152.ガイルの馬鹿力
ガイルはディーにハンデをやり戦う事にする。
俺は右手1本で相手するぜ。
ディー何とか一太刀くらいは頑張ってみろ。
お互い怪我させてもヒーラーがいるから遠慮なくできるからよ。
じゃあ行くぜ。
ガイルは右手1本で剣を振りディーに迫る。
ディーはガイルの繰り出した剣に全力で自分の剣をぶつけた。
ぐぅぅぅ何て馬鹿力だ。
片手で互角だと?
ディーは力勝負は諦めて速さ、数で挑む事にした。
それでもガイルは右手1本でディーの猛攻を受け切ってしまう。
ランクAとランクSの差はそれ程に大きかった。
ここまではガイルは受けに回っていたが攻めに転じると勝負は一瞬で決した。
ガイル剣でディーに受けさせて意識を上にくる様にして足でディーの足をすくった。
ディーは尻から地面に落ちて立ち上がろうとした所にガイルの剣が突きつけられていた。
どうだ?自分がまだまだだと思うだろ?
俺も昔はこんなふうにコテンパンにやられて悔しくて必死になってやり返してやろうと鍛錬したもんだ!
まだまだ俺にも上がいるし鍛錬して強くならねえといけねえがな。
ガイルは自分が過去にやられた事をディーにやって悔しさをバネに強くなれとディーに伝えた。
ディーは今22歳の若さでAランクは冒険者ギルドからも期待されている。
しかしすぐ上にはトニーもいるしディーは奢れる事が出来なかった。
冒険者になってからずっと上にトニーがいて前を走っているトニーを追いかけてといっても良いくらいだった。
トニーも元はソロで活動していたが今のパーティーに巡り合いそして Sランクへと駆け上っていった。
ディーはソロでの限界を感じながらも必死で登り詰めようと足掻いていた。
この遠征で自分はもっと強くなれる事を教えてもらい学びディーはこの遠征に参加して良かったと心から思った。
そしていつか絶対にガイルのやつに仕返してやると心に決めて強くなる事を誓った。
今日の手合わせはこれで終わりとなりディーは最初は慣れなかったみんなと一緒での食事だったが、もう一月もすると慣れたもので自分から手伝ったり出来る様になっていた。
今日はみんなで色々と情報交換しながら晩飯を食べて明日にはラムダの町に着くので長かった集団生活も終わりが近づいていた。
町へ着いてからどうするかなど色々決めていき何人かの見張りをつけて1日が終わっていく。
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