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1話

兵器というのはほとんどがなくなった。

刃物や鈍器などでは人を殺せなくなった。

火事でも人は死ななくなった。

触られることを拒めば、手や物などで触ろうとする相手からすり抜けたりすることができるようになった。

監禁されてもすり抜けて抜け出すことができるようになった。

お金を盗んだり詐欺したり物を盗んだり人のものを許可なく壊すなどすることは謎の力で絶対できなくなった、ただし、文字カードは盗める。

不法侵入は謎の力で絶対できなくなった。

警察や裁判所の許可があっても侵入できない。


レイプは相手の本名を分からないままするとレイプをしようとした人だけ死ぬ。まあ死ぬ前にできないけど。

絶対とか言ってたけどこれらの例外で文字の力を使ったときだけ、物を盗んだり、刃物で人を殺したり人の物を壊したり不法侵入できたりするときがある。

手術する医者には特別に「医」の文字カードが与えられ、医療行為で人の肌を切ることができる。「医」の文字カードは医療行為でしか使えない。


「医」のカード以外の文字カードの力で人をわざと殺した場合、1人殺すごとに1000万円が手に入る。


人の本名を書いた紙を燃やすと、半径50m以内に本名の書かれた人がいた場合、その人の心臓が止まり死ぬ。


本名の紙を燃やされて死んだ場合、死体のおでこに本名が書かれる。


本名の書かれた紙を燃やし、人を殺した場合も1000万円が手に入る。


本名は本人以外の全員から本名の記憶が一度消され、紙やネットに書かれていた本名も消去されている。


誰かの本名を知ってから、24時間経つと、その相手の本名を忘れてしまう。



人々には1人につき一文字、ランダムで文字カードがもらえる。


この世にどんな文字カードが存在して、何人がその文字カードを持っていて、文字カードの効果がどんなのなのかは、全人類が記憶として覚えていることができる。忘れない。


文字カードは、肌に触れることで使うことができる。


文字カードを使ってるとき、頭上にその文字カードの文字がでかく書かれる。表示される。


記憶にあるから、その文字を見たら、どんな効果の文字カードの力を使おうとしてるかバレる。


文字カードは三つまで同時に使うことができる。

三つの文字カードを肌に触れた状態で、その後に触れた文字カードの効果は使えない。四つ同時に使えないので。




ーーーーーーーー



俺の名前は、春藤山(はるふじやま) 守座(しゅざ)


俺が渡された文字カードは「炎」。

この炎は家を燃やしたり、人を燃やしたりできる。

この世界では、普通の火では、家は謎の力で燃やせないし、人を燃やして殺すこともできない。

それができるようになるカードということ。

このカードはネットオークションで500万円で売れた。

悪用されないことを祈るぜ。

俺の表ネームは、ライム。

本名なんか出したら殺されかねないので、みんな表ネームというのを持ってる。

自分か親が考えたもう一つの名前のようなもの。

みんなから俺はライムと呼ばれる。

親も含めて本名は誰も知らない。

親もはじめ名前を決める時は名前を知ってるのだが、名前決めてから24時間経てば親は名前を忘れるので、しかし、赤ちゃんでも自分の本名は覚えることができるから、みんな自分の本名を知っている。絶対に忘れない。


