仲介していると思いきや、実は何もしていない。
■母、吹雪ふゆき。妹、吹雪悦。
■花ノ宮紫陽花■
■2041年
■朝露の花の名を持つ狩人。マーデの後継者だが、徹底して受動的。暇さえあれば寝ているような人物。刹那小夜とは犬猿の仲。伸縮志向魔術を扱う。肉体時間の停滞を持つため、長生き。
■兄、花ノ宮鈴蘭。
■刹那小夜■
■2041年
■封印指定区域でベルに拾われた。狩人名は瞬刹。空間転移魔術を扱う、ベルの後継者。薬指のアルレールに血をわけられたため、ほとんど吸血種として生きている。金色の従属であるため、再生能力が高いだけで、身体能力は人間に準拠している。
■花ノ宮紫陽花とは犬猿の仲。お互いが傍にいると既視感に襲われ続けるため、それが原因だとされているが、世界崩壊後になくなったのに、やっぱり仲は悪かったが、じゃれあっていただけかもしれない。
■白輪の大花■
■2041年
■通称はラル。本名は帯白結衣。現場百回、なんて昔ながらの調査方法を行う狩人で、それなりに広範囲の依頼を引き受ける。元は錠戒と呼ばれる教皇庁魔術省の組織に属していたが、鷺ノ宮事件の際に抜けた。
■旦那、イヅナ。養女、円つみれ。
■嘘が吐けなくなる、という術式の領域を広げることが可能。あちこちに顔を出すが、いいように使われている感じが否めない。
■陽ノ宮ひなた■
■2041年
■陽ノ宮の生き残りであり、肉体時間の停滞を持つ女。あまり口を開かず、ぼうっとしているように見えることが多い。
■旦那、エルムレス・エリュシオン。
■アイギス・リュイシカ■
■2042年
■軍属時代、刹那小夜の同僚として、彼女の騒動に巻き込まれた、最初のエグゼエミリオン三番目の所持者。元傭兵だけあって生存技術が高く、戦闘よりも戦場を得意とする。
■その人生の終わりは、朝霧芽衣に刃物ごと存在を喰われることとなってしまった。油断一つ、運が悪いだけで死ぬ戦場で生き残った彼女にしては、後悔の終わりだった。その現実に、言い訳ができなかったことを、彼女が誰よりも知っている。ゆえにそれこそ、彼女の生き方であった。
■ケイオス・フラックリン■
■2042年
■軍属にして槍に所属している。刹那小夜の同僚で、鷺城鷺花の訓練を受けた。魔術特性は停止。基本的には軍人気質。狂狼を探していたのは、エルムから命令を受けたから。
■最終階級は少将。狩人ではないにせよ、第二のジニーと呼ばれるくらいには、米国にも貢献し、名が通っていた。本人はそんなこと、一切気にしていない。
■ジェイル・キーア■
■2042年
■刹那小夜の同僚で、元海賊の狙撃手。海兵隊から海軍学校に入り、見えざる干渉に拾われる。組織解体後は、日本の鈴ノ宮へ。
■海が好きで、潜水艦を好む。海王竜に遭遇しかけたことも。
■コニー・デイヴィス■
■2042年
■JAKSの上官になってしまった哀れな少尉。同情だけはよくされ、よく振り回された。軍部から組織への引き抜きができる人物を探す役目もあった。
■メイファル・イーク・リスコットン■
■2042年
■槍に所属の狙撃手。対物狙撃を得意とし、記録も持つが、公式戦で行ったわけではなく、実戦の記録。軍人というより傭兵に近い立ち位置で、ほとんどは予備役。加齢と共に現場へ行く数も減ったが、腕前は健在。
■旦那、前崎巫。長男、前崎あけび。次男、前崎鬼灯。養女、鈴白あやめ。
■三二〇七ヤード、装甲戦車撃破、ワンヒットキル十一秒五連続射撃。
■レリラ■
■2042年
■野雨の封印指定区域、蒼の草原で刹那小夜に一時期育てられ、傭兵団である棺桶屋に所属する男。
■リレラ■
■2042年
■野雨の封印指定区域、蒼の草原で刹那小夜に一時期育てられ、傭兵団である棺桶屋に所属する女。傭兵団解体時に死亡している。
■シャフェ・ラレ・フェグント■
■2042年
■傭兵団、棺桶屋の団長の女。仕事として封印指定区域、蒼の草原を調査する途中、刹那小夜に出逢い殺されかかるが、レリラとリレラを押し付けられ、脅される。ただ結果として、良い団長となって部隊をまとめた。
■鷺城鷺花■
■2045年
■他人の意識を読む魔法師、自律真相の深層。それを制御するために魔術師となるが、特性が魔術ということもあって、エルムレス・エリュシオンの弟子となる。そしてまた、肉体時間の停滞を持つが故に、非常に長い刻を生きた。
■父、雨天暁。母、小波翔花。弟、雨天紫花。
■希代の魔術師として成長したが、逆に誰も殺せなくなり、自殺を禁じた彼女は、ずっと生きることになった。しかし、停滞のない世界において、寿命を全うしている。教育者としての側面もあるが、彼女の教育に耐えられる人物の方が稀であった。
■ジェイ・アーク・キースレイ■
■2045年
■教皇庁魔術省、異端の魔術師。信仰心がなかったため、半ば幽閉されて過ごす。その間、五冊の魔術書を書き上げた。伸縮志向、実換記術、影複具現、等価消華、式情饗次である。術式の開発者、魔術書の著者という点において、魔術の業界では有名。
