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唐突なる引退宣言

大相撲で15歳で初土俵を踏み、若干20歳で横綱に昇進した四股名『遮那王』は横綱襲名会見から僅か3日後に緊急会見を開き、こう述べた。「私遮那王は入幕してより5場所連続で全勝優勝し横綱の地位に登り詰めた。私はこの相撲界にはもはや敵はいないと思っている。互角に闘う相手がいないのは寂しいことだし張り合いがない。もしこの一年間初場所から九州場所まで一敗もせず90連勝したならば、この相撲界に見切りを付け、すっぱりと引退することに決めました。以上」そう言い放つと遮那王関はさっさと会見部屋から出ていってしまった。現役最強の人気力士の一方的な引退宣言。取材に集まっていた番記者連中は一斉に色めき立った。「本気か?本気なのか?」「こうやって記者を集めて言ったんだから嘘や冗談じゃぁないだろう」「こいつは大変なことになったぞ。なにせ通算180連勝中の大記録を続けている新横綱がいきなりの引退宣言だ」「あぁ、こいつはただ事じぁない。何せ遮那王は入幕して負け知らずで横綱になっている。あと6場所連続全勝優勝だって十分ありえるからな」「しかし遮那王は相撲界から身を引いたとしてその先何をやる気なんだ。引退する時はまだ21歳の若さだぜ」「最近隆盛際立つ格闘技界にいくとか?」「確かに遮那王は体格的にもあの向こう気の強い性格的にも格闘技は向いているが果たして横綱の給金より多い額を出すか?タニマチからでも数億は貰っているはずだし」「案外金の問題じゃぁないのかもな」「とにかく大変なことになったな。明日から相撲界は大騒ぎだぞ」「横審は大慌てだな」こうして稀代の最強力士遮那王関の唐突なる引退を賭けた大相撲界に対する挑戦状が封を切られた。

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