「よう、ライム。ゲームしようぜ!」


友達の表ネームグレープ。

よく一緒に俺の家でテレビゲームをする。

グレープの持つ文字カードは「水」。10リットルの水を出すことができ、目で見える範囲なら自由に操れる。

出してない水もあれば操れる。


「それにしてもライム、文字カードを売ったとか馬鹿でしょ?」


「いや、「炎」の文字カードだぜ?効果知ってるだろ?日常生活で使い道ねえよ。」


「いやいや、もし、悪い奴と戦うような場面に陥ったらどうするのさ。何もできずに殺されてしまうぜ?」


「そんなやつと戦うことなんて起きないよ。」


「そんなの分からないだろ?この世界何が起こるかなんて分からないからさ。」


俺は25歳。両親はすでに他界してる。


バイトをしてなんとか生活している。


人を1人殺したら1000万円かー。欲しいなー。


2人でゲームをしていると何者かに俺の家の窓を破壊され、侵入される。


「はっはっは!よう、お前ら2人。殺してやるぜ!」

頭上に「殴」と「侵」が書かれている男がハンマーを持って、こちらへ向かってきた。


グレープは「水」のカードを持ち、相手と戦う。


グレープは殺された。


グレープの「水」のカードを拾い、ライムは、「水」の力を使って、相手の「殴」のカードをこちらの手元に引き寄せた。

「殴」のカードを手に入れた俺はグレープを殺した相手を近くにあった金属バットで殴り殺した。


1000万円が手に入った。


「グレープ……」


グレープが殺された。唯一の友達だった。小学校の頃から友達だった。

ライムは少し泣いた。あまり声を出さず泣いたのだ。


「殴」と「侵」と「水」の文字カードを手に入れた。


売ったら500万円くらい儲かるのだが、グレープみたいに殺されることになるのなら、売らない。


家の窓を業者に直してもらう。


グレープとグレープを殺した人を火葬する。


ライムは、中学の同窓会に呼ばれる。



「え、グレープ死んだの?」


「ああ、殺されたよ。殺したやつは俺が殺したけど」


「そうだったんだ。なあ、ライム。僕たち2人でチームを結成しないか?」


変なことを言う中学のときの同級生、表ネームザクロ。


ザクロとライムはチームを組んだ。

人を襲う悪い奴と戦うチームだ。

警察は機能してないし。


ザクロが持つ文字カードは「炎」。俺が前持ってた奴と同じだ。


「いやー、ライムが誘いに乗ってくれるとは思わなかったよ。戦いとか好きだったのか?」


「いや、グレープが死んで、悪い奴らを全員ぶっ殺したくなっただけだ」


「そうかそうか。まあ、一緒に頑張ろう!」


そしてザクロはいつのまにか同い年の女の子2人をチームに加えていた。


表ネームサクラと表ネームキクの女の子。


「ザクロさん、キクさん、ライムさん、悪い奴をぶっ殺しましょー!」

テンションの高いサクラさん。


「ぶっ殺すとか物騒だよ!悪い奴から文字カードを奪うだけでいいんだよ!」

とキクは言う。


「まあ、とにかく、悪い奴をなんとかするのが僕たちだ!」

とザクロは言った。



サクラの文字カード「泣」

自分と自分から半径3m以内にいる人を泣かせることができる。戦闘で使えないね。



キクの持つ文字カード「調」

死体を見ると殺した相手のいる位置と顔が分かる。その顔写真を生成したりできる。あと、死んだ相手が誰を殺して、その死体がどこにあるかも分かる。

あまり使えないね。警察に使われてそうな文字能力。


「侵」

不法侵入ができるようになる。


「殴」

物や手で殴って人や人の物にダメージを与えることができる。



「私が与えられた文字カード弱すぎないか!なんですか!人を泣かせることができるって!絶対に戦闘とかで使えないじゃないか!」


「泣」は弱すぎるから500万円で売れなそうだな。

50万円くらいかな、売れても。


「私の「調」も探偵とかじゃないと意味ない能力だね……なんで調べるという字で、人を殺した相手しか調べられないんだろうね……」



「なあ、ザクロ。本当に悪い奴らと戦うなら、女の子は危なくないか?男だけでやった方がよくないか?」


「何を言ってるの、ライムさん!私は女の子ですが、悪い人を殺すことに躊躇なんてしないよ!役に立つよう頑張ります!」

とサクラさんは言った。


「私も悪い人を殺しますよ!女の子だからって舐めないでください!」

とキクは言う。


「そ、そうですか。すみませんでした」



「では、僕たちがターゲットにするのは、こいつらだ!」


自由に人を殺すことを誓った組織、ダークベラール


ダークベラールとザクロは戦うという。


「まあ、その前に、強い文字カードを殺人してる人から奪わないと。野良の殺人鬼を探して、文字カードを奪っていこう!」


しかし、人を殺すような奴、そんなにいるのだろうか?