■妻、凪ノ宮風華。娘、マリーリア・凪ノ宮・キースレイ。
■仕事でエミリオンの殺害を失敗したあと、屋敷で過ごす。見えざる干渉における一〇の槍、その教官をしていたことも。
■シン・チェン■
■2045年
■エミリオンの屋敷に滞在する禿頭の槍使いの男。風呂が大好きで、バスローブ姿でうろつくのでアクアによく怒られている。千本槍の最初の所持者。
■妻、アクア。娘、リウラクタ。
■朝霧芽衣■
■2049年
■軍部に間借りする組織、見えざる干渉の六番目の部隊、忠犬の一番目。破天荒、あるいは大仰な物言いや態度で、訓練校時代はトラブル吸引機と呼ばれていた。狩人認定証を持ち、狩人名は〈天の守り〉であり、コロンビア大学を卒業もしている。
■弟に朝霧才華がいるが、世界崩壊時まで彼女は生きていたことをずっと隠していた。
■鷺城鷺花とは親友である。四名の若者を育てることになったが、最後までとは行かなかった。ただし、エグゼエミリオン三番目の所持者として、後継の育成には成功している。唯一、鷺城鷺花と対等に戦闘ができた者でもある。
■蒼凰連理■
■2049年
■創造、破壊の側面を両方持つ魔法師、全から初へ。二つの統括といった意味合いも強い。世界崩壊時には、それなりの役目も負った。
■父、蒼凰蓮華。母、一ノ瀬瀬菜。
■ほとんど一般人と変わらないと思っているのに、周囲には厄介な連中ばかりが集まっていて、頭を抱えることがそれなりにある。
■マリーリア・凪ノ宮・キースレイ■
■2049年
■静謐なる不純物と教皇庁が名付けた魔術特性を持つ。かつて佐々咲七八と接触もしていた。鈴ノ宮邸にて侍女をしている。
■父、ジェイ・アーク・キースレイ。母、凪ノ宮風華。
■百眼■
■2049年
■雨天静の天魔。世界崩壊時には水龍ウェパードとして柱になった。
■雨天紫花■
■2049年
■雨天流武術を扱う。どういうわけか、花ノ宮紫陽花に、いたく気に入られている。武術の腕前としては、同期の中では飛び抜けているが、全体を見ればそれほどでもない現実に、迷いも抱いている。
■父、雨天暁。母、小波翔花。姉、鷺城鷺花。
■梅沢なごみ■
■2049年
■久我山の旅館で働いており、VV-iP学園の生活科に所属している一般人。母親の影響で、方言が混じったような口調で話す。武術は一切継いでいない。
■父、梅沢和幸。母、久我山紫月。弟、久我山茅。
■潦兎仔■
■2051年
■潦の魔術師として、肉体への施術をされ、代償と共に身体再生が可能となる。幼少期に兵器として売られ、使い切りでありながらも何度も帰還したため、ゴーストバレットと呼ばれた。その仕事に失敗した際に雨天彬に拾われ、組織に入る。兵籍番号は六一〇九。
■忠犬部隊の一人。冥神の後継者。真理眼と呼ばれる魔術品を目に組み込まれ、基本的に銃を扱う。
■転寝午睡■
■2051年
■運び屋を仕事にするエスパー。ESP使いとしてはかなり上位にいる女性。普段から眠そうな顔をしているが、熟睡することがあまりできていない。仕事となると、のんびりとした口調こそ変わらないものの、眠たそうな瞳の奥に、冷たさを孕む。
■シシリッテ・ニィレ■
■2054年
■海兵隊訓練校から、見えざる干渉の忠犬部隊に引き抜かれる。兵籍番号六一八三。赤色の髪の毛を持つ。魔術特性は残影。朝霧才華の護衛任務につく。
■北上響生■
■2054年
■海兵隊訓練校から、見えざる干渉の忠犬部隊に引き抜かれる。兵籍番号六一一一。日本名を持っているが、血は流れているものの、日本の土地を踏むことはずっとなかった。一点を突破する戦闘方法をエイジェイから習得する。
■魔術特性は属性付加。
■グレッグ・エレガット■
■2054年
■海兵隊訓練校から、見えざる干渉の忠犬部隊に引き抜かれる。兵籍番号六一五五。仲間内では唯一、野雨市に配備されなかった人物で、ゴーストバレットの足跡を追っていた。
■魔術特性は圧。
■七草ヘイキュリー■
■2054年
■海兵隊訓練校から、見えざる干渉の忠犬部隊に引き抜かれる。兵籍番号六一一六。海軍将校のヘイキュリーに拾われ、名前は自分で適当につけた。北上とは腐れ縁。
■魔術特性は増幅。
■安堂暮葉■
■2054年
■野雨市でラン園を営む実家を手伝っていながらも、軍部に出向した馬鹿とよく言われる。奪取の魔術特性を持ち、罠の扱いを得意とする。一年間の出向から戻ってからは、実家の経営に着手しつつも、予備役のような扱いとして仕事も受けた。
■海兵隊訓練校から、見えざる干渉の忠犬部隊に引き抜かれる。兵籍番号六二一二。
■ネッタ・ラックエット■
■2054年
■忠犬部隊の宿舎、その受付をしていた。魔術師としては相当なものらしく、魔術師協会でもラックエットの名は有名らしい。肉体時間の停滞を持つ人物が、この家系にはいるとか、いないとか。ちなみに忠犬の間では尻がデカイと有名である。
