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175.メルトナの怒り


ノアが屋根から降りて少しカミラと話してから3人は帰っていった。


アメリは良い接客で流石経験者やなと言い次はトーヤとアベルにやって貰うからアメリは見といてなとアメリに言ったらアメリは頷いて2人に次は2人が相手するんだよと言った。


トーヤとアベルはやる気に満ち溢れているので心配は無さそうでそしてそこからは客はなかなか来なくてもうお昼前になって来た時店に向かってくる人が現れた。


その人は冒険者でたまたま商業ギルドに納品に行った時に受付に教えて貰ったそうでこの店に来たらしい。


何でも美味い干し肉を作る店が出来たらしいと言われ更に酒に合うと言われて興味を持ち来てくれたそうだ。


男はトーヤから1つ食べてみるか聞かれカットされたウルフジャーキーを口に入れた。


おお!これは美味いな!

受付の言う通りだな早く来て良かったぜ。


これなら売り切れてもおかしくないと絶賛してくれてからそうだな、1セット5枚か。


これなら酒も進むだろうし依頼も終わったばっかりで懐も膨らんでるから5セットくれ。


そう言って大銀貨5枚をトーヤに渡した。


トーヤはお金を受け取ってウルフジャーキーを25枚買ってくれた男に渡した。


ありがとな坊主小さいのにお手伝いか?


偉いなと言ってトーヤを褒めていた。


そして去り際に今日の夜に酒屋で宣伝しておいてやるから明日楽しみにしてろよと言って去って行った。


トーヤは初めての接客を終えて一安心した様に息を吐いた。


そして次はアベル頑張れとトーヤはアベルを応援している。


もう良い時間だがもう1組来てくれたら丁度良いんやけどと考えていると馬に乗って籠を持った人物がやって来た。


その人物は商業ギルドのギルドマスターのヤンで真っ直ぐ店の前までやってきた。


馬から降りて売り切れてないなと確認してきたので今回はアベルの番なので口は出さないでおくとアベルが答えた。


まだいっぱいあるよ~!

良かったねとヤンに向かって軽く言った。


それは良かった可愛い店員さんですね。

先程先にここに来たうちの副ギルドマスターのスコフィルがウルフジャーキーを買ってきて一口食べてこれは先に買って冒険者ギルドのギルドマスターのドンバンに教えて先に情報を仕入れたと自慢しないといけませんと言って下らない理由を教えてくれた。


それに冒険者達に知らせればノアさんの店の手助けにもなりますからねと宣伝に協力してくれる様だ。


同時にカミラも買っていったから同じタイミングで知ってると思ったノアだったが黙っておいた。


アベルは1つ食べると皿を前に押したがヤンはもう私は食べたので結構ですよお嬢さんと言って断った。


そしてこのウルフジャーキーを20セット頂きますと言って小金貨2枚をアベルに渡した。


アベルはまだこの金額は勉強出来ていないらしくアメリに目線をやるとアメリは丁度だからウルフジャーキーの準備だよと教えてあげた。


するとヤンはこの籠に入れてもらえますかとアベルに籠を渡し待っていた。


アベルは籠を受け取ってテーブルの上に置きウルフジャーキーを数えながら入れていきアベルは皿に5枚入れてから一回ずつ籠に入れてそれを20回繰り返した。


その様子を微笑ましそうにヤンは見ていたのだが最後にアドバイスをしておきますとアベルから籠を受け取った時にそう言った。


今回の様な大量の注文はそう無いかも知れませんがあらかじめそのウルフジャーキーを入れている樽からだけではなく皿や籠に5セット分や10セット分をいくつか分けておいてはどうでしょうか?


1セットの注文なら樽から出して渡せば良いでしょうけど量が多い時にスムーズに渡せる様にしておくのは店側にしても待たせて気を使う心配が無くなりますし待つ客もその方が良いでしょうと流石は商人らしい目の付け所でとても役に立つアドバイスを送ってくれた。 


そしてでは頑張ってくださいねと言い残してヤンは馬に乗り帰って行った。


ヤン達が帰ってから3人に良いアドバイスを貰ったな、今日は店を閉めて明日からは何セットか置いておこうと営業は終了した。


片付けはすぐに終わりまた3人で荷車を押して庭に入ってゼストの作った庭の鍛冶場の小屋を物置にする事にしたのでそこに荷物を置いていく。


そしてこれから3人とメルトナで冒険者ギルドに依頼を出してこいとノアが言って4人は家を出た。


残った奴らはもう自由に過ごして良いと解散するとゼストから空き地の方の鍛冶場の基礎の部分を出来るなら魔法でやってしまって欲しいと頼まれた。


それは庭の場所よりかなり大きくなって普通の店と言っても良いくらいの広さがとれるのでそれを1からするとかなりの時間が掛かってしまうのでノアに頼んだわけだ。


ええで、あいつらが帰ってきて昼飯食べてからやるかと決めてノアは家に入っていった。


メルトナは荷車を押す3人と一緒に冒険者ギルドへ来ていた。


そして依頼をする受付の順番待ちで待っているとかつてのパーティーメンバーだった2人が現れてメルトナに話しかけて来た。


メルトナじゃん!

もう奴隷から解放されたのか?


じゃあまたパーティー組もうぜと2人はメルトナに言ってきた。


2人がが何言っているのか理解するのに少し時間が掛かったがバカにするなと言って断った。


何でだよと2人は引かないのでメルトナは周りの奴らに聞こえるように言ってやった。


俺はお前らに嵌められて依頼失敗の責任を全て押し付けられて奴隷に落とされたんだぞ、そしてノコノコとお前らは自由に過ごしていたのにまたパーティーを組まないかだと、バカにするのも良い加減にしろと怒鳴り2人に言ってやった。


メルトナの元パーティーメンバーは男女でローシュとジーナと言った。


ローシュがそれはお前が責任を取るからあの依頼を受けると言ったからそれはしょうがないだろと言って誤魔化そうとしたがそれを聞いて周りからはそれではパーティーじゃ無いだろと2人を非難する声が出てどんどんと上がっていく。

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