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第参話 二日酔い

・・・

・・・・・・

気持ち悪い。

もう、夢オチで終わってくれないかなと思ってしまうほど気持ち悪い。

天井を見てると、天井がグルグル回って気持ち悪い。

かといって、目を閉じていると自分がグルグル回っているような感覚で気持ち悪い。

典型的な二日酔い。

「う〜・・・気持ち悪い」

なんか水が欲しい。

時計を見ると朝7時。

今ならもう朝食の準備とか終わってるだろうか。

みんな集まってるかな。

と、部屋のドアがノックされた。

「・・・はい」

「大丈夫・・・じゃなさそうだね天堂くん」

星咲が水の入ったコップと二日酔いの薬をくれた。

それを飲むと、なんとなく落ち着いた気がするから不思議だ。

思い込みって素晴らしい。

「姉貴は?」

「お姉様は朝食を食べているよ。あの人はお酒を次の日に残さない人なんだね」

「・・・確かに姉貴が二日酔いになってるトコって見たことないな。他の人たちももう朝メシ食ってるの?」

「いや、あの科学者さんが私と入れ替わりに食堂に入ってきた。他の人たちもそろそろ来るだろうと思うよ。天堂くんも、たぶん今の状態じゃご飯は食べれないだろうけど、水分は取った方がいいと、星咲さしほは思うんだけどどうだろう?」

「名案だね。すぐに行くよ。・・・つっても、食いもんの事とか考えたくないけどね」

「うん。献立はご飯と焼き魚と納豆と卵だったよ」

と言って部屋を出て行った。

・・・絶対献立言ったのは嫌がらせじゃね?

まだちょっとフラフラするけど、さっきよりはだいぶマシになった。

さっと着替えると、部屋を出た。

「う〜〜ん、動くと気持ち悪さがぶりかえすな・・・」

廊下を歩いていて桜さんの部屋の前を通ったとき、桜さんの怒声が聞こえた。

みと見ると、ドアが半開きになっていて、見るともなしに中の様子が見えた。

どうやら、桜さんと着心さんが言い争っているようだ。

と、いうか、桜さんが一方的に怒鳴っているのを、着心さんは少しうなだれた様子で聞いている。

・・・うぅ、なんか頭に響く。

僕がまた歩き出すと、後ろでドアが乱暴に開く音がし、続いて足早に去っていく足音が聞こえた。

振り向くと、まぁ、あそこが桜さんの部屋なんだからあたりまえだけど、着心さんの後姿が見えた。

なんとなく立ち止まってみていたら、ドアから桜さんがヒョコッと顔をだした。

「見られた?」

「まぁ、なんていうか」

「ちょっと部屋に寄っていかない?」

招かれるままに、桜さんの部屋に入った。

「恥ずかしいところを見られてしまったね」

「なんかあったんすか?」

「・・・昨日、私様たちが本当は仲良し五人組だったって話をしたろ?あの馬鹿、『死んだやつの事なんてとっくの昔に忘れたさ』なんて言いやがった。だからついカッとなってね。私様としたことが」

朝からヘビーだな。

ただでさえ二日酔いでヘビーなのに。

「そこで着心とすれちがったら、えらい剣幕だったんだけど」

見るとドアのところに玖子さんが立っていた。

「あぁ。実はさ」

桜さんが説明する。

「・・・まぁ、着心らしい気もするけどね。ところで君は大丈夫?昨日、深夜に無理やり飲まされてたけど」

「ものの見事に二日酔いですよ」

そして、深夜さんと一緒になって笑いながら僕に飲ませてたの、忘れてないぞ。

「じゃ、私様たちも朝ごはんに行きましょうか」

僕たちは三人で部屋を出た。




ソシテ、ジケンガオコッタ





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