■リーリン■
■2054年
■音頤機関に所属する女性。教皇庁の傍に店舗を構えていた。専門にしているのは糸であり、久我山が扱うのもここから仕入れている。
■久我山茅■
■2054年
■久我山流糸術を扱う。棺桶屋の傭兵に入り、そこを抜けてから槍に所属。基礎はおざなりだが経験は多く、逆手順を踏んだ。しかし、同世代の中では上の方の実力者になる。槍としては第二世代に該当する。
■父、梅沢和幸。母、久我山紫月。姉、梅沢なごみ。
■吹雪悦■
■2054年
■かつて朝霧芽衣、鷺城鷺花が殺し合いをしていた頃に呼ばれた医師。当時にかなり腕を上げた。忠犬部隊の専属医師になってから、海上都市ヨルノクニへ。
■母、吹雪ふゆき。姉、吹雪快。
■完全にサディスト。やさしさの欠片も普段は見せないが、たまにちらっと見えることも。医療魔術師としての腕も高いが、他人が扱えるような人物ではない。
■朝霧才華■
■2055年
■早くに親を亡くし、祖父母の元へ引き取られて生活をしている。姉は死んだものと思っていたが、世界崩壊時に本人から事実を明かされた。ほぼ一般人ではあるが、朝霧の血を引いているのか、同居人であるシシリッテ・ニィレへの順応は、最初こそ戸惑ったものの、かなり高かった。
■姉、朝霧芽衣。
■五木裏生■
■2055年
■あるべきもの、相手が使うものを扱う流用の特性を持った魔術師。橘四と行動を共にすることが多く、五木の武術は修めていない。第二世代の槍。
■父、五木忍。母、一ノ瀬二ノ葉。妹、一ノ瀬聖園。
■橘四■
■2055年
■行動の操作などをする操作の魔術特性を持つ。橘の暗殺術に関しては、母親から教わっており錬度は高い。五木裏生と共に行動することが多い。中原流薙刀術は一切学んでいない。
■父、中原陽炎。母、橘七。
■佐々咲七八■
■2055年
■橘の分家。切断の術式を扱う、空神の継承者。瓦解の獅子の名も継いでいる。VV-iP学園の学生会会長もやっていた。槍の二世代目。いくつもの立場から、自身の身の丈を鑑みて、迷いを抱く場面が多く、困難に直面することもよくあった。
■雨音火丁■
■2055年
■やや複雑な立場に置かれながらも、当人は無自覚でいられた、ほぼ一般人。音の特性を持つ魔術師でもあるが、それを使って戦闘をすることはなかった。歌が好きでよく歌っている。
■母、鈴ノ宮清音。父、哉瀬五六。兄、鷹丘少止。
■その性格からか、戦闘をさせて貰えなかった、というのも事実である。刹那小夜、鷺城鷺花、朝霧芽衣などからも好かれているのも一因。
■前崎あけび■
■2055年
■音頤機関の統括をしており、専門は刃物。一時期、エミリオンの屋敷にて師事を受けつつも、ガーネの教えを受けた人物。骨董品の店舗を持っており、そこを窓口にしていた時期もある。
■父、前崎巫。母、メイファル・イーク・リスコットン。弟、前崎鬼灯。
■鷹丘少止■
■2055年
■本名は闇ノ宮暗影。箕鶴来狼牙の手によって拾われてから、この名になった。イヅナの後継者にして、狩人名は足音。妹のためにすべての人生を使っても良いと考えている。
■父、蒼凰氷鷲。母、鷹丘重。妹、雨音火丁。
■見えざる干渉、潜入部隊のかっこう、三〇四。表情を作らず、あまり感情も見せず、平坦な口調が本質だが、一息でその雰囲気をがらりと変える技術を有している。影使いとも呼ばれ、相手や己の影を操作する術式も使う。
■蹄花楓■
■2055年
■蹄流針術の継承者。本質的にはギャンブル好きで、命を賭した勝負を好む。天魔幽もまた、その本質がある故に、共に在る。名前や、柔らかい物腰から初見で女性と間違われることもあるが、男。武術家の領域からは早い段階で外に出て、社会経験を学ぶが、基礎を疎かにしてはいない。
■転寝夢見■
■2055年
■エスパーだが、大きな暴走を仲間が止めてくれた機に、ESPを自己封印して一般人になるが、それでも情報集めなどは防衛の意味合いも含めて欠かしていない。世界崩壊時に封印を解除して表舞台に立つ。
■父、転寝熟。姉、転寝午睡。妻、酒井景子。娘、コロネ。
■皮肉屋で、一言多いとよく言われる。面倒見はとても良い。
■転寝熟■
■2055年
■最高峰のエスパーであり、若い頃は日本各地を出歩いていた。旅が好きで、魔術素材などを探して売ることで生計を立てていた。当時、海王竜と出逢い会話をしながらも、生き残っていた唯一の人間。
■娘、転寝午睡。息子、転寝夢見。
■波多野陣仁■
■2056年
■わけあって安堂家に引き取られ、恨みを抱いている人物。逆恨みだと理解しながらも消しきれず、安堂暮葉を殺そうとするが、失敗。その後、米軍の訓練校へと強制的に入れられ、軍人として生きた。
■姫野ことね■
■2056年
■VV-iP学園の農業科に所属し、ハウス園芸管理部に入っている。部長である安堂暮葉と行動を共にすることも多くなり、付き合いだした。明るい性格で少しうるさい。
■喜多村静花■
