184.新人達の教育
みんなが店でウルフジャーキーを売っている頃ゼストは自分の小屋で初の武器を作っていてステルスバードの羽を使った矢を作製していた。
矢尻の先端は鉄製で本体は木製で羽はステルスバードの羽を使う予定だ。
まずは先端の鉄を窯に火を入れて温度が上がって来たところでうち始め何個も何個も矢尻を作っていき予定していた数を打ち終わる頃には昼前になっていた。
1つは小さくて5.6分で出来るくらいだが羽がいっぱいあるのでゼストは50個位の予定で鉄を用意して作っていくと少し余ったので小さめの矢尻を10個追加して合計60個の矢尻を完成させた。
ウルフジャーキーの解体を終えて樽にソルの葉を入れてウルフの肉を入れて仕込んでいき今日の肉の量で3樽分なので今日売った分が補充出来た事になるので人数も6人いれば余裕があるとメルトナは判断し明日はもう1度メルトナが付いて教えてそれからは自分達でやって貰うと新人6人に伝えた。
仕込みを終えるとメルトナは本当はこれに前の日に仕込んだ物を干す事と前の日に干したウルフジャーキーの回収があってそれが終わって仕事の全部だと説明し店の方は人が足りない時以外は出なくて良いから朝店に出る人とウルフジャーキーの仕込みをする人でどちらも午前までに終わらせれそうだから仕事は午前中のみの予定でそれは店のオーナーのご主人が決めた事だからと説明した。
そして元々アメリとトーヤにアベルの3人で訓練する予定だったけどみんなも入れて昼からやろうかと切り出して合計9人の面倒を見る事になった。
そしてゼストの所へ行きそろそろ昼飯の時間だろと言って工房から連れ出してみんなで昼飯を食べに家に帰る事にした。
家に帰るとキッカはご飯の準備を終えてテーブルの真ん中に大皿を置いてその中におかずを入れて各自で取っていってくれと言って流石に人数が多いので分けるのが面倒になった様だった。
大きな鍋からスープを分けていきテーブルの真ん中の大皿には野菜とオーク肉を炒めた物でごま油の香りがしていた。
全員で座るには椅子が足りないので立ちながらの人もいるが気にせずに昼飯を食べ終えたので各自で使った皿は自分で洗う事になっているので厨房に行き洗い物を順番に教えながら済ませていった。
そして全員が洗い終わると少し休憩して訓練所で身体を動かす事と少しは自衛出来る様にならないとなと言って今日から毎日訓練をする事になった。
訓練所に移動してメルトナはまず子供達を走らせて体力を付けさせようと考えた。
グルっと3周位だなと指示してみんなが走り始め訓練が開始した。
年齢も違うし体の大きさも違うし性別も違うので走る速度に差があるがそれは仕方ないので全員が走り終わるまで待つ。
全員がそんなに長い距離でもないのでまだ疲れは見せてないので次のメニューに移る事にしメルトナが指示する。
次はご主人が作ってくれた棒渡りをしようかと言ってメルトナがまず手本を見せてみる。
両手を広げて木の上に立ち10mの横たわる丸太を歩いていき落ちずに渡る事が出来たので順番にやっていこうと言ってとりあえずやらせてみる事にする。
初めにトーヤが行きフラフラとしながら真ん中位まで渡った所で落ちた。
次にアメリが行くと簡単に渡りきりその次はアベルが行くと怖がって一歩も歩けずにリタイアする事になった。
その後は渡れる者が多く渡れなかったのはメーナとシウで男はトーヤ以外全員渡れたようだ。
1人3回ずつさせて最後にはトーヤも成功してみんなで喜び、メーナも成功して出来なかったのはアベルとシウの2人だったがメルトナは2人は小さいし少しずつ頑張ろうと言って棒渡りは終了となった。
次で今日は最後にすると言ってゼストに用意して貰った木の棒で素振りをする事にしてそれぞれ棒を振らせて好きにさせる事にしてみると大体の動きは振り回したり上から振り下ろしていて遊びながらまずは振る事に慣れてもらう作戦で後々は木剣を持たせて型とまではいかないがしっかりと剣を使えるようにさせるつもりだ。
エータとテストが棒で戦い出したのでそれを止めて今はまだ素振りの時間だし危ないから許可するまでは禁止としておいた。
それからは各自で棒を振りながらメルトナに握り方など指導されながら振っていき100回で終わるとその頃にはみんな汗だくになっていたので訓練を終了して訓練が終わると後はみんなで噴水で水遊びをして汗を流して今日の予定は終了した。
ノアは家を出てから奴隷商向かってセブを走らせてすぐに到着した。
ノアが中に入っていくと以前に対応してくれたモズが丁度出て来たのでノアの対応をしてくれるみたいだ。
いらっしゃいませノア様。
また来ていただきありがとうございますとノアに告げてから本日は奴隷を買いにきて頂けたのですかと聞いて来た。
ノアは頷きながらそうやでと答え今回は能力は別に必要なくて店の手伝いとそれと子供を面倒みれる位の人で毎日子供達の料理も作って貰いたいねんけどと伝え何人か見繕って貰っても良いと聞くと喜んでとモズが答えて少し待つ事になった。
今日はコーヒーの様な飲み物が出されたので聞いてみると最近貴族の間で流行っている飲み物だそうで豆を加工して出来るらしく丸々コーヒーだったが名前はコヒの豆が材料のコヒと呼ばれているらしい。
微妙に似ているのは相変わらずなので気にせずにスルーしてノアは久々のコーヒーを満喫しているとモズが帰ってきて奴隷達を連れて来た様だ。
数は6人で男女3名ずつで端から順に自己紹介してもらう事にした。
モズは左端からリリー女15歳大金貨2枚になります。
そう言うとリリーが話し始めリリーです。
村に住んでて親の借金で身売りでここに来ましたので借金奴隷で得意な事は畑の手入れや簡単な料理なら出来ますと話した。
ノアはそれを聞いて採用!とモズに言ってまず1人目は購入する事になったのでリリーは奴隷商を出る準備をする為席を外した。
2人目はワンド男17歳金額は金貨7枚です。
ワンドは元商人で借金奴隷ですと話し始め偽物を掴まされて多額の借金を負い支払い切れずに奴隷落ちになった事を告げた。
ノアはそれを聞いて何を買って騙されたのか聞いてみると宝石だそうで上手く詐欺の手口に引っかかったらしいので少し迷い馬鹿は要らんねんなと声に出して悩んでいるとワンドから計算は出来ますしそれまでは順調に店を経営していたんですとアピールしだしてノアは更に悩み取り敢えず何の店をやっていたのか聞く事にした。
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