04 真玉の恋
政子は、高明と会う機会を増やすために、高明は琵琶の名手と聞いていたので、、琵琶や琴の催しを行うことにしました。
高明の琵琶(その琵琶は桜子の琵琶:桜の模様に見覚えがありました)、沙夜・真玉の琵琶、朝時の笛、信子の侍女である七重・八重も琴で参加する催しです。
伊賀の方の姪:町子はそれには選ばれなかったため、伊賀の方は気分を害していました。
真玉が御所で伊賀の方に出会ったときに、挨拶が遅れて、伊賀の方は、白拍子の子供は礼儀も知らないのかと叱責します。茜が気色ばみますが、その時、沙夜が、伊賀の方の目を見て答えました。
たしかに母は白拍子でございますが尼御台:政子様が、母を正室として遇することを認めてくださいました。母を貶める事は、尼御台様のご判断を貶める事でございます。
普段と違う沙夜の姿に、伊賀の方もひるみます。
その時に、「白拍子の子とは我の事か」と高明が割って入りました。
高明は、我が母は白拍子、なれど我は昇殿を許され院から将軍家に和歌を教えるようにと遣わされた身と言います。(伊賀の方の家は蔵人の家なので、身分はそれほど高くない)
そこに御台所・信子もやってきて、伊賀の方は言い負かされる形になり退出します。
高明は涙ぐんでいる真玉に、姫君は泣いてはなりませんよ。京から取り寄せた書の中に、姫の向いている絵巻があるので、今度さしあげめますよと言って立ち去ります。
後日、時房邸に、絵巻物が届けられ、真玉は夢中になってそれを眺めていました。
真玉が高明に心惹かれている事は、時房家の皆が気が付いていました。
実朝・政子が三嶋大社に参詣する事になり、朝時・高明も行くことになりました。伊豆にいる時政は密かに高明の姿を眺め、宗時と葵、桜子の事を思い、涙しました。
真玉は高明に惹かれていき、その思いの行方がもららすものは・・・
時政は、宗時の孫に出会う事ができ、積年の思いを果たすことができました。