■2056年
■VV-iP学園の美術科に所属し、ハウス園芸管理部に入っている。デッサンを好んでいて、いつも描いている。基本的に物静かで、黙っていることが多い。
■沢村まい■
■2056年
■別名、アリス・ザ・リッパー。電子戦公爵位を持つ、電子戦のスペシャリスト。潦兎仔と付き合っている。電子戦の師匠はベル。一歩でも電子戦に足を踏み入れた者は、誰もが知っている人物だが、本人を知る者は少ない。
■砂野ゆう■
■2056年
■サーバの手配屋をやっている。単体でもそうだが、部屋と一緒に手配することも多く、その範囲は多国に渡る。究極の無精者で、家から出ようとしないし、陽光も嫌っている。だが仕事はする、生きて行くために。だが外には出ない、何故なら面倒だからだ。
■斎賀あすか■
■2056年
■陰陽師の家系だが、家業は継いでいない。砂野ゆうに惹かれて、身の回りを世話するような家政婦じみた仕事もしているが、手を出される気配がない。泣きそう。
■都鳥冷■
■2058年
■都鳥流小太刀二刀術の体現者。語られるのは前歴より、見た目は老人だが天魔鏡娘と同化しており、雨天静と同様の時間を過ごしている。冷静であり、感情そのものもあまり表に出さない性格だが、戦闘を好んでいる。
■本当の名は都鳥鏡冷禍。名付け親は静である。
■遠々路紗枝■
■2058年
■鈴ノ宮に所属し、夜笠夜重とペアで仕事をする魔術師。影複具現魔術を扱う。刹那小夜に対して真正面から、殺しは駄目だと言える胆力を持ちながら、現状維持を認め苦労を飲み込むような性格をしている。
■赤色のチャイナドレス、片スリット。
■橘九■
■2058年
■橘の娘でありながらも、あまりにもアマチュアじみた行動しかできていない。本人にはあまり自覚がないのが問題か。つれづれ寮に住む。
■父、花ノ宮鈴蘭。母、橘零。
■四十物谷花刀■
■2058年
■闇ノ宮の分家の一つだが、そこからは抜けた。その際に鷹丘少止に助けられている。野雨西高等学校の生徒会長。それなりに人気者で、つれづれ寮に住む。
■炎義■
■2058年
■朧月の天魔、槍を形代にしている。男性にしか見えない女性。
■白蛇■
■2058年
■煙管を形代にした大きな白い蛇。妖魔だが神聖視されている。夜の王や猫目とは、古くから遊んでいた間柄。
■祠堂みこ■
■2058年
■形而界にその身を移動させることができる魔術師。人夢いの魔導書に巻き込まれた人物。世界崩壊時には、形而界へ行き、如月寝狐と共に生活をした。男性的な性格をしているが、女性。五木分家の祠堂神社が実家。
■田宮正和■
■2058年
■狩人志望でラルに教えを請うていたが、拒否され続け、軍部での訓練などを紹介されていたエスパー。最終的に朝霧芽衣の訓練を受けることになる四人の一人であり、常に残り三人には背中を見せ続けた。自分が楽しむよりも、周囲を楽しますために一歩引いて誘導することも。
■妻、浅間らら。息子、フェルナンド
■エッダシッド・クーン■
■2058年
■コロンビア大学、教授。猫族であり、多くの猫族のトップに立つほど長く生きている。朝霧芽衣と鷺城鷺花の恩師。それなりに性格が悪く、物事の答えをはっきりと教えることをしない。猫族らしいのか、結構な気まぐれ。
■酒井景子■
■2058年
■野雨西高等学校、情報処理学科の担任。見た目は中学生のようだが、きちんと教育者をしており、生徒たちからの好意も厚い。しかしよくいじられる。バーに行くと年齢証明を毎回させられるのが悩みの種。猫が大好きなのに、猫がよって来ないことも悩んでいる。
■旦那、転寝夢見。娘、コロネ。
■二村仁■
■2058年
■芹沢企業開発課で過ごす技術屋。音頤機関に所属しており、専門は人形作り。久々津玖倶と呼ばれる人形を制作した。
■母、二村双海。父、ネイキーディラン。
■佐原泰三■
■2058年
■言術を扱う。朝霧芽衣に訓練を受けた。自分には体力しかないと、そんな劣等感を抱いていた。世界崩壊後、戦場からは身を退き、静かに暮らすが、やはり戦闘からは逃げることができなかった。
■浅間らら■
■2058年
■射線を捉え弾丸を生成する魔術師。VV-iP学園の生活科に入り、射撃部に所属している。朝霧芽衣の訓練を受けた一人。接近戦闘よりも狙撃が好き。
■旦那、田宮正和。息子、フェルナンド。
■世界崩壊時に目を酷使したため、自動的に射線を捉える魔術武装になってしまい、本来の視力を失っていった。ほとんど目を瞑って生活していたが、朝霧芽衣の手によって生活できるレベルに戻ることはできた。
■戌井皐月■
■2058年
■VV-iP学園の農業科に所属、朝霧芽衣の訓練を受ける。置換術式を基本とし、広範囲把握などを得意とした。世界崩壊後は医学を習得している。
■前崎鬼灯■
■2058年
■地に足のついたエスパーだが、一般レベルであって、周囲の人たちに振り回されることも。VV-iP学園の蓄積学科に所属し、記憶することは得意だが、一定量以上の記憶ができないため、補助記録を多用することも。