そう思うかもしれないが、この世の中、警察は機能してないし、殺人をする人だらけなのである。人殺したら1000万円もらえるし。


ザクロとライムで結成した俺たちの組織名「ザクム」


ザクムは罪のない人を殺す奴らを殺す組織である。

まだ結成してから誰も殺してないけど。



人殺しを探すのだ。

死体があり、敵を討ってほしいと言ってる人をネットで探し、その死体から「調」の能力で殺した相手を探す。


そして、見つける。


いきなり「殴」のカードに触れて金属バットで殴り殺そうとするライム。


「くっ、いきなり金属バットで殴りやがって、お前らぶっ殺してやる!」


文字カード「刃」

刃物で人を殺すことができる。

刃物で人の物を切ることができる。


包丁で襲いかかってくる。


包丁より金属バットの方がリーチが長い。

金属バットで無茶苦茶殴ったり、ザクロに渡した「水」の力で「刃」を奪い取ろうとしたりする。


相手は「炎」の力も使ってくる。


でも、相手を殺せた。

1000万円が手に入った。

「刃」と「炎」の文字カードが手に入った。


「さすが、ライムさん!悪い人を殺せたね!」

とサクラは言う。


「ああ、人殺しだよ俺は。」


「ライムは良い人殺しだよ。正義の味方だよ。」

とザクロは言う。


「はぁ……人を殺すのは気分が悪いね。」


悪い人を殺していく。


「「侵」の文字カード人数分欲しいよね。侵の文字カード持ってる殺人鬼探せないかなー見つからないかなー」

とザクロは言ってる。


人を殺すと1000万円手に入るし、豪華な食事をザクムの4人で食べる。

美味しいな。


「「盗」と「消」を使って盗みを働いてる人が近所にいるみたい!捕まえにいこう!」

とサクラは言う。


「盗」

人の物を盗むことができる。


「消」

自分の姿を見えなくすることができる。

触れた物も見えなくなる。触れた物が大きすぎると一部しか見えなくならない。

しかし、頭上に見える「消」の文字が表示されるため、そこに人がいることは分かる。


「人殺しじゃないなら殺すことはダメだな……捕まえることなんてできるのか?「触」か「捕」の文字カードがいるんじゃない?」

とザクロは言う。


「触」

人に普通に触ることができる。

すり抜けられたりしない。

触れるからおさえつけたり殴ったりできるね。


「捕」

手錠や足枷を出すことができ、自分から半径3m以内なら空中で自由に動かせる。

その手錠や足枷で人の手と足を封じれる。


「友達に「触」の文字カード持ってる人いたから、借りてくる!」

とサクラは言った。



そして、盗みをする人を探すが見つけられない。


「いつも同じとこで盗んでいたら見つけられるのにね」

とサクラは言う。


「あれ!?キャベツが消えましたよ!」

とキクは言う。


「てやー!!」

ライムは頭上に「消」があるとこに突っ込む。

そして、キャベツを盗んだ人から、文字カードを二つ取り上げることに成功した。


そして、ザクロの家に行くのでした。


「「盗」と「消」ゲット!この「消」と「殴」を使って、ダークベラールの人を殺しまくろう!」

とサクラは言う。


「そうだな。「消」があれば、顔を見られずに殺すことができる!ダークベラールと戦えるぞ!」

とザクロは言った。


そして、「触」の文字カードは元の持ち主に返し、ダークベラールの下っ端を殺そうとする。


ダークベラールの下っ端を2人殺した。

下っ端が持っていた文字カードは2人とも「炎」だった。

「炎」の文字カード持ってる人多いなぁ。

ライムが下っ端を殺してるとき、他のザクムの3人は離れたところでその様子を見ていた。


そして、退散。


「ライムさんにばかり人を殺させるのもあれだし、次は私が殺す!」

とサクラは言う。


「いや、女の子にやらせられない!引き続き俺がやる!」


「女だからって舐めないでください!私がダークベラールのトップを殺します!悪い人殺したいから!」



ということで、ダークベラールのトップを探す。

トップらしき人を見つけたので、サクラが消えて殺そうとする。

殺した。3人殺した。

しかし、3人ともなぜか文字カードを持ってなかった。


「え、まさか、罠……?」


「調」で調べた感じ、この人たちは人を殺してる。

だけど、なぜ、文字カードを持ってなかったんだろう……。


遠くから見てる、ライム、ザクロ、キク。


「あ、あれは、文字カード「見」を使ってる奴がいる!まずい!サクラ気付いてない!あいつを殺さないと!」


「見」

距離3m以内にいる相手の本名が分かる。


サクラに連絡する。


サクラがそいつに向かって走っていくが、そいつは、「紙」と「書」の能力でサクラの本名を紙に書き、燃やした。


「私からカードを没収された囮を殺して、なにをしたかったんでしょうねー!ははははは!」



サクラは死んだ。



「くそー!かたきを!」


「待て、ライム!「消」と「殴」と「調」を失った僕たちに勝ち目はない!一旦引くぞ!」


「サクラさん、死んじゃうなんて……」


「相手は顔を隠してる!今殺さないと、くそ、」


ライムたちは諦めて去るのでした。



「くそ、サクラさんを殺されてかたきを討てないなんて……」

ライムは言う。


「おそらくあいつらはダークテラールの幹部だ。僕は絶対に許さない!絶対にあいつらを全員殺す!サクラさんの仇は討つ!」


「サクラさんを殺した相手は許せません!私たちで絶対に仇を討とう!」


3人ともちょっと好戦的だよね。

先にダークベラールの人殺したのはこっちだけどね。


「悪い奴から文字カードを奪いまくろう!そのためにも「調」の文字カードを手に入れたい!知り合いから貸してもらおう!」

とザクロは言う。



「文字カード「調」を持ってる知り合いなんているのか、ザクロ?」

ライムは聞く。



「探したらいるだろう!「調」を貸してもらおう!」


3日後。ザクロは「調」のカードを貸してもらえた。


「よし、「調」のカードは借りられた!あとは、殺人鬼たちを殺して、使いやすい文字カードをいっぱい手に入れるんだ!」



文字カードの戦いをザクムのメンバーの3人は続ける。


ライムたちは殺人鬼を許さない。

悪人を許さない。

そのためには人を殺す。


それが本当にいいことなのかは分からないが、悪人を殺すのだ。


「さあ、行こう、ザクロ、キクさん。」


戦いはまだ終わらない……。

読んでくださりありがとうございました。

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