2人の新人
「どうしたの?」
シーナはそう2人の小さな冒険者に訪ねた。
すると女の子の方が話し出した。
「すみません 突然話しかけてしまって。 実はわたし達冒険者の登録したばかりでして それでもしもしお2人が嫌じゃなかったら 一緒に依頼に行ってもらえないかと思いまして」
「うん いいよ!」
即答で返事したシーナ
「ほんとですか!」
「うん全然いいよ! なぁ オール!」
「待て待て……」
と俺が止めに入ろうしたがそれよりも早くシーナは動いていた。
「受付さん! この依頼4人でやりまーす!」
シーナは一瞬で掲示板から依頼書を剥がして受け付け所に持っていっていた。あまりのことに出遅れてしまった。そして受け付けを済ませてシーナが俺達の元へとニコニコしながら戻ってきた。
「それじゃあ 受け付けも済ませたことだし早速 依頼に行こうか!」
「待て待て! お前いったいどんな依頼を申し込んだんだ?」
「どんなて? 2人は新人なんだから 最初から高難易度の依頼に連れてく訳ないじゃん!」
俺はその言葉を聞いてもシーナに疑いの眼差しを送った。
「うー! なにその表情! 人のこと信用してないでしょ!」
「……だって ……お前だし」
「安心してよ ただの薬草採取の依頼だから」
「薬草採取……」
「それなら わたし達にもできそうだよね」
「うん 最初の依頼だし! それにまだ薬草とかにも詳しくないから 今後のためにも知っといた方がいいよな」
と新人の2人は前向きに話を進めている
「そうそう 徐々に依頼のレベルを上げていけばいいんだよ! 」
なんかうまく丸め込まれた気がする
「さあ! いざ出陣!」
「ちょっと待て! まさかこれから依頼に行こうなんて思ってないよな?」
「まさか…… そうに決まってんじゃ!」
シーナのその言葉の後…俺達は早々に薬草採取へと向かうはめになった。だが、俺はその時にちゃんと依頼書の内容を確認しておけば良かったと後に後悔する…
なぜならシーナが受けた依頼には高難易度を表すAのマークが記されていたことに…