■父、前崎巫。母、メイファル・イーク・リスコットン。兄、前崎あけび。
■鈴白あやめ■
■2058年
■前崎の家に養女として引き取られたエスパー。前崎鬼灯のフォローをよくしている。
■陽ノ宮旗姫■
■2058年
■わけあって、あちこちに引き取られて暮らしたエスパー。力のイメージが蝶という珍しいかたちをとる。世界崩壊後には、両親の元へ戻ることができた。
■父、エルムレス・エリュシオン。母、陽ノ宮ひなた。
■一ノ瀬聖園■
■2058年
■ある種の場を創りだす魔術師。VV-iP学園の蓄積学科所属。人見知りは結構するが、何事においても考えることをやめない。しかし、自己完結をする癖もある。
■父、五木忍。母、一ノ瀬二ノ葉。
■夜の王■
■2058年
■遥か昔より隠れ住んでいる吸血種の王。かつては白蛇や猫目と遊んでいたこともあるが、引きこもっていた時期が長い。
■猫目■
■2058年
■かつて夜の王や白蛇と遊んでいたこともある妖魔。久我山の天魔をしている。遡れば雨天静や都鳥冷と行動を共にしていたことも。
■リック・ネイ・エンス■
■2058年
■フラーンデレンと呼ばれるベルギービールの店を経営している。昔は海賊であり、ジェイル・キーアの片腕としてナイフを使った戦闘を得意としていた。また、その技術はサミュエル・白井にも受け継がれている。日本で店を開いたのは、朝霧芽衣に助言を受けたから。
■サミュエル・白井■
■2058年
■あるいは、サミュエル・スーレイ。ホンカスと呼ばれる海賊団の一人だったが、壊滅時に生き残ってリック・ネイ・エンスに拾われた。同化と呼ばれる術式を使い、円つみれと行動を共にする。かなりの事情通でもあった。
■円つみれ■
■2058年
■かなり精巧なシミュレートが行えるため、乱針の矢印とも呼ばれた。今の両親に拾われてからは、一時期、術式を封印されていたが、解除される。策士や指し手のような立ち位置だったが、世界崩壊後は、その精度を落としていく。
■ミルエナ・キサラギ■
■2058年
■見えざる干渉、三番目の部隊、かっこうの三〇一。敵地潜入の専門家であり、接触があった人間そのものに外見、内部構造を変えることができるが、ストックは基本的にできない。如月美登里に教えを受けたため、キサラギの名を使っている。普段は狂狼と呼ばれる人間の姿をしている。
■スティーク・ゲヘント・レルド■
■2058年
■かつて狼族と事を構えたこともあり、因縁を持ってしまったがゆえに、狂狼と呼ばれた。肉体時間の停滞を持つため、長生き。戦場を渡りながらも、身を隠して生活している女。外世界干渉系の術式をほぼ使うことができる。
■心ノ宮こころ■
■2058年
■心ノ宮の魔術師にして、VV-iP学園では情報処理学科に所属。学生会会計でもある。
■フォセ・ティセ・ティセン■
■2058年
■魔術師協会の受付をしていたが、肉体時間の停滞を持っていたため、エルムの屋敷へ来る。背丈よりも大きなハサミを武器にして、言術を主体とした戦闘を構築する。
■廿枝サトリ■
■2058年
■主戦場を夢の中にするエスパー。現実でも運び屋の手伝いなどで、戦場経験もある。海兵隊訓練校を出てもいる。忠犬部隊とは多少のかかわりを持つものの、苦手意識が強い。朝霧芽衣に巻き込まれた一人でもある。
■養父、ケイオス・フラックリン。養母、転寝午睡。
■朧月無花果■
■2058年
■朧月流槍術を扱う。一言で表せば頑固者。自分のことを拙と称する女性。
■父、数知一二三。母、朧月咲真。
■久々津鞠絵■
■2058年
■裏糸術と呼ばれる久々津流糸術の継承者。普段は久々津玖倶と呼ばれる男の人形を操って生活している。二村仁とは昔からの知り合い。
■朝霧美海■
■空歴――年
■朝霧芽衣が拾った子であり、組み立ての術式を扱う。朝霧芽衣の全てを教わり、三番目の刃物を所持することとなった、二代目の朝霧。紙吹雪ではなく、解体時には波紋のように空気が震える。
■リウラクタ・エミリオン■
■空歴381年
■魔術の特性を持ちながらも、あらゆる攻撃術式を禁じられた魔術師。作り手として生き、一振りの刀を完成させた。短いとも思えた旅の中で、多くの物事に触れた先、やり残しはなかったと言えよう。鷺城鷺花を師として仰ぐが、魔術そのものの教えは受けていない。
■ミヤコ・楠木■
■空歴381年
■楠木流抜刀術を身に着けた女。楠木が一刀、村時雨を持つ。リウラクタと旅をしていたが、進む先が違うと悟った時、お互いに振り返らず背を向けて歩き続けた。最終的には雨天暁ことレーグネンに教わる。
■旦那、ジェイ・リエール。娘、イザミ・楠木。息子、リンドウ・リエール。
■妖魔の血が流れているため、加齢における外見の変化が一切なかった。しかし、人の尺度でしか生きられず、寿命もまた、人と同じであった。
