初任務:居候先、鳴葉さんの自宅にて
「おお、シュウ起きたか。 お早う」
窓際の椅子でコーヒーを飲みながら爽やかに笑顔で挨拶をする鳴葉さん。
実に爽やかなのだが、爽やかなのだが、ピンクで乙女チックなパジャマ姿なのでイマイチ締まらない。
「お早う御座います」
顔を洗ってこい、と、窓の外を眺めていた鳴葉さんが此方を一瞥して一言。
寝起き眼なのできっとぼさっとした顔を俺はしているのだろう。
まだ足が少々ふらつくが、ベッドから立ち上がって洗面所に
…って
「なんで鳴葉さんが俺の部屋に朝っぱらからパジャマで着替えもせずにいるんですか!?」
「私の家なんだから私がどんな格好で何処に居てもおかしくないだろう」
「まぁそうですけど…」
コーヒーを一口すすり、早く顔を洗ってこい。と鳴葉さん
家の中では結構オープンな鳴葉さんに一種のトキメキを覚える思考能力も寝起きの俺には無く、素直に分かりましたよ、とあくびをしながら言い、部屋を出ようとした。
「そうだ、用事があるからユーも起こして来てくれ。」
そう鳴葉さんに頼まれ、わかりましたぁ、とひとあくびしてから答え、俺は部屋を出た
鳴葉さんの家は中々広く、白い壁紙と木目をあらわにした木をベースとした、レンガが中心のルーザンマードルには珍しい作りの家だった。
純和風というか、中々趣のある家で、過ごしていて居心地が良かった。
まぁ、居候が家に付いて語るのはちょっとあれだと思ったので、ここらへんの辞めておく。
洗面所で顔を洗った俺は、ユーの部屋まで行き、止まった。
…まぁ、妹的存在のユーの部屋にノックをするべきかどうか、迷ったのだが、ユーも子供とはいえ、一応女性なので、ノックをする事にした。
コンコン、とノックをすると、その音に続き、中からガタッ、バコン! という何かが落ちるような音がした。
…ノックをすると激音がするという設計なら、あまり趣は無いな、と思ったのだが、勿論そんなはずも無いので、ドアを開けて部屋に入ると
「えへへ…」
苦笑を浮かべた、ベッドから落ちたのか、逆さになったユーと目があった。
明らかに普通に生活していて落ちる位置と姿勢ではないのだが、何をしていたかは敢えて問わない
下着、というより寧ろぱんつ、という子供らしい表現が似合う真っ白の下着が明らかに露になっているが、朝から鼻血を噴出させるほど高血圧でもなく、
「ほら、鳴葉さん呼んでたから行くぞ」
俺はそう告げて、ベッドのシーツ意外がきっちりと整頓された、清潔な部屋から、
はーぉ とよくわからない声を上げた寝眼のユーの手をつかんで、部屋の鳴葉さんの所へ向かった。