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1話 絶望の眼差し

 私は、もう生きているのかも分からない。ただ確かなことは、まだ人の世は終わらない。

もう誰に何をされたかなど忘れた。生きて何かを成し遂げたいことがあるわけではないが役目があるというのは、何となく分かる。

ここは、一面に砂漠と砂漠の中に人類が生きることを許された土地。まぁそれも今日で終わりだ、人類の長い長い歴史の中で突如として現れた謎の生物、只々人を殺す兵器の様なその生物を総称してスナッフと私たちが名付けた、この地域もスナッフにやられたようだ。

悠々と荒れ狂った町を歩きながら金色の髪の彼女は、淡々と話を続ける。

黒髪のショートヘアーの幼い見た目の女が話しを遮る。

戦火の後、、、男も女も子供も無惨に殺され、臓物も服も人の形でさえ残らない程にぐちゃぐちゃになった死体の山は、何とも度し難いものですね。

んん、、少しの咳払いをした後彼女は、言った。

続きだピアあの生物は、個体としての特徴は上位種以外ほとんど変わらない。しかし上位種にも該当する種族としての特徴の一致、繫殖の方法が不明なこと何も食べないこと。

以上の事から生物として存在している事が不明だ。これ程に面白い事はない、人類はこの終わりのない戦争にない一つ情報を得られていない。全体の数も不明で何もかも情報不足だ。

上の連中が私をもっと早く支援を行えば人類は、もう400年程進んでいたと思うけどな。

まぁ支援というか使いパシリみたいなものですけどね、アイリス、、、そろそろ仕事を初めましょう。

私がそう言うと彼女は、不機嫌そうに銀色のジッポで煙草に火をつけた。

わかったよ、仕事だ気合を入れて油断無く敵を撃滅しなさい。最もまだ奴らが居ればだけどね。

 作戦を開始する、ピアよあの忌まわしい生物どもに鉛玉を魂諸共地の底に鎮めてあげな。いつも通りに

私を守りなさい、私もあなたを守る。

上位種は、確認されていないようだからハンドガンで充分でしょうね。煙草の燃えカスが落ちた瞬間に彼女たちは走り出した。

素早く動いているが二人の動きは、同じ速度で走り続けている。

アイリス2時の方向にスナッフが3体確認。

残念だけど10時の方向に5体くらいかなここで分かれる、上手くやってくれよピア。

承知いたしました、アイリス。

ピアは、素早く脇にある路地入った。目線の先には、頑丈そうな鎧の様な甲殻を纏っている、腹部と腕の肘当たりは、黒い半透明のジェル状の筋繊維が丸出しだ。その上気持ち気持ち悪い不愉快な音を出している。

出ましたね、彼女は素早く正面のスナッフに向けて頭部に二発打ち込んだ。瞬間ピアの頭上と背後からスナッフが襲い掛かった、ピアは左肩から川の流れのように重心を傾けて背後のスナッフを撃ち殺し、地面に仰向けに倒れて上から襲い掛かかるスナッフを殺した。まさに神業だ。

スナッフですら人と同じく頭が弱点とは、皮肉なものです。

スナッフをかたずけて路地を少し進むとピアは、一瞬止まったそして呟く様に言った。

これだから嫌なんですスナッフを掃除するのわ。人間同士の戦争のほうがマシだこいつらは、殺すことを楽しんでいる。三体いたのも遊んでいたと言ったところでしょう。骨を使い肉を使い幼稚園児の粘土遊びのように血肉の造形物が大量に、それも子供の死体を使って。

ピアの目は、怒りと絶望に満ちた残酷な目をしていた。




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