■メイ■
■空歴381年
■かつてリウラクタに助けられた黒猫。自由が与えられているが、使い魔のようなもの。術式も使える。
■ジェイ・リエール■
■空歴386年
■ジェイと呼ばれる魔術師を追い求める男。影複具現魔術を得意とした魔術師であり、ウェパード王国の片隅に隠れるよう住んでいた。
■妻、ミヤコ・楠木。娘、イザミ・楠木。息子、リンドウ・リエール。
■エンデ・ヌル■
■空歴386年
■騙り屋と呼ばれる、対価に等価の情報を口にする存在。刹那小夜と一緒に生活をしてたため、時間の流れが遅い状況を長く続けていた。浮遊大陸を落とす切っ掛けになる。
■ワイズ・ウェパード■
■空歴386年
■ウェパード王国の王。かつて軍政権時代、王位継承権を所持していたため、両足の健を切られて幽閉されていた。同じく継承権を持つ姉に対する人質。しかし、雨天暁の存在から革命が起き、王となる。
■妻、ノンノ・リエール。息子、リクイス・ウェパード。姉、エイレリク・ウェパード。
■イザミ・楠木■
■空歴417年
■リウラクタの名を冠した刀を佩いた楠木の武術家。幼少期から能動的な性格で、何事にも首を突っ込むが、それを弟に制止されることも多く、ある意味で弟に頭が上がらない。空歴において浮遊大陸に足を踏み入れることもできた。
■旦那、コウノ・朝霧。娘、コノミ・タマモ。弟、リンドウ・リエール。
■リンドウ・リエール■
■空歴417年
■魔術師然とした、ジェイの名を継ごうとする魔術師。各地を旅してジェイの痕跡を集めつつ、自己の研究を中心にして、魔術師で在ることを律した。加齢と共に術式の精度を上げた。
■父、ジェイ・リエール。母、ミヤコ・楠木。妻、クズハ。息子、カイドウ・リエール。姉、イザミ・楠木。
■湯浅あか■
■空歴417年
■湯浅機関と呼ばれる研究機関に所属していた。主な内容は時空歪曲、時間跳躍になる。そして彼自身が時間を跳躍し、2045年から転移した。
■人として間違っていることを自覚し、それを直す気がない。また、研究職でありながら軍訓練校にゲストとして顔を出していた経歴もあり、それなりに戦場経験もあった。アイギス・リュイシカは上官に当たる。
■どうでもいい、そうやって何もかもをすぐに諦める。そこに自分の命すら入っているあたりが、間違っている部分の核心かもしれない。
■深井正晴■
■空歴417年
■エンジシニで過ごしていた、文字式を扱う魔術師。いつも後悔ばかりの人生だったと振り返る。ずっと後手を踏んでしまい、こんなことならと空を仰ぐ。湯浅あかに翻弄された一人。
■伏見こゆき■
■空歴417年
■エンジシニの責任者。湯浅あかとは面識がないものの、縁はあったが、翻弄された。責任の二文字を背負ったが故に、最後はその重みに潰されるかたちとなる。エンジシニ崩壊後、下界にて、ファルイデラ・ケーニッヒと結婚した。
■レイディナ・ブリザディア■
■空歴417年
■湯浅機関から引き継ぎ、転移システムを完成させたブリザディアの娘。エンジシニに転移してきたからも、自分なりに研究は続けていたが、湯浅あかに翻弄された。かつて、湯浅あかの経歴に興味を持ち、一時期ではあるが軍訓練校に顔を出していたこともある。
■最後の最期まで湯浅あかと行動を共にし、戦死した。
■小里古宮■
■空歴417年
■エンジシニ生まれ。湯浅あかに翻弄され、何もできなかった。
■コウノ・朝霧■
■空歴424年
■朝霧の末裔、三番目を所持する。イウェリア王国でのんびり、だらだらしていたら、イザミ・楠木の登場によって呑気な生活が終わってしまう。朝霧として知識も受け継ぎ、頭の回転もそれなりに早いが、基本的には呑気な生活を好む。
■妻、イザミ・楠木。娘、コノミ・タマモ。
■結果的に最後の朝霧となる。次代への継承はなく、ただ、三番目の刃物だけが残された。
■オレグ・ティーアル■
■空歴424年
■ティーアル騎士学校の校長にして、王騎士の一人。それなりに仕事が忙しい。
■リーレ・イウェリア■
■空歴424年
■イウェリアの皇女だが、ティーアル騎士学校に所属して、あくまでも一般人の扱い。ただし実情としては、不穏分子をおびき出す餌として、自ら王城を出ている。
■妹、オリナ・イウェリア。
■オリナ・イウェリア■
■空歴424年
■イウェリアの皇女にして、執政を行っている糸使い。姉との役割分担は納得済み。
■姉、リーレ・イウェリア。
■ラノ・イーガー■
■空歴424年
■コウノ・朝霧の保護者だが、あまり目立った保護はしていない。ティーアル騎士学校の教員。
■エイレリク・ウェパード■
■空歴424年
■ウェパード王国を離れ、各地を旅した先にて、海を渡ることに成功し、イウェリア王国でその生涯を終える。彼女にとっては不満のない人生であった。
■弟、ワイズ・ウェパード。
■キツネビ■
■空歴424年
