衝撃
露骨な描写がありますので、お気をつけください。
彼が、2人の場所と言ってくれた場所。
たいせつな時間。
だけど、その時間も、仕事というモノが引き裂こうとしている。
最初は、お金が欲しかった。
街を歩いてたらスカウトされた。
「いいアルバイトがあるよ。」
それは完全に裏社会だった。
ーーーーー行きたくなかった。
だけど、行かないといけない。
「ここは星がとっても綺麗に見えるよ。今度一緒にまた星を見よう。」
見れないかもしれない。
もう星を、一緒に、
そして顔をあげたら、彼の顔が近づいてきた。
やさしいキス。
その後しばらくは、そこでずっと抱きしめられていた。
「なんで、いっつも悲しそうなの。」
その言葉が、沈黙を破った。
「ごめん。」
私は、言えなかった。
「バイトあるから・・・ありがとう。バイバイ。」
それだけ言って部屋を出た。
抑えきれない感情が頬を粒になって零れてゆく。
その日の仕事は、うまくいかなかった。
お客さんを満足させることができず、店長から怒られっぱなしだった。
「まさか、男ができたんじゃないだろうな。」
男?
好きな人なら、いるよ。
誰よりも、輝いている・・・・
そういうこと、言えるハズ無い。
「大丈夫です・・・」
それだけ言って、あがった。