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神崎の相談

午後の仕事を終えて、帰りの支度を始めた。


性質たちの悪いお客さま対応をお昼休み明けからずっと行っていたので、今俺の精神は、かなり擦り減っている。

正直今日はもう誰とも口を利きたくない。口を開いたら真っ先に愚痴が出てきそうなのだ。同僚に愚痴るのは、あんまり好きじゃないし、そもそも業務後に同僚の仕事の愚痴を聞くのが事が好きな奴なんかいないだろう。口を開き愚痴を吐き出してしまう前にさっさと帰ることにしよう。


しかし、そんな日に限って、話掛けてくる奴がいる。ふっしぎだー。

「甘木お疲れ、今日この後予定ある?」

話掛けてきたのは、同僚の神崎かんざきだった。


「無いけど、なになんかある?」

「なんだよ、冷たいな。まぁいいや内海さんのことでなんだけど、聞きたいことがあるんだ。10分くらいで済むから話聞いてくれないか?」


「いいよ、なんの件?」

内海さんという単語が出てきた以上、無下むげに断ることは出来ない。

俺は渋々了承した。


神崎は周りを確認し、誰も周りに居ないことを確かめると話を始めた。

「あのさ・・・」周りに誰も居ないことを確認したにも関わらず、神崎は声のボリュームを一段下げた。慎重が売りの神崎らしい行動だ。

「内海さんと甘木ってその・・・付き合ってるのか?」

まさかそう来るとは思わなかった。だから声のボリュームを下げたのか、以外に可愛い奴だ。

よしさっさと安心させてやろう。

「付き合ってないよ、というかどっちかというと仲悪い」


「仲、悪い?」

何処が?って目が言ってるぞ神崎、いやマジの話だ。まぁ確かにはたから見ただけではわからないのも無理は無いか。

俺はともかく、内海さんは俺のこと完全に嫌っているだろう。昨日今日の事を思い出しながら俺はそう判断した。

「そう仲悪い、だから気にしないでいいよ。どうぞご自由にアタックを」

「バレたか」神崎は斜め下を向き、そう呟いた。本当に可愛い奴だなー。内海さんとも仲良くなれそうだ。

「わかったありがと。時間取らせて悪かったな、じゃ」そう言い神崎は立ち去った。


さて今度こそ帰るとしよう。


あれけどそういえば、最近誰かに、付き合っている人いるのと聞かれた気がしたけど誰だったっけ?


・・・・あーそうだ内海さんか。

内海さんが俺にそれを聞いた理由ってもしかして・・・無い無いそれは無い。

だってあの人結婚するんだぞー、ありえないから。


そんな事を考えながら俺は会社を後にした。

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