■キツネと呼ばれる体術を継承する女。リンドウと行動を共にしていた時期がある。キャラを多少作っているが、慌てるとすぐ素が出る。
■クズハ■
■空歴424年
■猫族の娘であり、珍しい赤色の毛を持つ。
■旦那、リンドウ・リエール。息子、カイドウ・リエール。
■オボロ・ロンデナンド■
■空歴441年
■幼少期に槍使いに拾われ、シャヴァ王国軍に所属し、一番槍と呼ばれた。レーグネンと出逢ってから軍を抜け、槍と共に生きることを決める。槍の武術家と呼んでも差し支えない実力を有した。
■コノミ・タマモ■
■空歴441年
■僅かに妖魔の血が流れている、残影の術式を使う魔術師。ウェパード王国で過ごしていたが、玉藻と一緒に旅へ出た。海が開かれたのも理由の一つでもある。
■父、コウノ・朝霧。母、イザミ・楠木。旦那、ファビオ・リール。娘、ティレネ。
■カイドウ・リエール■
■空歴441年
■ミヤコ・楠木に抜刀術を教わりながらも、魔術師として存在する中途半端な自分と、どう付き合っていくかを幼少期は迷っていた。海が開かれてからは、船乗りとなり、人を乗せて大陸へと運ぶ仕事に従事する。
■父、リンドウ・リエール。母、クズハ。妻、シュリ・エレア・フォウジィール。娘、サラサ。
■イリカ・メドラート■
■空歴441年
■シャヴァ王国軍に所属し、オボロ・ロンデナンドの直属上官。コノミ・タマモとの接触により意識を改めるものの、軍を抜けたのは随分と後になってから。見聞を広める意味合いも含み、大陸内の旅を続ける。
■リクイス・ウェパード■
■空歴441年
■ウェパード王国、国王見習い。祖父であるワイズ・ウェパードと共に玉座に在り、執政を学ぶ。コノミ・タマモのことを敬意をこめて、姉と呼ぶ。若いながらに先見もある。
■キリエ・ノドカ■
■空歴441年
■ウェパード王国属、診療所も営む竜族の医師。コノミ・タマモとは一緒に酒を飲むほど仲が良い。古竜の一族。眼鏡。よくいじられる。
■ファルイデラ・ケーニッヒ■
■空歴441年
■ウェパード王国騎士団、副団長。左利きだが普段は右で直剣を使い、突きを主体とした戦闘を構築する。守りには向かないため、騎士団の先陣、切込みの役割を持つ。
■妻、伏見こゆき。
■マーク・ゼネット■
■空歴441年
■ウェパード王国騎士団、団長。規格外の大剣を自在に扱い、領域を持って背後を守る。大剣を盾として扱うことも。豪快な性格。
■ファビオ・リール■
■空歴441年
■かつてステルヴィオという毒蜂の被害に遭い、生き残った旅の薬師。ステルヴィオの毒に対する薬を、生涯をかけて模索し、完成させた。
■妻、コノミ・タマモ。娘、ティレネ。
■シュリ・エレア・フォウジィール■
■空歴450年
■海が好きすぎて、ずっと海上で生活している女。荷物の運搬や、たまに人を運ぶこともある。小太刀二刀と呪術全般を学ぶ。妖魔への敵対心が薄い。
■旦那、カイドウ・リエール。娘、サラサ。
■フジカ■
■空歴450年
■イザミ・楠木の手ほどきを受け、リウラクタと呼ばれる刀を継承した二代目。しかし抜刀術ではなく、本来は五木が扱った一透流を修める。
■海王竜■
■空歴450年
■深海に潜む、海を統べる王。戯れに人との契約をしたりもする。
■サラサ■
■空歴467年
■鍵となる存在であり、縁を繋げる中核を担った。高位妖魔が集まることが可能な領域を彼女が作り出している。そのため、妖魔の領域に足を踏み入れ、よく迷子になっていた。よくトラブルを持ち込んでいる。小太刀一刀を扱うが、印を主体とする。
■旦那、チィマ・レギア。
■サクヤ・白舟■
■空歴467年
■専門を持たない料理人。しかし、状況の推測や推察、理解力や考察の深さから、相談役という側面も強かった。仲間内で料理の評判は良く、ほかの料理に文句を言いだす始末。困ったものだ。
■ハクナ・コトコ■
■空歴467年
■アルケミ工匠街で腕を上げた、機械類全般を専門にする技術屋。口数が少ないが、奔放。やたら壊したりする。構造物であったら、何でも興味を持つ。
■ギィール・劉■
■空歴467年
■幼少期に拾われてから、鷺城鷺花に預けられ、対武器戦闘を教わった。無手で浸透系の体術を扱う。比較的、穏やかな性格ではあるが、武器が嫌い。それを克服して、ナイフを使う体術をのちに獲得する。
■チィマ・レギア■
■空歴467年
■一人で生きることを前提とした大陸に生まれ、王を示す外套を羽織る。戦闘の先読み、戦場の落としどころ、そうした読みが上手く、手元に伏せたカードの数も多く、全ての手札は決して見せない。ひょうひょうとした人物だが、自分を助けた雨天暁とキリエ・ノドカを嫌っている。
■フルール■
■空歴467年
■シミュレートができる術式を所持した、竜族の女。普段からよくいじられるのは、竜族の宿命である。戦闘そのものは得意ではないし、やらないが、竜族なだけあって、それなりに頑丈。
■アルノ・ボズウェル■
■空歴467年
