表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/92

探す者

 

 男達がそんな会話をしている間も彼女は誰か探しているのかホールを見渡していた。


 その時、さっきオールと話しをしていた受付さんが奥の部屋から受け付け所に現れそのまま受け付け所からホールに出てオールの元に報酬を持って行こうとしていた。


「あっ!」


「えっ!」


 その声と共に2人は目が合った。


「あー! 受付さん! 良いところにいた!」


 と言いながら彼女は素早く受付さんに近づいた。


「あら… お久しぶりですね… シーナさん」


 とちょっとバツの悪そうな表情で答える受付さん


「ねー! ()()()知らない?」


「アイツとは…いったいどなたのことでしょか?」


「あたしが、()()()て言ったら! ()()()しかいないでしょ!」


 と顔を寄せて話す彼女 それに対して受付さんは…


「……ですよね」


 と答えた。


 一方…やっとのことで部屋の片づけを済ませたオールは椅子に座って本読みながら受付さんが来るのを待っていた。


 そしてその時は訪れた…コンコンと部屋のドアが叩かれた。


「はい どうぞ」


 そして部屋のドアが静かに開けられた。


「お待たせしましたオールさん それとごめんなさいです」


「…? なぜ謝るんですか」


「それが…」


 受付さんが訳を話そうとしたら後ろから


「おーい オール」


「げっ… なんでお前がここに……」


「なんでって オールに会うために決まってるでしょ!」


「あっ…… ですねぇ……」


「では、私これで 後はお2人で」


 と言い残して受付さんは受け付け所へと戻っていった。


 それからすぐに彼女はオールに近づくとこう言い出した。


「さあ! 行こうー!」


「どこにだよ」


「そんなの一つしかないでしょ」


依頼(クエスト)か?」


「そうそう!」


「わるいが断る!」


「ええーー! なんで!?」


「なぜて? 俺はさっき依頼(クエスト)から帰って来たばっかりだからだ」


「どうせ また難易度が低い依頼(クエスト)受けて 依頼場所(げんち)で木の上に寝床作ってのんびり依頼(クエスト)やってたんでしょ」


「ん…」


「ほら 図星でしょ!」


 なにも言い返せないままオールは服の袖をつかまれて部屋の外に引っ張られていった。それから2人で廊下を歩きながら1階のホールへと向かった。


 そして階段を下って依頼(クエスト)内容が張り出されている掲示板の前までやってきた。


「さあ~て どの依頼(クエスト)にしようかな~」


 とウキウキしながら掲示板を見つめるシーナ


「どうせなら 難易度が高いやつがいいよな!」


「別に どれでもいいだろ……」


「まあまあ そんなこと言うなよ それよりオール」


「ん」


「お前 いつになったら 階級審査受けるんだよ」


「えっ……」


「え、じゃないだろ」


「だって めんどいんだもん…」


 とやる気のない声と表情で答えた。


「めんどくさいって」


「階級なんて関係ないだろ 実質」


 オールのその言葉にシーナは


「プっ… 確かにそうだなぁ」


 と少し笑って答えた


「じゃなきゃ お前は俺と一緒に組んでやったりしないだろ」


「そんなことはないぞ!」


 そんな会話をしていたら突然後ろから声をかけられた。


「あのー すみません」


「ん?」


 2人で同じ反応をしてから後ろを振り返った。するとそこには2人の小さな冒険者が立っていた。


 胸元を見れば冒険者の中でも一番下の階級を表す緑色(グリーン)の石がはめ込まれた階級章をつけていた。冒険者が持っている階級章は黒いプレートの真ん中に階段を表す石が埋め込まれている。

 その色は下から順に(グリーン)(レッド)(カッパー)(シルバー)(ゴールド)白金(プラチナ)透明(クリスタル)の色で表す。ちなみに階級はE(から)Sまでのランクで表す。

 それとプレートの裏には冒険者の名前と冒険者登録をした場所と年が明記されている。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