■イウェリア王国に攻防を持つ鍛治師。オトガイほどではないにせよ、そこそこの腕前。
■ティレネ■
■空歴467年
■母親に憧れを持ち、それなりの戦闘技術を有するが、飛び抜けるほどではなく、サラサには劣等感を抱いていた時期もある。サラサには姉と呼ばれている。イウェリア王国では、オリナ・イウェリアの屋敷で侍女をやっていた。
■父、ファビオ・リール。母、コノミ・タマモ。
■藤崎デディ■
■鷺城鷺花の教育方針
■学園では工学科に従事していたが、評価システムに疑問を抱いてたところ、鷺城鷺花に拾われる。銃器を教わるが、無手格闘術を基礎としている。
■妻、畑中藍子。娘、リコ。
■ファゼット・エミリー■
■鷺城鷺花の教育方針
■侍女や執事を集めた暗殺組織である花蘇芳に所属しており、学園では実力を隠して生活していた落ちこぼれだが、鷺城鷺花に拾われる。小太刀一本の体術に加えて、水系の術式を使う暗殺に近い戦闘方法で確立した。
■息子、ディカ。
■魔物の子と呼ばれ、街ではなく外で拾われた子供だった。
■畑中藍子■
■鷺城鷺花の教育方針
■学園で研究科に所属しており、研究ばかりして生活しようと野望を抱いていたところを、鷺城鷺花に拾われる。次第に口が悪くなり、小太刀二刀を教わった。術式の研究は当然のこと、体術はかなりのレベル。仲間内のいじられ役であり、よく引き合いに出される。
■旦那、藤崎デディ。娘、リコ。
■椋田陽菜■
■鷺城鷺花の教育方針
■学園の特別科に所属していたが、あまりにも周囲に馴染んでおらず、鷺城鷺花に拾われる。空間転移の術式を得意とし、針を中心にした暗器を好む。口数が少ないが、そこそこ乱暴であり、よくファゼットの背中を蹴ろうとしている。
■息子、ディカ。
■魔物の子と呼ばれ、街ではなく外で拾われた子供であり、ファゼットの素性も知っていた。
■エレット・コレニア■
■鷺城鷺花の教育方針
■侍女や執事を集めた暗殺組織、花蘇芳を統括する主。普段はともかく、仕事となると厳しく、冷徹であり、恐れられる。組織の全員を家族だと思っており、家族を守るための手段は何であれ打つ。小柄な外見から、実年齢よりも低く見られる。
■リン■
■鷺城鷺花の教育方針
■学園で研究科の教員をしており、よく藤崎デディや畑中藍子にいじられる。通称はクソ教員。だが、そう言われるほど間抜けな教員ではない。
■柊冬芽■
■海上都市ヨルノクニ
■経済部門で社長をしていた経歴を持ち、楠木の家で保護者をしている。だが掃除はしない、料理も作らない、酒は飲むの三拍子揃っており、楠木家の中では立場がない。まったく駄目な女である。だが名目上は保護者であり、きちんと金も入れているが、稼ぎでも負けているので、残念だ。
■楠木音琴■
■海上都市ヨルノクニ
■楠木流抜刀術を学ぶ。兄の知り合いがいろいろと訪問して、良い刺激を受けた。武術に全てを傾ける熱情を持つ努力家。
■楠木明松■
■海上都市ヨルノクニ
■誤認の魔術特性を持ち、楠木流を修めてはいない。エイジェイの下で戦場に出ていたため、指示をいくつか受け、統括室に入ることになる。何事においても効率良く、上手く場を回す。弱点は忠犬部隊。面倒見も良い。
■砂野霧子■
■海上都市ヨルノクニ
■統括室で働く女。砂野ゆうは従姉弟。やや冷たい印象を受けるが、頭は柔らかい。楠木明松に影響されて、随分と柔軟性を得た。明松に好意も持っている。
■都築寿人■
■海上都市ヨルノクニ
■学園の学生会長。元統括室であり、棍を置いて久しいが、都築流棍術を扱う。愛煙家。楠木明松とは昔からの付き合いがあって、交友もある。
■チェシャ・ラッコルト■
■海上都市ヨルノクニ
■猫族。若いながらに情報屋をしており、一般の情報屋が持っていない情報を中心に集める。好奇心が旺盛で、可愛らしくも身軽な服装が多い。楠木明松には好意を持っているのもあるが、恩もあり、専属情報屋のような立場にもある。
■珠都■
■海上都市ヨルノクニ
■赤色の鱗を持つ竜族であり、王の血統と呼ばれることから、ギョクとも呼称される。小柄で好奇心旺盛でかつ、すぐに技術などを習得してしまう。かつて戦場で楠木明松に拾われた。忠犬部隊は苦手。
■柴田剛史■
■海上都市ヨルノクニ
■元は観光客だったが、ルールを破って警備部の訓練施設に入れられて順応し、大学に通いながらも警備部として働く。海兵隊訓練校を卒業したくらいのレベルにはなった。今でも楠木明松に畏怖と敬意を持っている。
■楼花■
■海上都市ヨルノクニ
■クソ狼とよく呼ばれる狼族の女で、司法部の社長をしている。私生活がだらしないならまだしも、仕事をきっちりやる癖に、やたらと珠都に助力を請う。表向きはともかく、素顔の彼女はよく泣くし弱音を吐く。つまりクソ狼。
■ストリルス■
■海上都市ヨルノクニ
■音頤機関に所属し、着物の作成や調達などを行う。ヨルノクニでは、恰幅の良い、太った女性で、気に入った相手を着せ替え人形にする。そのための設備も作った。